クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

松井田町道祖神巡り(1) H-22- 3- 1

2010-03-01 21:38:15 | 双神道祖神・磨崖仏・道しるべ
久し振りの道祖神巡り、今日は安中市松井田町。この町には
百基の道祖神が残っていると云われるが、そのホンの一部と
珍しい石造物見物も兼ねる。

(1)明賀オカッパ道祖神



横川からR-18のバイパスに入り約3KでR-92(松井田軽井沢線)
への分岐。この道は軽井沢インター前を通過して和美峠で
下仁田からの姫街道に合わさる旧街道で峻険な碓氷越えを避ける道。
入って直ぐの右側に往時を偲ばせる大きな馬頭観世音。



入り口から1.7Kで目印の明賀橋。この付近の民家の裏との
話だが数軒に聞いても知らないと言う。


更に進んで0.3K先の次の民家、と言うより殆ど廃屋の様な
家の脇で発見。成る程、頭部がオカッパにも見えるので
村の子供をモデルにして刻んだのかもと云われる。



其の隣に立派な庚申塔。ここは北牧野字明賀。



(2)入山若宮の道祖神と不動明王



R-92の入り口に引き返して「大岩の中腹」なる所在を探していると
ご近所さんがこの沢から行けると教えられたが、沢でバイパスを
潜ってR-18の土手に登る抜け道。



先ず、この不動明王はコンガラとセイタカの二人の童子を左右に
従えている。三つを一体に彫ってあるのは珍しい。



其の脇に文字碑と一緒に双神道祖神。



(3)坂本の白髭神社



横川方面に戻って新旧合流の手前で旧18号に乗り換えて
坂本に向かって約0.5Kの左小路奥に神社。入り口から
数体の石造物が並ぶ。



其の中に庚申塔・二十三夜塔と並んで双神道祖神。



近くで見るとこの二人の接近具合は只事ではない。



この掲額のある石の鳥居を潜ると



右側に文字道祖神。



社殿の裏に回るとポツンと不動明王、定番の憤怒の気配は
なく童顔を連想させる何とも長閑な顔。




(4)坂本八幡



更に西進して峠の登りに掛かる少し手前の右側に八幡宮。
この掲額は1783年の高橋道斎の揮毫と伝わる。
この下仁田生まれの道斎氏、俳諧・漢詩文・書の達人であるが
何よりも叢に埋もれていた「多胡碑」を発見したことで著名。



鳥居の右側に二体の双神道祖神が並ぶ。1754年と1782年の銘。



この狛犬の顔がユニークで思わずニヤリ。




入り口の派手さに比べると奥の社殿は誠に質素。



(5)刎石の上り地蔵と下り地蔵



いよいよ、本日の本命を探しに旧中山道の山道に。入り口は
カーブNO.9でこんな道標。(11.50)「中部北陸自然歩道」?



歩き始めは木枠段の設置された道であるが、直ぐに小石ごろごろ
の悪路。こんな道を安中マラソンの選手が走り抜けるとは。
安中文化会館に「日本マラソン発祥の地」という碑があるが
このコースは今流行の山岳トレランの元祖だろう。
大会は五月第二日曜だからマイミクのトレラン選手
お~ちゃんにお薦め。



間もなく「堂峰番所跡」を通過
右に巨大送電鉄塔、西群馬幹線51号鉄塔だ。ここで正午。



やがて岩だらけの広い道。



右下にゴルフ場が霞んで見える。



息を切らせて漸く尾根周りに掛かるところに地質学上で
貴重な「柱状節理」。



曲がり角に巨大なケルン。



何とか「刎石坂」に掛かる。



ここには大型石碑が多い。「南無阿弥陀仏」「大日尊」「馬頭観音」









登り坂をあと100m進むと漸く目的地点の看板。東海道膝栗毛の
十辺舎一九の文付きで。
爺イはこの洒落の天才の辞世と伝わるこれが好き。
「この世をば どりゃおいとまに 線香の
      煙とともに 灰左様なら」



目標は左の崖下。このコースは何回か通過しているが、何しろ
全長8.3kで熊野神社行きだから帰途の事を考えると、とても
今までは崖下に寄り道する余裕も無かったので今日が初体験。
観察すると急斜面を斜め横断でも大丈夫らしいが、地形図を
見るとちゃんと尾根が通っているので更に上に行く。
上には坂本の町並みを一望できる名所の「覗」、一茶の句も
添えられている。



ヤセ尾根を恐々と下ると一寸広い場所、尾根道は更に下に続いては
いるが、如何にも急峻で爺イなどはお呼びではない。
そこに二体の仏像、彫が薄いので写真写りは悪いが何とも
ほのかな表情で、こんな所に埋もれているのは勿体無い。

(上り地蔵)


(下り地蔵)


目的達成で中山道に登り返してすたこらと下山開始、
入り口着は13.20。



そして遅くなったが昼食と休憩で本日の爺イ。



次ページに続く

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 松井田町道祖神巡り(2) H-22... | トップ | 倉渕の道祖神巡り(2) H-22-... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

双神道祖神・磨崖仏・道しるべ」カテゴリの最新記事