母の日に因んだカーネーションを描きました。
ご準備いただいたのはピンク色したカーネーション。
暖かく上品で、母の日にピッタリなこの雰囲気を大事にと念じつつ描かせていただきました。
絵としてちょっぴりこだわったのは透明水彩の所以たるラップの透明感です。
ラップの下に見える鉢本体は勿論このことを意識して描きましたが、
バックの窓枠はこの透明感を表現するために描き添えました。
最初に描いた鉢や窓枠をドライヤーで乾かし、
その上からラップの色を乗せるという手法です。
かっての拙ブログ(2016.5.9付)でも書きましたが、
ここ数年、毎年、母の日になると想い出す俳句があります。それは、
「母の日の てのひらの味 塩むすび」(鷹羽狩行句)という句です。
俳句は全くダメな自分、どこでどう覚えたかすらもわかりません。
でも、何故かこの句が印象に残っているのです。
ところで、柄にもなく、ネット上にある[母の日に詠みたい有名俳句10選](2021.12.29付)
を見ていましたら、何とこの句がトップとして紹介されていました。
僭越ながら勝手ながら、自分のことのように嬉しくなったことでした。
そしてそして、その10選の中にあった次の1句、
「クレヨンの カーネーション咲く 母の日よ」(秋山深雪句)
描き終わって本句を読むと、その感慨もひとしお!であります。
色合いと言い、透け具合と言い、見事に描かれていると思います。
プレゼントケース、敷物も含め、ピンクを基調として描かれているのも母への感謝の色として合致していますね。
俳句、卑下されていますが、センスバッチリが証明されたようです。
ラッピングに注目して描く、発想が違いますね。
でも、やはりカーネーションが主役に思えます。
「親孝行したいときには親はなし」、遠い昔になってしまいましたが、カーネーションを贈って喜んでくれた母を懐かしく、ほろ苦く思い出した作品です。