イーグルスファンの独り言 Philadelphia Eagles Fan Blog

フィラデルフィア イーグルス ファン ブログ

リードブロックを振りほどく意思が見られない

2011-08-20 20:01:00 | イーグルス
 LBとOLだけを見続ける前半3回目を見終わりました。

 まずはLB陣、スターターはWLBに去年はSLBだったMoise Fokou、MLBは4巡ルーキーCasey Matthews、SLBは去年終盤MLBに入ったJamar Chaneyの3人、ニッケル時にはDRCが入り、MatthewsとChaney。ダイムの時はJoselio Hansonも入りChaneyがLBとして入っています。昔からダイム時にCB4人ではなくCB3人+S3人を入れる事も多いのですが、その際にはHansonではなく2巡ルーキーJaiquawn Jarrettが入っていました。

 2008年以降、LBは2人がDLが防ぎきれない7つのギャップ(5人のOL+TEで6人の両側で7つのランルート)のうち2つを埋めるのに使われ、残る1人のLBとSS Quintin Mikellがタックルするランディフェンスシステムでした。
 今年はLB3人に役割分担は無く、DLのペネトレイトの結果を見てから動き出すように見えます。DLがペネトレイト特化のギャンブルシステムなので仕方が無いのですけれど、スクリメージの結果が出てから動き出すのではスピードに乗ったリードブロックに対抗する事が出来ない。これが簡単に拾われてしまう原因でしょう。スクリメージでギャップに詰めてタックルするのではなく、抜けてきてから横にスライドしてRBを追うのですからランが止まらないのはLBだけの問題では無いようにも見えます。ただ、LBの出足が良い時やDLがRBのルートを塞ぎルート変更させて少し遅れた時にはしっかり止めていますし、LBが熟成して判断が早くなればもう少しマシなディフェンスになるかもしれません。
 緒戦でも有った、スクリーンなどでRBがルートに出た時に誰も見ていないプレイ、これの改善が出来るかどうかは本当に重要な課題です。基本的にラインの動きを見てから動き出す為に、RBにスイングされるとOLBが追いつけない場面が出来てしまいます。
 ゾーンでOLが押してきて、RBはそこから飛び込んでくるタイプのチームと戦った際にこのランディフェンスシステムは大きな問題を露呈するのではないかと危惧します。スピードに乗ってきたRBを捕まえる事が困難なLBのリアクションシステムでは止め切れないのではないかと推測します。


 OLは左からJason Peters、Todd Herremans、Jamaal Jackson、1巡指名Danny Watkins、King Dunlapが怪我人続出のRTでスターターに入っています。ただ、Dunkapは去年PetersやWinston Justiceの欠場時にスターターとしてプレイしていますし致命的な穴になられても困ります。
 去年までは単純極まりないOLとDLの1対1での押し合いに終始し、斜めにゾーンで押したり、OGがプルアウトするような機動力よりもパワー重視のライン編成でした。今年はゾーンで押したり、Herremansのプルアウトなど去年よりも複雑なパターンを使っています。最初のプレイで右側にゾーンで押してLBを引き付けてからMicheal Vickを左にロールさせる非常に効果的なプレイを使いました。 
 ゾーンの時にJamaalとかの足つきがかなり怪しいのですけれど開幕までにモノになるのかちょっと疑問です・・・スクリーン上手だったOLですが、Brian Westbrook時代と比べて明らかにスクリーンのブロックが下手になってますね。
 最初のINTの時ですが、ブロックは全く問題ありません。後1秒遅くてもサックされるような破綻は無いですし、単純にサイドライン際までSが来ているのを想定していない(もう1人奥に入ったWRを見ると決め付けているだけ)です。
 2つ目のINT、これも全く危なげない状況からダブルチームされているChad Hallに逆球を投げ込んでいます。Vickがどういう判断で投げているのかが理解出来ません。
 逆に3個目のINTはブリッツに追い回されながらLBとSの隙間に入り込んだBrent Celekを見つけパスを出しているのですが、チップされ跳ねたボールをINTされてしまいました。

 OLもLBも単体で見るとそこまで悪くないようにも見えます。特にOLは押せないまでもやられ続けるような感じでは有りません。LBは横に流れるRBを追いかける場面が多いのと、飛び込むギャップを決めるとRBにカットされてもそのまま間違ったギャップに入ってしまう事、そしてリードブロックに取られても、1対1で潰れても他の誰かがやってくれるだろうと(考えては居ないでしょうけどね)見えてしまうホールドを外してタックルする意思が見られないのが悪印象です。

