健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

自己免疫疾患

2013-04-10 08:30:32 | 研究
肥満の人が多く持っているたんぱく質「AIM」が、膠原病などの自己免疫疾患の発症に関与していることが明らかになったそうです(毎日jp)。自己免疫疾患には、複数の臓器に炎症が起きる膠原病のほかに、糖尿病につながるインスリン分泌不全、橋本病の原因となる甲状腺機能低下などがあり、肥満の人に多い傾向があるそうです。詳しい原因や仕組みは謎でした。体内に侵入した異物を攻撃する白血球の一種「マクロファージ」で作られているAIMとさまざまな病気との関係を調べた結果、高カロリーの餌を与えて太らせた通常のマウスでは、自分の細胞などを異物と誤認して攻撃し、自己免疫疾患を引き起こす「自己抗体」が増えることが分かったというのです。AIMを作れないように操作したマウスは体重が増えても自己抗体がほとんど増加しなかったそうです。このAIMは、糖尿病や動脈硬化を引き起こすことも分かっているそうです。AIMの血中量を正常値に維持することで自己免疫疾患の発症を抑えられる可能性があるそうです。
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過敏性腸症候群に伴う腹痛に効果

2013-04-09 08:30:54 | 研究
先日、乳酸菌が過敏性腸症候群に伴う腹痛に効果てきであるというニュースが報道されていました(QLife Pro)。過敏性腸症候群(IBS)は大腸に潰瘍などの器質的病変が認められないのに腹痛、腹部不快感、下痢、便秘などが慢性的に繰り返される機能性消化管障害で、近年急増している病気です。IBSの治療にはストレス因子の排除、抗不安薬投与などの対症療法が行われています。また乳酸菌製剤は腸内菌叢のバランスを整えることで便通異常を改善する整腸剤であるため、すでにIBS患者に対して使用されているそうです。しかし、他の主症状である腹痛についてはこれまでその効果が明らかではなかったそうです。そこで過敏性腸症候群を発症したラットに、整腸剤の新ビオフェルミンSとビオフェルミン配合散に含有されているフェーカリス菌SF3B株を投与して腹痛(内臓痛覚過敏)に対する効果を調査したそうです。その結果、3週間連続で経口投与をしたところ、SF3Bの菌数に依存した内臓痛閾値の有意な増加が認められ、腹痛の抑制が確認されたというのです。さらにIBSの病態発症に結腸粘膜における肥満細胞の増加と活性化の関与が報告されていることから、SF3Bが肥満細胞に及ぼす影響も検討したそうです。すると肥満細胞からのヒスタミン遊離に対して、SF3Bの菌数によって抑制することがわかったとも。
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若返り薬!?

2013-04-08 08:30:56 | 研究
先日、衝撃的な記事を見つけました(PLife Pro)。アメリカではついに、若返りの薬が世に出回りはじめましたというのです。その薬は、蓄積した体脂肪を減らしたり、衰えた筋肉に活力をもたらしたり、しわを消したり、骨を強くしたりするというのです。そして、10歳以上若返ることができるのだそうです。実はこの薬の正体は、ヒト成長ホルモン(HGH)だそうです。3月末にワシントンDCで開かれた、 女性の健康に関する学術団体The Academy of Women’s Health’s prestigious の21回総会で、白熱した議論の的となったそうです。注射の形で使われていたHGHが、SeroVital(TM)という経口剤が発売されたことで、急速に広まったというのです。アメリカでは各メディアが報道し、瞬く間に女性たちの知るところとなり、後数ヶ月で在庫がなくなってしまうところまで来ているとのこと。SeroVital(TM)では、自然な形で、HGHホルモンレベルを682%増加させると表示。現在のところ、単にカプセルを飲むだけでなく、運動や食事をコントロールする必要があること、1ヶ月100ドル程度の費用がかかること、空腹時に服用し、服用後2時間は飲食してはいけないことなどが、不便な点としてあげられているそうですが、深刻な副作用などは発表されていないそうです。さて、どうなりますか。
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脳の仕組み解明へ、国家プロジェクト

2013-04-07 08:30:00 | 研究
オバマ米大統領は、人間の脳の仕組みを解明するための国家規模の研究計画を始める方針を明らかにしたそうです(日本経済新聞)。世界の研究者が共同で人間のゲノム(全遺伝情報)解読を目指して1990年代に始まった「ヒトゲノム計画」に匹敵する大規模プロジェクトになる見通しとのことです。「脳活動解明計画(略称、ブレイン)」と称した計画は国立衛生研究所(NIH)、国防高等研究計画局(DARPA)、全米科学財団(NSF)の3機関が中心となって始動し、計画の立ち上げのため2014会計年度に1億ドル(約93億円)を投じるそうです。民間からもアレン脳科学研究所などが参加するとも。研究では個々の脳細胞や複雑な脳の神経回路がどのように相互に反応し、記録や情報処理などを行っているのかを把握するとともに、脳と人間の行動との関係などの解明も目指すそうです。オバマ大統領は、同計画を「21世紀の偉大なる挑戦」と指摘し、企業や大学、非営利団体などの参加を呼びかけたそうです。脳研究に力を入れる日本政府など世界各国の政府や研究者も同計画に関心を寄せているようで、「ヒトゲノム」計画と同様に、将来的に世界規模での計画に発展する可能性もあるそうです。アルツハイマー病や自閉症などの治療法の確立など、様々な可能性を秘めていますね。
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日本の論文数シェアが2位から5位へ転落

