日々のあれこれ

現在は仕事に関わること以外の日々の「あれこれ」を綴っております♪
ここ数年は 主に楽器演奏🎹🎻🎸と読書📚

発達障害

2017-05-22 22:47:42 | Weblog

15人に一人といわれる発達障害について、昨夜NHK特集がありました。あさイチの顔、有働アナとイノッチが生放送で夜の番組に出るとあって、(だからというわけではないのですが…)数日前から気になっていました。これまで半年に渡る研修(育成会)だったり、実際に職場(障害者施設)で関わってきたため、全く分かっていないという訳でもない、けれども 理解出来ていないことの方が断然多いだろうとは思っていました。

当事者の生の声を番組を通じて聞き、少しは分かってあげられているのでは?と思っていたのは実はとんでもない勘違いで、実際は何も理解していなかったのだと知りました。 

感じ方、見え方、聞こえ方、理解の仕方、(脳の処理能力)など、それぞれ個人差がかなりあるということを前提にしても、昨夜の番組の中で、

「では、実際に どのように見えているのか? 聴こえているのか?」

など、『視覚的に観える化』してもらえたことは、発達障害を理解する上で、大きな一歩になったのではないかと思います。こういう番組はNHKならでは、というか、なかなか民放では見られないので…。

 

1) 見え方について

20代後半の頃、「子供がかかれば数日で完治、大人がうつされると数週間かかる目の病気」に感染したことがありました。英語の病名は忘れてしまいましたが、それはホストファミリーのお孫さんから貰ってしまったもの。(そのような病気になって保育所へ行けず、おばあちゃん宅へ連れてこられたとは知らず、手を触れたから)あの時は見事に目が充血し、涙目でキリキリと痛みました。そして何よりも辛かったのは、日中、光が眩しくて、外へ出ると、周囲がぼやけ、光が反射し真っ白に見える、ということでした。何故、すっかり忘れていたことを思い出したかというと、NHK特集で発達障害当事者が語っていた「見え方」が、まさしく、「光が眩しい、反射して白く、ぼやけて見える」と、かつて自分が目の病気を移されたときと同じだったからです。あの状態が生まれた当初からずっと続いたとしたら… 私の場合、完治に三週間かかってしまい、仕事も大学院もその間休み、とても辛い三週間でした。わずか三週間でも辛いのに(あの時は三週間も!‼と思っていました)生涯続いたら、なんて想像すらしたくありません。でも実際に、あんな風に見えるんですね。そりゃ、眩しくて机の影にでも隠れたくなるだろうと… 今更ながら実際に知っている人達の顔を思い浮かべ、思うのでした…。

 

2) 聴こえ方について

例えば難聴になった高齢者(私の祖父母もそうでしたが…)補聴器を付けると、最初は「うるさすぎる!」と付けたがらないものです。祖父母から理由を聞いて納得しました。テレビ、孫(私の声)、外から聴こえてくる雑音等々、すべての音という音が同じボリュームで聴こえてうるさい!のだそうです。認知症でもない、しっかりした祖父母の説明は明確で、私にも どういうことなのか分かりました。人って、聴きたいことは良く聴こえますよね。祖母に「注意」する娘の声は、「聴こえん!」という祖母も孫の雑談は「聴こえるよ!」と言っておりました。「おばあちゃん、私、大きな声で喋ってないのに、聴こえるの?」と言うと、「よく聴こえとるがね」と答えたものです。私たちの耳(脳)は、聴きたい情報を選別し、冷蔵庫のモーターなど必要ない雑音のような音はボリュームを絞るのですね。それが出来ず、すべての音が同じボリュームで音の洪水のように聴こえたら… うるさい…ですよね。 発達障害の方には、いわば「補聴器」をつけた状態のように聴こえているのだ、ということを昨夜、知りました。喫茶店のような賑やかな場所で正面にいる人と会話をする… 具体的に どのように聴こえているのか、番組の中で聴き比べることも出来ました。聴かなくて良い音の大きさを脳の指令で下げることが出来ない発達障害の人は、周囲の人達の話し声やBGMに相手の声がかき消されてしまい、聴きずらいのです。そうかと思えば、しーんとした教室で教師が教鞭をとっている場面… 普通の声の大きさで教師は話しているつもりでも、発達障害者には大声に聴こえているということも初めて知りました。少し大きな声で注意したつもりでも、大声で怒鳴られているように聴こえているそうで、(そっか、だからか! 両耳をふさぎ、うずくまる姿をよく見ていたっけ)と、思い当たることがいくつも思い出されました。何故、癒されるのかも。 声が小さいといえば、一般人にはマイナス要素ですが、ソフトに話す、といえば、全く同じ特性も長所に…実際、あれで良かったんだ…等、自分を振り返る良い機会にもなりました。勿論、反省点の方が多いですが。

 

以前は知られていなかったことも、最近では科学的根拠と共により理解できるようになってきました。NHKさんには今後も こうした番組を制作し続けて欲しいです~

 

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする