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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

#188 12球団のチーム状況 ④

2011年10月05日 | 1981 年 
【ロッテオリオンズ】 「軌道修正?ウチには関係ないね」と余裕なのが山内監督率いるロッテだ。主砲レオンを欠きながらもチーム打率 .319 の強力打線で投手を援護する。「去年の3千本安打の重圧から開放されてDHで伸び伸びと野球が出来るのが好調の原因さ」とベテラン張本も元気一杯だ。ミスターロッテ・有藤や去年頭角を現した3年目の落合が打線を引っぱる。これに故障中のレオンが復帰したら他球団はお手上げだろう。エース村田も開幕から連勝を続けて、打線の援護もあって若手の望月や梅沢にも勝ち星が付くなど投手陣にも死角は見当たらない。
   




【近鉄バファローズ】 去年のパ・リーグ覇者の近鉄がもがき苦しんでいる。理由は明白、マニエルの穴が埋まらず猛牛打線は未だ眠ったままだ。西本監督はマニエル放出でチームを猛打野球から緻密野球に転換しようと試みたが、今のところ上手く移行出来ていない。「もっと高度な野球を目指すには細かい攻め・守りが出来なくてはいけない。ウチの連中にだって出来る筈」「1点の重みを認識しなければならない」とクチ酸っぱく言い続けているが、なかなかチームに浸透しない。マニエルの後釜のライアンは大砲では
なくアベレージヒッターだった事も西本監督の意向によるものだが早くもダメ外人との声がもっぱら。しかも第3の外人として獲得したハンプトンは一転して大砲タイプであり、チームの編成方針に一貫性が見られない。しばらく近鉄の迷走は続きそうだ。

   




【広島東洋カープ】 近鉄同様にセ・リーグ覇者の広島も苦しんでいる。何より高橋慶と山崎の1・2番コンビの怪我が痛い。高橋の怪我は左膝の炎症で全治2週間程度で済みそうだがオープン戦で外野フェンスに激突して右膝の皿を八つに粉砕骨折してしまった山崎は今季絶望である。二人の欠場で打線を組むのも一苦労で開幕スタートに躓くとすかさず衣笠をトップに起用、若い中尾を下げベテランの三村を入れる守備重視への変更を余儀なくされた。投手陣は開幕前に懸念された江夏放出の影響は少なく逆に各投手が
完投を目指すようになり若手の山根は勿論、ベテランの福士も投球イニングが去年より伸びている。古葉監督は「王者の風格」作りを目指していると言う。堂々たる野球の原点は「完投」にあるとし新たなチーム作りに着手し始めた。

   

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