み吉野の山の白雪積もるらし 故郷寒くなりまさるなり 是則
(55cm×22㎝)(画像処理にてライト・カラー調整)
高野切第一種と同じ筆者とされる「大字和漢朗詠集切」の拡大臨書を続けています。
出典では“奈良の京にまかれりける時にやどれりけるところにてよめる 坂上是則”
との詞書から入っているとのこと(京は都)で、
大方の歌意は “今ごろ吉野の山には雪が積もっているだろう。
同じ大和の国のここ古い都の奈良では益々寒さが増しているから” ぐらいでしょうか。
和漢朗詠集(本体)の、“冬”の“雪”の項目の1首です。
書道としては、まずは、1行目、2行目ともに“し”の連綿に目が行き、伸びやかさを感じます。
また、濃淡、太細、疎密などの変化のさせかたも感嘆するばかりです。
同一の筆者とされているから当然ではありますが、
あらためて、と申しますか、書いていて本当に高野切第一種と同じ気脈を感じます。
使われることの少ない“散”(さ)(2行目やや下)の字など、そっくりそのままです。
三十六歌仙の1人 坂上是則は初代征夷大将軍 坂上田村麻呂の子孫とされてる人物です。
その是則が同じく吉野の白雪を詠った歌は小倉百人一首にも選ばれています。
“あさぼらけ有明の月と見るまでに 吉野の里に降れる白雪”
小名木善行氏によれば、“夜が明けかかったときの月と見まがうほど、
吉野の里にしらじらと白雪が降り積もっている”との意で、
彼 是則が大和国(奈良)の地方官として赴く途中、吉野の山里にある宿に泊まった時詠んだ歌とのことです。
氏は、“有明の月”はそれ自体が地上を照らす明かりであるとともに、
そのあとに上ってくる朝日、すなわち明るい太陽の光をも暗示しているとされ、
初代征夷大将軍という武将の子孫として、任地へ向かう潔さや決意を詠んだ歌とされています。
小名木氏からは、いつも深いところを教えてもらっています。
今年は本稿をもって締めたいと思います。
この1年を簡単に次の二つの視点から振り返りたいと思います。
①世界におけるユダヤ勢力の動き
②外国人から見た日本の素晴らしさ
①世界におけるユダヤ勢力の動き
今年の世界は、やはりウクライナでのロシアの侵攻による戦争が継続していることに加え、
イスラエルのパレスチナ・ガザ地区へ侵攻が行われたことが挙げられるでしょう。
いろいろな見方ができるでしょうが、私なりに印象深く感じるのはユダヤ勢力の動きです。
前者、ウクライナの件でも、アメリカのユダヤ勢力の関与が取り沙汰されていますし、
後者はユダヤとイスラムの対立そのものです。
数千年前に出来たとされるユダヤ教、イスラム教、キリスト教の争いは延々と現在も続いているということです。
何も数千年前まで行かなくても、
林千勝氏のご所論によりますと、100年前を見てみても、
ロシア革命(1917年)での思想家マルクスはユダヤ系の血を引き、
革命家レーニンも母方はユダヤ系の血を引くともいわれています。
革命の推進役もユダヤ人、革命後実権を握る中央委員会の主要どころもユダヤ人、
しかも革命への資金援助もユダヤ人からとされています。
またほぼ同じころ(1913年)アメリカに、
(アメリカ政府ではなく)民間の銀行によってドルを発行し管理する“連邦準備制度”
というシステムを主導して作り上げたのもユダヤ勢力とのことです。
そのドルは現在、世界最強の武器といってもいいでしょう。
ユダヤ勢力は100年前から、当時のロシアを、そしてアメリカを支配し始めていた、といえます。
世界の人口の0.2%(イスラエル、米国を中心に約1500万人)のユダヤ人が、
世界の大富豪の35%を占めるといわれています。
彼らは、世界の主要な銀行やメデイアを傘下に置き
これからも世界の中で大きな流れを作っていくのでしょう。
中国の動きともども注目していきたいと思います。
②外国人から見た日本の素晴らしさ
コロナが一段落し、世界中の人々が動き出したようです。
そんな中、世界各国の「どこの国へ行きたいか」とのアンケートでは
“日本が1位”との調査結果も報じられています。
テレビ東京の番組で「youは何しに日本へ」や「世界!ニッポン行きたい人応援団」
という番組をよくみます。
自分たちが知らない日本の良さを教えてもらえる素晴らしい番組だと思います。
最近では欧米の主要メデイア(米国ワシントンポスト,NBC,CNN、英国BBCなど)が
“日本の良いとこ特集”を組んでくれたりしているそうですが、
Youtubeでも来日した外国人たちに日本の感想を聞くと、
その多くが好意的なようです。
勿論、今の日本や日本人について、“ちょっとおかしいなあ”
と思うところは山ほどありますが、
