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ディフェンスは改善の兆しが見えます

2011-08-26 15:06:00 | イーグルス
 シーズンを占うプレシーズンゲーム第3週のCLE戦。24-14で勝ちました。豪雨のためにファーストチームは予定より早くハーフタイムで交代し、前半は17-0で終えましたし数字上はシーズン開始の準備が整ったように見えますが、開幕までの2週間で改善しなければならない箇所はまだ残っています。

 オフェンスの要Micheal Vickにとって雨が降る中の試合でしたし、OLが素晴らしいプロテクションと酷いザル状態を交互に繰り返す為にタイミングを計算できないのも悪条件でした。しかし、WRへのパスはJason Avantへの一本だけしか成功せず、プレイとはほぼ関係ない反則に救われたINTは先週の一発目のリプレイでも見ているかのように左側を駆け上がるWRがCBとの1対1で抜いていないのに投げ、フォローのSにストライクの酷いパスでした。ラフィンザパサーを取られる状況でプレッシャーが掛かっていたのは事実ですが、そこで危ないパスをギャンブルで投げてしまうのは問題です。
 3rd10で5ヤードのパスを投げさせるプレイブックも意味不明なのですが、WRをろくに見ないでRBへ投げているように見えたのが気になります。先週の3INTに今週のINT未遂でディープに放るのを怖がっているようにも見えました。

 OLの真ん中から右側3人も問題が残りました。Cのスターターに抜擢されたJason Kelceですが、常に60点の低い所で安定したプレイでしか有りませんでした。ゾーンブロックでは1人速すぎてTodd Herremansとの間に大穴を空けてしまいましたし、パスプロテクトではスピンを食らい抜かれる場面も有りました。腕を使って密着を防げる時は良いのですけれど、手の出し合いに負けるとサイズの無さが出ます。
 セカンドチームから出てきたJamaal Jacksonは貫禄のプレイ振りでした、開幕戦のCはJamaalで確定でしょう。

 King DunlapとDanny Watkinsは交互にミスをしていました。途中からDunlapは立て直したのですけれど、Watkinsは最後までミスを繰り返しています。CをヘルプしてNTをダブルチームしたらILBに入られたり、単純に1対1に負けて押し切られたり、スクリーンと思えなくは無いですが、同じ1巡ルーキーのPhil Taylorにワンパンチで跳ね飛ばされたのはがっかりしました。DunlapはWinston JusticeやRyan Harrisが怪我から戻るまでと思うことも出来ますけれど、Watkinsの代わりは居ません。パワーは並、機動力はやや並より上ですが、技術と判断がNFLの水準に達していないように見えます。開幕までに仕上がるのか不安です。

 ここからは良かった点です。LeSean McCoyはランではスクリメージで一旦止まる癖が出てロスタックルを貰う場面も有りましたが、ショートエリアのレシーバーとしてプレッシャーに苦しむVickを助けました。
 変態的なカットを切るMcCoyとは対照的に正統派の走りを見せてくれるRonnie Brownはファーストチームに入っても好調を維持しています。3番手のDion Lewisも俊敏さを見せていますしRB群はかなりレベルの高いユニットになってくれるでしょう。
 Jason PetersとHerremansの左側はランパス共に完璧なプレイを見せています。不安定な右側が改善されればさらに良いプレイが見れるはずです。
 

 去年リーグで一番パスドロップ率が高かったWRと統計が出ているDeSean Jacksonですが、この試合でも4回ターゲットになり2回は取れたかなあと言うパスが来たのですがキャッチ無しに終わっています。ホールドアウトの影響からか縦で抜けず本調子では無い印象です。
 Jeremy MaclinとSteve Smithの2人がいつ戦列復帰するのか予想が難しいですが、この2人が居なくてもJason Avantはキャンプからの好調を維持していますし致命的な問題では無いはずです。今が1番悪い状態であとは上がるだけのWR陣も戦力充実の布陣です。VickがWR陣の復調に合わせて良くなってくれると期待したい所です。


 ディフェンスは改善の兆しが見えます。Casey Matthewsが良くなったと言うよりもLBユニットに一体感が出ています。具体的には3人平行をプレイが始まってからも維持しようと意識しすぎたように見えた1.2週目とは違い、2人がプレイ開始と共に飛び込んで残る1人は埋まってないギャップを判断して飛び込んだりするような動きの変化が見られます。Matthewsがソロタックルで仕留める場面も有りましたが、かるーく呑まれる場面も相変わらず有りますし論外から平均以下程度になっただけです・・・。
 DLも何が何でも抜きに行くギャンブルディフェンスから、OLのコントロール重視のプレイを混ぜる事でLBにやさしいシステムに変更されました。それでも抜きに行った時はQBに届いていますし、パスラッシュのプレッシャーを掛けつつランディフェンスも出来る素晴らしいユニットになってくれる期待が持てます。
 Asante SamuelのINTはAsanteゾーンとか呼び名が付いても良い、いつもの場所にフック系を投げたColt McCoyの判断ミスをパスラッシュが誘いました。その前にはディープをNnamdi Asomughaが完璧にマークしましたし、マンマークで完全にレシーバーを潰してサックを奪う目論見通りのプレイが見れました。
 Nate Allenの不調でファーストチームに入ったJarrad PageもWRとの1対1でカバー出来る所を見せました。Allenの復調を待つのがコーチ陣の考えでしょうけれどPageのままでも良いように思えます。
 前半無失点はINT取り消しやFGブロックにも助けられましたけれど、危なげなく前半を終えました。この試合のようにランディフェンスが平均レベルまで向上すれば、最強クラスのパスディフェンスで押し切る事が出来るのを見せてくれました。DLとLBのアサイメント調整が進めばさらに良くなる希望が持てます。

 STではルーキー2人で開幕を迎えられる事を確認できる出来でした。Alex Heneryは37ヤードを難なく決めました、キックオフでやや滞空時間が足りない印象も有るのですがここまで3試合でFGミス無しですし大きな問題は無さそうです。
 Chas Henryのパント、悪天候の影響なのか20ヤード内へのコントロールがやや悪く感じましたが、致命的なミスは有りませんでした。とにかく距離を出したい場面での飛距離がやや物足りないのですけれど、ミスをしない事を今は優先しているのでしょう。

 Vickの出来が良くなるかですが、OL右側の整備とWR陣の復調に合わせて調子を上げてくれるでしょう。ディフェンスもどん底から抜け出る兆候が見えています。開幕までの2週間でさらに良くなる事が期待できる試合でした。