ファーストチームを脅かすような選手は居ないですねえ

2011-08-20 17:31:00 | イーグルス
 PIT戦の後半戦をもう1回見ました。昔から思うのは、なぜファーストチームのオフェンスにはWCOらしさが見えない縦への一発で組み立てるのに、セカンド・サードチームのオフェンスは古典的WCOのルートを走らせるのか?3rd&5を取りに行く練習だと思ってファーストチームにも古典的WCOをやらせた方が良いと思うのですけれどねえ。
 
 Vince Youngは手前でゾーンカバーをしているLBが全く見えていないINTも食らいましたが、Micheal Vickよりは普通のQBらしいプレイが出来ていました。プレッシャーの掛かり方が違うとかカバースピードも違うのですけれど、元プロボウラーですし、これくらい出来れば2番手としては十分でしょう。ただ、投球モーションがもっさりしているのが丁寧に投げているのか、問題点なのか少し気になりました。あれで置きに行くとINTが怖いです。
 Ronnie Brownはセカンドチームでは格が違うプレイでした、OLの責任でどうにもならないプレイも有りましたが、1ヤードでも余分に取る貪欲な動きも見せていますし良い影響を与えてくれるでしょう。
 Jason Keiceはやっぱりパワー勝負だと厳しいですね、4thダウンギャンブルを第3Qに2度やっていますが押されないので精一杯でした。パスプロ時に押される場面も有りましたが、これは押されているのか押させる代わりに密着を防ぎ抜かれないようコントロールしているのか判断が難しいです。
 2TDを投げたMike Kafka、特別速くは無いですが状況を見てスクランブルをするなど足を見せましたし、外を回ってくるパスラッシュをステップアップして避けて投げる、今QBに必須の能力を持っている所も見せてくれました。最後ツーミニッツオフェンスで自陣ゴール前からドライブしましたが、PIT側の温情のようなゆるゆるラッシュ・カバーのおかげですし、19回中14回成功160ヤード2TDの数字は見せかけです。ファーストチーム相手にあのパスでは通用しないでしょう。
 そのKafkaから2つTDパスを受けたGerald Jonesですが、トリプルチームであわやINTのパスの時に前半の2INT同様に取れないまでもDBに取らせない動きをしないのは非常に不満が残ります。
 Dion LewisはRB3番手をほぼ確定させる動きを見せました。ストップアンドゴーで小さい所を抜ける機敏さも、オープンで1対1に勝利するテクニックも見せてくれました。ただ、カットを切る時にボールがほったらかしなのはPittの伝統なのかLeSean McCoyと同じで怖いです。ファンブルは叩き出した方が上手かったのですけれど。

 ディフェンスではキャンプで好評だったCB Curtis Marshがレシーブは許しましたがそこそこ動ける所を見せています。カットを切られた後の再加速で抜かれるのですけれど、足が遅いと言うよりもどっちに曲がるのかを見てから動いている感じです。RB兼任から本格的にCBになってまだ2年、経験不足でしょう。今年より来年に期待ですかね。
 逆にTrevord Lindleyは良くないですね、スピード不足のバンプコーナーが陥る典型的な症状である、カレッジの時と同じようにぺたぺた触ってしまう病を発症しています。CB5番手はMarsh優勢ですし、去年の4巡指名ですがカットの可能性が増しているように見えます。
 小さいLB Brian Rolleは良い動きをしているものの、密集で呑まれた時のプレイには不安が残ります。去年までのようにDLがOLをコントロールしてくれれば良いのでしょうけれど、すり抜けてくる今年のシステムだと厳しいでしょう(ギャップ埋めが出来ないから去年のシステムでも使われないのでしょうけれど・・・)
 過去2年で8チームを渡り歩いてきたDT Marlon Favoriteが良い動きを見せていました。怪我人+病人が帰ってくるとデプスが厚すぎる為に53人枠に残るのは不可能でしょうけれど、PSに置いておくには素晴らしい選手だと思います(でも何か足りないのでしょうね、どこでもPS止まりなのですから)
 WASから来たLB/DEのChris Wilsonは動きが軽快でパスラッシャーとしての資質も感じるのですけれど、逆側のプレイで立ち止まって見ていたりする場面も有るのは残念です。
 2度試したオンサイドキック、共に10ヤード転がる前に押さえられてしまいました。元々成功率の高くないプレイなので仕方が無いのですけれど、オンサイドの名手David Akersとの差を感じてしまいます。


 試合後のAndy Reidの記者会見、こんな試合も有るさ、相手が良く準備してきたね。と、大敗を引きずらずに次の試合頑張ればいいさ。いつもの面白くない記者会見でした。