今回そのことは一応、横に置いて
彼ら外国人が日本のどんなところに好印象を持っているか、
ランダムながら挙げてみます。
(生活基盤等に関することとして)
・夜も安全な治安の良さ
・ゴミのない清潔な街
・財布やスマホを紛失しても、その多くが落とし主に戻ってくる
・高品質で信頼度の高い日本製品
・近代的な建物と歴史的建物の並存
・多彩で美味しい食事が全国どこでも、ベジタリアンへの配慮、即席ものの旨さ便利さも
・新幹線をはじめとする交通インフラの安全性、正確性、効率性
・全国を網羅して整備されたきれいな道路と秩序だった交通状況
・日本の都市部は各国にとっての超未来都市
・日本の都市部は各国にとっての超未来都市
・田園部は自然の美しさと優しさ一杯、しかも安全で便利
・全国に行きわたる清潔で無料の水
・清潔でびっくりなハイテクトイレがこれも全国規模で
・すぐ近くに24時間必需品が買えるコンビニ、自動販売機
・高い医療技術、病院・薬局の多さ、国民皆保険制度、救急車要請は無料
・障がいを持つ方たちへの義務やもろもろの配慮
・各所における、おむつ交換、授乳室、ベビーカーなど育児への配慮
・電子機器の普及・一般化、ロボット技術
・日本独特の映画、アニメ、ゲーム、音楽、ファッションなど
・“道”なるものの存在(武道、茶道、華道、書道など)
・“高度な職人さん”の存在
(日本人の行動特性として)
・他者への思いやり
・おもてなしの心
・誠実、謙虚、勤勉
・ルールや秩序を守る
・基本的に静か(喧噪でない)
・自然への畏敬、感謝
・いただきます、ごちそうさまの精神
・小学生のころから清掃、片づけ、給食配膳の当番の体験
・コロナ時にみえたマスク、手洗いの国民を挙げた徹底
・コロナ時にみえたマスク、手洗いの国民を挙げた徹底
・チップ不要
・ペットに優しく動物と共生
・・・などなどです。
もともと日本は世界の中で
“平均寿命”は先進国の中では男女とも1位、
“対外純資産”(政府、企業、個人が外国に保有する資産から負債を引いたもの)は32年連続で1位、
“王室の長さ”も日本の皇室は群をぬいての1位
いわば、命とお金、そして国のシンボルという大事なところで1位に輝いていますが、
これらに加えて、上述の日本の良さ、
・・・静かな文化力・国民力・社会力といったもの・・・で
世界をリードしてほしいものです。
もう一人日本人の素晴らしさを正に模範となる形で世界に発信してくれている先導者がいます。
いうまでもなく、それは大谷翔平選手です。
本業の投打にわたる野球も異次元ですが、彼の何気ない所作もこれまた異次元だと思います。
今度のドジャースへの入団に際し、入団を断る他の球団に対し、
“自分をオファーしてくれたにも拘らず”として、お詫び行脚をしたことが報じられていますが、
これなどはその典型でしょう。
彼の根底には、野球に関する全てのものへのリスペクトがあると思われますが、
エンゼルス時代に見せていた
・自らゴミを拾う
・審判への挨拶
・自分の球団仲間やそのファンへの感謝と配慮
・敵対する相手チームやその応援団、ボールボーイへ等の気配り
・グランド内ではラインや球団のロゴを踏まない
・投手として相手打者にデッドボールを与えたときの本当にすまなさそうな仕草
・相手打者がバットを折った時にはその欠片を拾ってやる
・もろもろに配慮したメデイアへの神対応・・・などなど
普通の日本人にはできない、“スーパー日本文化”なるものを発信し、
世界に影響を与えてくれています。
来年のドジャースでの更なる活躍を期待しましょう。
何より怪我なきよう祈るものです。
今年1年、お付き合いいただき厚く厚く御礼申し上げます。
新年は1月15日(月)から再開したいと思っています。
皆様、どうか良いお年をお迎え下さいませ。
世界情勢は見えないところで経済が支配しているのは間違いないですね。宗教は本来戦いの為にあるのでは無いでしょうが、残念ながらこの戦いはこれからも続くでしょう。
日本の良いところ私も記述されている番組はビデオ撮りしておいて良く見ています。日本に生まれ育ったことに感謝しつつ。それにしてもまとめが流石ですね。大谷選手も日本人の誇りですね。
今年も色々楽しませて頂き有難う御座いました。どうぞ良きお年をお迎え下さいませ。
少ない文字数で環境心情を表す和歌、「ひらがな」優しい筆タッチ。この作品には心洗われます。
日本の良さを纏めて解説してくれたくだりは、家族は勿論すべての日本人が共有したいものだと思いました。
ウクライナもイスラエルもアジアも世界が激しく動いている昨今、事実・真実を見誤らず、日本人として胸を張って生きていけたら良いな・・・。
良いお正月を!!!