
アップが遅れたことをおわびします。
佐藤武、望月建、小林英樹、金渕浩之の4氏が初めて開いたグループ展。
望月さんが金工、他の3人は絵画で、見応えがありました。
4人は石狩市厚田区にアトリエを構えており、佐藤さんによると、お互い車で行けばすぐの距離なのだそうです。しめし合わせたわけではなく、偶然とのこと。
冒頭の画像、中央に置かれているのは望月さんの作品。
これは「宙船」。
人々を乗せて宇宙空間へとすべるように船が出発していくような、スケールの大きな構えをもった作品です。
ほかに「列の架橋」「環」(同題2点)「誕生」。
佐藤さんは7点で、2017年作がそのうち4点を占めています。
昨年暮れ、札幌時計台ギャラリーが閉まる直前に個展を開いたばかりであることを思えば、創作意欲の旺盛さがうかがえます。
画像手前は新作の「雪降る頃 5」。
画面右側に描かれた古城は、佐藤作品にしばしば登場します。
中央には陥没した地に水がたまっているさまが描かれています。荒涼と、はるばる開けた大地は、佐藤さんの絵画でおなじみですが、かつて旅したインドの記憶が刻印されているのでしょう。
この絵の左側に飾られていた「冬の巡礼」も、印象に残る作品でした。
あずまやや疎林のはるか向こうに、山脈の連なりが見えます。長く遠い人生の旅路が映し出されているかのようです。
ほかに「雨上がる II」「雪降る頃 4」「雪降る頃 6」「雨上がる」「雪降る頃 3」。
この4人でいちばん変わった経歴の持ち主なのは小林英樹さんかもしれません。
小林さんはかつて北海学園大で教壇に立っていましたが、著書『ゴッホの遺言』がベストセラーになり、文庫化もされました。そして、愛知県立芸大に転じ、すっかり「絵の人」から「ペンの人」になっていたのです。
昨年、大学を退職し、北海道に戻ってきました。そして佐藤さんと偶然会ったことから、久しぶりに絵筆を執ったということのようです。
画像は左から
「ひまわりを描くゴッホ」
「君は知ってるか 厚田の春を」
「ぼくらは白い水の流に魅せられてこの地にやってきた」
「彼女はもん白蝶になって飛んでいった」。
「彼女―」は、白い格子窓が画面を効果的に区切っています。黄緑の野に2羽のチョウが舞い、はるか遠くに、穏やかな海と突き出た岬が望まれます。
4人の中で最も若いのがパステル画の金渕さん。
画像は、左が「冬」、右が「水晶と浮き玉」。
日本海を見下ろす崖の上の風景を、ものすごいリアルに描いています。もともとスーパーリアルな画風には定評がありましたが、最近はそれにますます磨きがかかり、すごみのようなものさえ感じます。
作者によると、けっして現実そのままではないそう。
画面に小さく十字架の墓標のようなものが描かれていますが、これは、画面に精神的なものをもたらしたい作者の試みのひとつだそうです。もちろん十字架を描きさえすればその絵が宗教的になるはずもないのですが、単なるリアリズムのさらに遠くへ行こうとしている作者の姿勢と意欲はじゅうぶんに伝わってくると思います。
ほかに「マルメロ」「草原」「森」「ガラス瓶とバラ」。
厚田村はニシン漁で栄えた日本海側の村で、時代小説で名高い子母沢寛(三岸好太郎の異母兄)の出身地です。過疎化が進み、2005年に石狩市と合併しました。
札幌市には海がないため、海に行くということになると小樽、というイメージがありますが、小樽はなにぶん都会で観光地。一方で、厚田はひなびた漁村で、趣がまったく変わります。日本海に沈む夕日が美しく、静かな環境で制作に取り組むには、合っているのかもしれません。
2017年3月29日(水)~4月9日(日)午前10時~午後6時、月・火曜休み
茶廊法邑(札幌市東区本町1の1)
□画家 佐藤武のホームページ http://tsart1113.wixsite.com/tsart1113
■佐藤武自選展 1967-2016
■佐藤武銅版画展 55年の軌跡 (2016年9月)
■佐藤武展 (2014、画像なし)
■佐藤武展 時空の果て (2013、画像なし)
【告知】佐藤武小品展 (2013年7月1~30日、石狩・厚田)
【告知】佐藤武展-暮れゆく大地ー (2011、札幌)
■見えるもの⇔見えないもの-イマジネーションのちから-(2009)
■佐藤武展 25年の軌跡(2007)
■佐藤武展(2005)
■佐藤武銅版画展(2004、画像なし)
■佐藤武展(2003、画像なし)
■望月建「環そして宙船(そらふね)」金属造形 半世紀の軌跡 (2014)
■L.A.TAPIO (2014)
「色彩浴」
参考□愛知県立芸術大学サテライトギャラリー Website の関連ページ
■尾形香三夫陶芸展 (2016)
■金渕浩之×菅原美穂子パステル画展 (2016、画像なし)
佐藤武、望月建、小林英樹、金渕浩之の4氏が初めて開いたグループ展。
望月さんが金工、他の3人は絵画で、見応えがありました。
4人は石狩市厚田区にアトリエを構えており、佐藤さんによると、お互い車で行けばすぐの距離なのだそうです。しめし合わせたわけではなく、偶然とのこと。
冒頭の画像、中央に置かれているのは望月さんの作品。
これは「宙船」。
人々を乗せて宇宙空間へとすべるように船が出発していくような、スケールの大きな構えをもった作品です。
ほかに「列の架橋」「環」(同題2点)「誕生」。

