
攻守に溌剌プレーのレン・サカタ
大リーグ史上初の日系人選手、ミルウォーキーブリュワーズのレン・サカタ選手(24歳)は連日攻守に大ハッスルし早くもチームの人気者になっている。ただし「日系選手ということではなく、いちプレーヤーとして注目して欲しい」と現状の " ルーツ探し " 喧噪に注文をつける。7月下旬に正二塁手だったドン・マネー選手(30歳)が怪我で離脱した為、3Aのスポーケンインディアンスから大リーグに昇格した。サカタ選手の3Aでの成績は317打数95安打・4本塁打・68打点。昇格直後の7月25日のオリオールズ戦で先発のマルチネス投手から嬉しい大リーグ第1号本塁打を放った。
8月7日、地元カウンティスタジアムでのダブルヘッダー対ブルージェイズ戦で第1ゲームは4打数3安打・1打点、第2ゲームは3打数1安打・1打点と活躍しチームは連勝した。だがチーム状態は良くなく東地区で53勝70敗と勝率5割を下回り首位のレッドソックスから21ゲームの大差をつけられ7球団中6位と低迷している。それでもフレッシュなサカタ選手の話題が影響したのか1万2千人のファンが球場を訪れた。あのベーブルースの本塁打記録を破ったハンクアーロンが在籍していた昨年ですら1万人を割る試合が多かったことを考えるとサカタ選手の人気ぶりが分かろうというものだ。
14日のインディアンス戦では第2号本塁打をマーク。これにはサカタ選手の育ての親であり、かつて太平洋クラブライオンズにも在籍したハワードコーチも「Good Job!」と大喜びした。攻守の中心だったマネー選手が怪我で離脱した時にサカタ選手の昇格を強く推したのが昨年まで3Aのスポーケンインディアンスで監督をしていたハワードコーチだった。身長1m75cm・体重73kg と決して恵まれた体ではないが、こと守りに関してはプレーイングコーチだったレイノルズ選手に鍛えられ「レンの右に出る二塁手はいない」とまでになった。何しろ今巨人で活躍しているリンド選手をブリュワーズから追いやったのはサカタ選手なのだ。
今から13年前の1964年9月1日に " マッシー " こと村上投手(現日ハム)がサンフランシスコジャイアンツでデビューし、大リーグの日系人選手第1号として話題を集めたがアメリカ本土では日系人選手はサカタ選手が最初と認識されており、アメリカンリーグ・ナショナルリーグともに連盟関係者はサカタ選手が日系人選手第1号だと公式に表明している。怪我で戦列を離れていたマネー選手は1ヶ月ぶりに復帰したが二塁のポジション争いに敗れて嫌がっていたDHに回されてしまった。それほど現在のサカタ選手は周囲の信頼を得ているのである。ハワイはホノルル生まれの正真正銘 " 日系人選手第1号 " サカタ選手の活躍ぶりは楽しみである。
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