健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ボーナス減らし奨学金創設

2010-02-06 18:27:00 | 日記
上智大学は、経済的に苦しい学生を支援するために昨年末の教職員ボーナス予算3000万円をカットして、来年度から特別奨学金を創設すると発表したそうです。ボーナスカットの対象は、同じ学校法人が運営する上智短大、上智社会福祉専門学校を含めた教職員計約810人ということです。1人平均約3万7000円が減った計算になるが、教職員組合とも合意したということです(毎日新聞)。この3000万円は3年分の奨学金に充て、来年度から毎年1000万円を特別奨学金として計上するそうです。現在検討している基準で経済的に困難と認めたグループ3校の学生計100人に1人10万円を給付し、12年度まで続けるという。返済の必要はない給付型の奨学金らしいです。
全国の大学は不況対策として奨学金制度を拡充する傾向にあります。ただし、運営する学校法人の体力勝負の側面もあり、なかなか思い切った制度は創設できていないと思います。いくつかの大学ではすでに新たな制度を創設しているようですが、法人の財政を圧迫することになることは間違いありません。どこまでできるか。他大学に負けるな、追いつけと、消耗戦に入りかけています。今回の上智大学の方式は、法人の財政にはほとんど影響を与えないことから、今後他大学でも検討される可能性があります。
でも、よく考えると、学校法人で働く家庭の家計を圧迫することになるので、もろ手を挙げて賛成できない側面もあります。
と考えますと、やはり国に有効な景気対策を一刻も早く実施してもらい、日本経済が上向きになることが、もっとも望ましい解決策であることは明らかです。
政府与党の皆様、お願いします。
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国際宇宙ステーションへ貨物船打ち上げ

2010-02-06 06:33:27 | 研究
ロシアの宇宙貨物船プログレスが、国際宇宙ステーション(ISS)に向けて、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられたそうです(ASAHI.COM)。この貨物船には、食料や水、燃料や機材をはじめ、国際宇宙ステーションに滞在する家族からの小包など計2.5トンが積まれ、新鮮な野菜やフルーツも含まれているということです。この貨物船は、5日に国際宇宙ステーションに到着する予定らしいです。
日本も貨物船打ち上げを成功させたばかりですが、日本の宇宙開発はどこを目指しているのかよくわからないと改めて思います。他国が持つ技術を日本でも保有するだけなのか、その先はあるのか、新規技術開発を目指すのか、そしてその目的は、などなど。戦略的に行えば、大きな富をもたらすかもしれません。しかし、間違えると・・・・・。
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イソフラボン

2010-02-06 06:02:51 | 研究
ASAHI.COMによると、たばこを吸った経験が無く、豆腐や納豆など大豆製品を多く食べる男性は、あまり食べない男性に比べ、肺がんになるリスクが低くなる可能性があることが厚生労働省研究班の大規模調査でわかったそうです。その理由としては、大豆に多く含まれる「イソフラボン」が関係しているらしい。
この調査では、45~74歳の男女計約7万6千人を最長11年間追跡し、一日に食べる大豆製品の量により四つの集団に分け肺がんの発症率を比較したそうです。その結果、たばこを一度も吸ったことがない男性に限って比べると、大豆製品を一番よく食べる集団(イソフラボン換算すると豆腐約200グラム)は、最も少ない集団(同約40グラム)より肺がんになるリスクが57%低かったということです。豆腐40グラムはイソフラボン換算で納豆3分の1パック相当らしいです。
しかし、喫煙しているか、過去にたばこをやめた男性では、大豆製品の消費量による差はなかった。女性も大豆製品を食べる人の方が肺がんリスクは低い傾向が出たが、統計的に有意な差は出なかったということです。
さて、ここで「イソフラボン」とは何でしょうか?「イソフラボン」はその化学構造が女性ホルモン(エストロゲン)に似ている物質だという。そのため、「イソフラボン」はエストロゲン受容体に結合して、エストロゲン様作用をもたらすという。さて、エストロゲン様作用とは?エストロゲンは女性の第二次性徴をもたらすだけでなく、女性においては骨形成促進や脂質代謝維持などの作用も持ちます。たとえば、更年期を境にエストロゲンが大きく減少すると、骨粗しょう症や脂質代謝異常(脂質異常症、動脈硬化性心血管疾患など)、そして更年期障害等が引き起こされることが分かっています。

さて、今回報じられた男性にどうしてエストロゲンの効果があるのかということですが、男性も少ないですがエストロゲンを持っています(体内でエストロゲンが生成分泌が行われています)。そのレベルは、更年期以降の女性と同じレベルと言われます。ただ、男性の場合、もともとエストロゲンレベルが低いために、更年期女性に見られるような病態・症状がこのエストロゲンにより引き起こされることはありません。

「エストロゲン」様物質だとすると、摂取量があまり多いと副作用が心配です。エストロゲンなどのステロイドホルモンはその作用が強く、体外から補充されたエストロゲン乳がんなどの発症リスクと関連があることが示唆されています。更年期障害の治療としてエストロゲン補充療法が行われることがありますが、もちろん副作用があります。

大豆イソフラボンは豆腐だけでなく、大豆製品には含まれています。身近なものとしては黄粉でしょうか。こうした効果が発表されると多量に摂取される方が出ますが、副作用のことを考えますと、適度に摂取することが必要であると考えられます。是非ともご注意ください。

最後に、喫煙男性あるいは禁煙した男性に効果がないのは、喫煙による遺伝子レベルのダメージが残っているからではないかと説明されていますが、真偽はいかに?非常に興味深い研究結果です。
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