昨年暮れ、札幌時計台ギャラリーが閉まる直前に個展を開いたばかりであることを思えば、創作意欲の旺盛さがうかがえます。
画像手前は新作の「雪降る頃 5」。
画面右側に描かれた古城は、佐藤作品にしばしば登場します。
中央には陥没した地に水がたまっているさまが描かれています。荒涼と、はるばる開けた大地は、佐藤さんの絵画でおなじみですが、かつて旅したインドの記憶が刻印されているのでしょう。
この絵の左側に飾られていた「冬の巡礼」も、印象に残る作品でした。
あずまやや疎林のはるか向こうに、山脈の連なりが見えます。長く遠い人生の旅路が映し出されているかのようです。
ほかに「雨上がる II」「雪降る頃 4」「雪降る頃 6」「雨上がる」「雪降る頃 3」。

小林さんはかつて北海学園大で教壇に立っていましたが、著書『ゴッホの遺言』がベストセラーになり、文庫化もされました。そして、愛知県立芸大に転じ、すっかり「絵の人」から「ペンの人」になっていたのです。
昨年、大学を退職し、北海道に戻ってきました。そして佐藤さんと偶然会ったことから、久しぶりに絵筆を執ったということのようです。
画像は左から
「ひまわりを描くゴッホ」
「君は知ってるか 厚田の春を」
「ぼくらは白い水の流に魅せられてこの地にやってきた」
「彼女はもん白蝶になって飛んでいった」。
「彼女―」は、白い格子窓が画面を効果的に区切っています。黄緑の野に2羽のチョウが舞い、はるか遠くに、穏やかな海と突き出た岬が望まれます。

画像は、左が「冬」、右が「水晶と浮き玉」。
日本海を見下ろす崖の上の風景を、ものすごいリアルに描いています。もともとスーパーリアルな画風には定評がありましたが、最近はそれにますます磨きがかかり、すごみのようなものさえ感じます。
作者によると、けっして現実そのままではないそう。
画面に小さく十字架の墓標のようなものが描かれていますが、これは、画面に精神的なものをもたらしたい作者の試みのひとつだそうです。もちろん十字架を描きさえすればその絵が宗教的になるはずもないのですが、単なるリアリズムのさらに遠くへ行こうとしている作者の姿勢と意欲はじゅうぶんに伝わってくると思います。
ほかに「マルメロ」「草原」「森」「ガラス瓶とバラ」。
厚田村はニシン漁で栄えた日本海側の村で、時代小説で名高い子母沢寛(三岸好太郎の異母兄)の出身地です。過疎化が進み、2005年に石狩市と合併しました。
札幌市には海がないため、海に行くということになると小樽、というイメージがありますが、小樽はなにぶん都会で観光地。一方で、厚田はひなびた漁村で、趣がまったく変わります。日本海に沈む夕日が美しく、静かな環境で制作に取り組むには、合っているのかもしれません。
2017年3月29日(水)~4月9日(日)午前10時~午後6時、月・火曜休み
茶廊法邑(札幌市東区本町1の1)
□画家 佐藤武のホームページ http://tsart1113.wixsite.com/tsart1113
■佐藤武自選展 1967-2016
■佐藤武銅版画展 55年の軌跡 (2016年9月)
■佐藤武展 (2014、画像なし)
■佐藤武展 時空の果て (2013、画像なし)
【告知】佐藤武小品展 (2013年7月1~30日、石狩・厚田)
【告知】佐藤武展-暮れゆく大地ー (2011、札幌)
■見えるもの⇔見えないもの-イマジネーションのちから-(2009)
■佐藤武展 25年の軌跡(2007)
■佐藤武展(2005)
■佐藤武銅版画展(2004、画像なし)
■佐藤武展(2003、画像なし)
■望月建「環そして宙船(そらふね)」金属造形 半世紀の軌跡 (2014)
■L.A.TAPIO (2014)
「色彩浴」
参考□愛知県立芸術大学サテライトギャラリー Website の関連ページ
■尾形香三夫陶芸展 (2016)
■金渕浩之×菅原美穂子パステル画展 (2016、画像なし)