2013-04-06 08:30:32 | 研究
先日気になるニュースが報道されました。日本は科学技術分野での論文数が伸び悩み、国際的な共同研究の流れに乗り遅れていることが文部科学省の分析でわかったそうです(朝日新聞デジタル)。一方で中国は論文数で世界2位になるなど、躍進が目立つとも。世界最大級の科学技術論文データベースを利用し、2009年から11年にかけて発表された論文を分析したところ、この間に世界全体で発表された論文は、年平均で約115万件で、うち日本の研究者が名を連ねる論文数は6・6%の7万6149件で、中国の研究者が名を連ねる論文は12%の13万8457件だったというのす。10年前に比べ、日本の論文数は3%の伸びだったが、中国は約4・6倍に。日本のシェアは10年前は米国に次ぐ2位だったのが、中国、ドイツ、英国に抜かれ5位に下がったそうです。頑張らないといけませんね。
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学習は脳にダメージ

2013-04-05 08:30:17 | 研究
学習は脳にダメージを与えるというちょっと衝撃的なニュースが発表されました(MSN産経ニュース)。新しい環境を探索しようとしたり、難しい内容を理解しようとしたときなどに、脳の細胞ではDNAレベルの物理的な損傷が生じている可能性があるという研究結果が発表されたというものです。難しい記事などを読むと頭が痛くなる、と言う人は多いかもしれませんね。「Nature Neuroscience」に発表された論文によると、マウスの脳が活動状態にあるとき、具体的にはマウスに新しい環境を探索させた後に、損傷の兆候が増加することがわかったというのです。このDNA損傷は、「二重鎖切断(double-strand break)」という種類のものだそうで、DNAの二重らせんが両方とも切れ、1個のDNA分子が2つに分かれてしまう損傷とのことです。刺激の多い環境におかれたマウスには、DNA損傷がより多くみられることが確認され、そのようなマウスでは、40%もの細胞に損傷の兆候を示すDNAが見つかったというのです。しかし、この損傷は1日以内に修復されるため、問題は一時的なものに終わるはずだと考えられるそうです。また他の複数の研究から、知的に活発であり続けると、老化に伴って生じる一般的な種類の認知機能低下を防ぐのに効果があることが明らかになっています。しかし今回の研究は、アルツハイマーの病態に関連づけられる損傷が増えると、修復システムによる修復が追いつかなくなり、病気の進行に寄与する可能性を示唆しているとも。無理やり勉強するというのは考えものなのでしょうか。
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中国の鳥インフルエンザ

2013-04-04 08:30:01 | 研究
中国で鳥インフルエンザ(H7N9型)の感染者が相次ぎ、ここ数日ニュースで大きく取り上げられています(YOMIURI ONLINE)。昨日(4月3日)まで、感染者9人、死者は3人となっているようです。国立感染症研究所は、中国当局から先月31日に、最初に感染が確認された上海市の男性2人、安徽省の女性1人から検出したウイルスの遺伝子情報の提供を受け、分析していたそうです。その結果、このウイルスの遺伝子が人に感染しやすく変異していることがわかったそうです。また、上海市と安徽省のウイルスの遺伝子配列はほとんど同じで、感染が広がっている可能性もあるということです。H7N9型のインフルエンザウイルスは毒性が弱いとされていますが、ウイルスの性質が変わっている可能性もあるようです。今後も注目していきたいですね。
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運動で脳の老化を防止

2013-04-03 08:30:45 | 研究
先日、気になる記事を見つけました(QLifePro)。運動の効果というと、身体的な健康を連想します。運動を継続的に行っている人は、年を重ねても若々しく健康的であることが多いかもしれません。そして、運動の効果は、脳にも。子どもの時や青年期に、しっかり運動をしていると、その後の脳の機能に良い影響を与えるという研究結果が発表されたというのです。この研究は、1958年からの英国内の発達調査に参加している9000人の男女を対象にしたものだそうです。調査を通じて、11歳、16歳、33歳、42歳、46歳、50歳の時点での運動習慣を自己回答してもらい、50歳の時点で認知テストを行い、運動習慣と認知テストの結果に関連があるかを分析したそうです。すると、週に4日以上運動することを、長いこと続けてきた人では、運動習慣がない人よりもテストの結果が良かったというのです。調査では、週に1度運動する人の方が1日も運動する機会がない人よりも、同様のテストの結果が良かったとも。
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腰痛2800万人

2013-04-02 08:30:25 | 研究
腰痛の人は全国に推定で2800万人いることが、厚生労働省研究班の調査でわかったと発表がありました(朝日新聞デジタル)。40~60代の約4割が腰痛に悩まされているそうです。厚労省研究班は東京や新潟、広島など全国8カ所の住民約1万2千人分のデータを分析したそうです。医師による問診などで、「腰に痛みがある」「1カ月以内に1日以上痛みがあった」人の割合は、60代が4割強でピークだったそうです。40代、50代も4割前後で、70代以上は下がる傾向があったそうです。男女比は4対6だったとも。腰痛は、背骨のがんや、腰椎骨折、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などでも起こります。こうした病気が背景にある場合は、病気の治療が優先されます。原因不明の腰痛では、安静よりも運動が効果的で、1カ月以上続く痛みにはマッサージの効果ははっきりしなかったそうです。また、ストレスなど心理的な影響も腰痛の引き金になるとしているそうです。
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新年度

2013-04-01 08:30:27 | 日記
今日は4月1日。新年度の始まりです。多くの方が、それぞれ夢や希望を持って新しい生活に入っていくものと思います。本学では、本日が入学式です。新しい1年が始まります。今年度は研究室に新しいメンバーとして大学院生が4名加わります。また、6月には第34回国際重力生理学会が豊橋で開催されます。しばらくは、その準備に追われそうです。これが終了すれば、あとは久しぶりに通常の状態に戻ります。学会主催が2年連続でしたので。今年度はと、心に期すものもあります。しっかり、そして着実に進んでいきたいものです。
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