健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

食品アレルギーがポリフェノールで・・・・・

2012-09-10 08:30:20 | 研究
赤ワインに多く含まれるポリフェノールに、食品アレルギーの予防効果があることがマウスの実験で明らかになったそうです(YOMIURI ONLINE)。今回予防効果が判明したのはポリフェノールの一種「レスベラトロール」とのことです。老化防止効果や抗酸化作用などがあるとされ、サプリメントとして市販されているものだそうです。研究では、卵アレルギーを持つ体質に変化させたマウスに、レスベラトロール入りの餌を1週間食べさせ、その後に卵を与えたところ、通常の餌を与えたマウスに比べてアレルギー反応が10分の1程度だったそうです。卵以外の食品アレルギーにも効果があると考えあれるそうです。今回、マウスに投与した量を人間に換算すると1日約1グラムで、サプリメント数粒で摂取できる量だとも。これまで、食品アレルギーを防ぐ薬はなく、食品アレルギーの予防策や治療薬の開発につながる可能性もあるということです。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第4回健康科学セミナー

2012-09-09 08:30:53 | 研究
再掲ニュースです。明日9月10日(月)、豊橋創造大学大学院健康科学研究科主催の第4回健康科学セミナーが開催されます。今回の講師は、時間医学の第一人者である東京女子医科大学東医療センター病院長・内科教授の大塚邦明先生で、テーマは『宇宙のリズムとヒトのリズム』です。血圧や心拍をはじめとする、ヒトの様々な生理学的現象にはリズムすなわち「生体リズム」があることはよく知られています。この「生体リズム」は、時計遺伝子により発現していることが明らかになっています。最近、ヒトの健康状態にこの時計遺伝子が大きく関係していることが指摘されるようになっています。例えば、「生体リズム」の乱れがメタボリックシンドロームの原因になることも明らかにされています。こうした背景から、「生体リズム」から健康や生命について捉える時間医学が注目されています。そこで、時間医学の第一人者である東京女子医科大学東医療センター病院長・内科教授の大塚邦明先生を講師にお迎えし、生体リズムという視点から健康長寿を再考します。締切は過ぎていますが、参加ご希望の方はお問い合わせください。詳細は下記HPを参照ください。
http://www.sozo.ac.jp/department/health-science/seminar/seminar2012_4.php
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

放射線障害の予防治療に有効な細胞増殖因子

2012-09-08 08:30:38 | 研究
極めて高いレベルの放射線を浴びたマウスに注射するだけで生存率を向上させ、放射線障害の予防や治療にも効果がある新しい細胞増殖因子が発見されたそうです(Science Portal)。放射線障害の治療薬としてはこれまで、甲状腺への放射性ヨウ素の蓄積を阻害するヨウ化カリウムや、白血球数の低下を防止して合併症を防ぐ「顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)」が知られているそうです。米国では放射線療法に伴う口腔粘膜炎の治療薬として、「繊維芽細胞増殖因子」(FGF)ファミリーの一員である「パリフェルミン」(組み換えヒト角化細胞増殖因子〈FGF7〉)が承認されているそうですが(日本では未承認)、上皮細胞だけに作用するなど用途が限定的で、因子そのものが不安定なために複数回の投与が必要なことから、より安定的で適用範囲の広い放射線障害の予防・治療薬の開発が求められているそうです。今回、FGFファミリーのうち、真皮細胞に特異的に作用する「塩基性繊維芽細胞増殖因子」(FGF2)と、広範な細胞に作用する「酸性繊維芽細胞増殖因子」(FGF1)に着目し、遺伝子操作によってFGF1の一部のアミノ酸配列をFGF2のアミノ酸配列に置き換えた新しい細胞増殖因子「FGFC」を作製したそうです。FGFCは広範な細胞に作用し、増殖のためにヘパリン(血液の抗凝固作用を持つ多糖類)を必要とせず、耐酸性やタンパク質分解酵素に対する抵抗性など、従来のFGFにはない特性をもつそうです。FGFCは放射線障害に対する治療効果と予防効果の両方が確認されたそうです。放射線被ばくによって腸管や骨髄などの細胞は障害を受けるが、FGFCはこれらの細胞の生存や増殖を積極的に促す作用をもつとみられ、重大な放射線被ばく事故だけでなく、がんの放射線療法による副作用の予防や治療などにも役立つものと期待されるということです。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

変形性膝関節症関連遺伝子

2012-09-07 08:30:20 | 研究
変形性関節症(OA)に関係する遺伝子が明らかになったそうです(Medisterニュース)。変形関座関節症は高齢者の痛みと障害の原因となる最も一般的な関節炎です。筋力低下、加齢、肥満などが危険因子となり、経年変化による一次性のものと、関節リウマチや怪我により発症する二次性のものがあります。平成19年の厚生労働省の報告では、重度の低いものも含めると、変形性膝関節症患者数は自覚症状を有する患者数で約1000万人、潜在的な患者数(X線診断による患者数)で約3000万人との推定もあるそうで、国民の4人に1人、高齢者の2人に1人という疾患です。欧州の重症変形性膝関節症患者7410人(80%が関節全置換術を受けた患者)を対象に、コントロール群は英国から11,009人を受け入れ、大規模ゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施した結果、変形性膝関節症と有意に関連する遺伝子座を5カ所、閾値以下の遺伝子座を3カ所見出したそうです。この研究により将来の治療ターゲットのヒントが得られたそうです。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スギに花粉を作らなくさせる遺伝子の位置を特定

