先日の教室です。(11月7日 小玉精子先生)
モチーフ担当の方には、シクラメンや秋の果物を一杯(上掲のほか数種類)ご準備いただきました。
これらモチーフの中から、どれを描くか迷いましたが、
色相が赤系統で容も大きいシクラメンを主役とし、
抑えた色相のラ・フランスとブドウを添えました。
シクラメンと言えば、小椋佳さんの作詞作曲で布施明さんが歌った「シクラメンのかほり」が思い浮かびます。
何気なく聴いていましたが、シクラメンの花の色ごとに想いを変えています。
1番:真綿色したシクラメンほど 清(すが)しいものはない・・・
2番:うす紅色のシクラメンほど まぶしいものはない・・・
3番:うす紫のシクラメンほど 淋しいものはない・・・
情感たっぷりに歌う布施さんにも聴き入ってしまいますし、
もともとは銀行マンだった小椋佳さんの音楽家としての才能にも舌を巻きます。
今回のモチーフほど“まぶしいものはない、恋するときの君のようです”というところでしょうか。
シクラメンで、ちょっとした思い出話を。
それは30数年前になりましょうか、ある友が詠んだシクラメンの俳句のことです。
北海道に単身赴任中の友、そこを訪ねた奥さんが、
帰り際に、玄関に置いていったシクラメンを詠んだものです。
奥さんが帰った後の寂寥感漂う句でした。
その花色までは分かりませんが、
上の歌でみれば、その心境は“うす紫”だったことでしょう。
でもその素晴らしい句、実は、今は17文字として思い出せません。
これだけのキーワードがありながら、です。
・・・ああ、つくづく自分には句心がないなあ、と。
・・・ムムッ! 句心が無いものが素晴らしい句と言っても??・・・
何時もの事ながらコメントに感心しながら読んで、最後の落ちにも思わず吹き出しながら感心しています。
布施明の名曲も何度も口ずさみました。
母が教えてくれた茎がまとまって花が斉一なこと、この絵は上等な、自慢のシクラメンです。