再びモノクロ富士・精進湖
山中湖の撮影を終えると、河口湖から西湖、そして精進湖の向かう。
富士五湖の中でなかなか写真にならないのが西湖だ。
従って西湖の写真は殆ど無い。
私の好きな所は精進湖の富士だ。
この富士は一名子抱富士とも言われる。
富士山の中腹に小高い山が有り、あたかも富士に抱かれているように見える事からこの名が付いたようだ。
1960年代の精進湖は観光地としての整備がまだ出来ておらず、野趣に富んだ風景を見る事が出来た。
当時から貸しボートはあったが、あまり利用されなかったようだ。
漁船らしき船が沈んだまま放置されている事も有った。
冬場は特に観光客が殆ど無くボートは陸に引き上げられていることが多い。
精進湖の富士の向かって右側に夕日が落ちる時刻が美しく、物音一つなく静かに暮れて行く雰囲気がたまらなく好きな風景だった。
夕日が沈み、辺りが暗くなったころ帰途に就く。
五胡最後の本栖湖に行く事は殆どんど無く、夜明けの本栖湖を撮影する時のみ我が家を朝三時頃出て、本栖湖に直行し、夜明けの富士の撮影に行く事が多かった。