健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

摘出肺の保存時間

2016-11-29 08:30:37 | 研究
外科医が肺の移植手術にかけられる時間を、現在の数時間からその倍近くに延ばすことのできる新たな技術が開発されたとする研究論文がThe Lancet Respiratory Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。肺移植では通常、肺が臓器提供者から摘出されてから約6時間以内に移植手術を完了しなければならないそうです。理由は、細胞組織が破壊スピードが大きいためで、肺移植にとって非常に重要な要素となっているそうです。今回、体外肺灌流(EVLP)と呼ばれるプロセスを使った新たな方法により、移植患者の最終的な生存率を著しく低下させることなく、肺を12時間以上体外で保存できるようになったそうです。EVLPを使ったプロセスは、臓器提供者から摘出された肺を直ちに氷で冷やして手術の行われる施設に搬送し、搬送先施設で肺を温めると同時に酸素、栄養分、タンパク質などが豊富に含まれた液体を肺に送り続けるというものだそうです。肺の移植リストに掲載された人々は、米国とカナダだけでも約1700人に上るそうです。
http://www.afpbb.com/articles/-/3108433
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