2012-09-06 08:30:32 | 研究
花粉症の方の朗報です。森林総合研究所は、スギに花粉を作らなくさせる遺伝子(雄性不稔遺伝子)が遺伝子地図(連鎖地図)のどこにあるのかを明らかにしたそうです(健康美容EXPO)。最初に、当所がこれまでに収集してきたスギの遺伝子情報を利用して、2,431遺伝子からなるスギの遺伝子地図を作製したそうです。この地図情報を用いて、雄性不稔遺伝子が第9番目の連鎖群に存在することと、その地図上の位置を明らかにしたそうです。この遺伝子の近くのDNAマーカーを用いることで、解析に使用した交配家系では96%の精度で無花粉スギを正しく識別できたそうです。これにより、花を咲かせるまでわからなかった無花粉スギの実生段階での識別の道が拓かれたというのです。今後は、雄性不稔遺伝子の実体を解明し、花粉をつくらない遺伝子組換えスギの開発に利用し、それぞれの地域に適した無花粉スギを開発したいと考えているそです。花粉を作らないスギ、花粉症の人にはありがたい話ですね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

被爆マウスの延命に成功

2012-09-05 08:30:13 | 研究
細胞の増殖を促す新しい物質を投与して、大量の放射線を浴びたマウスの延命に成功したと発表がありました(MSN産経ニュース)。がんの放射線治療後の副作用を治すために米国で使われている薬に注目し、この薬の成分に似た構造をもつ別の2種類の物質の遺伝子を使い、体内のあらゆる細胞で安定的に働く新たな物質をつくったそうです。そして、マウス8匹のグループに致死量の8シーベルトに相当する放射線を浴びせると13日後に全てが死んだそうですが、あらかじめこの物質30マイクログラムを注射したマウスは、全て死ぬまで19日かかったというものです。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハーバード大学でカンニング

2012-09-04 08:30:04 | 日記
あの有名な名門中の名門ハーバード大学で、学部生約120人が今春の期末試験で答案の不正作成に関与した疑いが浮上、調査を始めたと発表したとのニュースが(YOMIURI ONLINE)。米国メディアなどによると、疑惑が出ているのは約250人が受けた政治学の試験で、類似回答が大量に見つかり、受講生の約半数が関与していた可能性があるとのこと。この試験は、問題を自宅に持ち帰って答案を作る形式で、ノートや書籍の閲覧は認められていたが、学生間の情報交換は禁じられていたそうです。厳正に調査し、再発防止策を検討する方針で、不正行為が確定した学生には、停学1年などの処分が下されるそうです。日本の大学はどうでしょうね・・・・・・。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポリオ不活性化ワクチン

2012-09-03 08:30:53 | 研究
子どもが受けるポリオの予防接種が、毒性をなくした「不活化ワクチン」に切り替わり、各地の診療所などで新しいワクチンの接種が始まりました(NHK NWESWB)。ポリオの予防接種は、これまでウイルスの毒性を弱めた生ワクチンを使って行われてきましたが、ごくまれに手や足にまひ症状が出ることから、毒性をなくした不活化ワクチンに一斉に切り替えられました。接種の対象は、これまでと同じ生後3か月から7歳半までですが、従来の2回口に含ませる方法から4回の注射に変わります。不活化ワクチンの価格は4回分で2万円余りと、これまでの生ワクチンのおよそ40倍に当たりますが、法律で定める定期接種のため、原則として無料で受けられます。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人工の眼

2012-09-02 08:30:02 | 研究
人工眼を埋め込む手術に成功したという発表がありました(マイナビニュース)。遺伝性の網膜色素変性症が原因で失明した患者さんの網膜に、生体工学で作られた人工眼の「初期試作品」を埋め込んだというものです。埋め込まれたのは、「前バイオニック眼(pre-bionic eye)」と呼ばれる小さな装置だそうです。視神経細胞を刺激するための電気信号を発する電極が、24個付いているそうです。「前バイオニック眼」のスイッチが入った時の患者さんの感想は・・・・・突然、「小さな光が見えた」、「刺激が与えられるたびに、目の前にさまざまな形が現れた」と。技術はすごいですね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カロリー制限しても寿命は延びない!

2012-09-01 08:30:26 | 研究
サルを使った実験では、カロリーを制限すると健康にはなるが、その寿命は延びないことが示唆されたという研究結果が発表されたそうです(The Wall Street Journal)。これは大幅なカロリー制限は寿命を延ばすという考えを否定するものです。過去数十年にわたるマウスとラットを使った各種の実験では、カロリーを制限するとその寿命は30~40%延びるとしていました。カロリー制限が寿命を延ばすという考えは、2009年に発表されたアカゲザル使った研究結果で、寿命が延びる傾向が見られたことで強まったそうです。こうした研究成果は、摂取カロリーを制限するだけで長生きできるのではないかという魅力的な考えが生まれ、何千人もの人は現在、寿命を延ばすために、典型的なカロリー量である1日2200カロリーを30%も下回る熱量しかとっていないという現実も。カロリー制限がもたらす利点が適応反応につながっているのかもしれないと推測し、食料が不足すれば動物は繁殖できず、その老化プロセスも鈍るという考えです。老化プロセスの遅延は、食料が豊富になって繁殖できるようになるまでの時間稼ぎにつながると。しかし、今回の研究ではサルを1~14歳と16~23歳の二つのグループに分けて、通常より30%少ない餌を与え、その結果を通常に近い餌を与えた2グループと比較したところ、少量の餌のサルはいずれのグループでも、通常の餌のサルたちより長生きすることはなかったというものです。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする