
札幌・小樽を拠点に写真を撮っている和龍美さんが、念願だったギャラリー「みどりの日記」を、札幌市北区に開設しました。
1月21日から、造作を自由に見てもらう「新設ギャラリー内覧展 …and build」の期間中で、28日からは「凛景 Again, 及川文・對馬恵子二人展」が始まります(2月9日まで)。
さらに2月11日からは、火曜→日曜のサイクルで5週間、毎週出品者を入れ替えて「オープニング記念写真展 祝賀」が開かれます。
「…and build」は、畠中秀幸✕西本建築計画㈱✕みどりの日記の企画展という位置づけ。
25日(土)午後2時半からは、設計に携わった畠中さんのトークとフルート演奏があります。
21日に筆者が訪れた際はまだ室内は雑然としていましたが、施工に携わる人がインフルエンザにかかり若干遅れているとのことでした。
ギャラリーとしては決して広くはありませんが、以前は五指に余った札幌市内の写真向けギャラリーがいまや富士フイルムフォトサロン以外はわずか…という現状を考えると、個展などには十分なスペースだと思います。
「写真限定」ということではなく、「祝賀展」のあとは、1980年代以降の札幌の現代アートをけん引してきた端聡さんの展示も行う予定とのことです。
玄関は西向きですが、入ってくる光の量を調節できるような仕組みも取り入れるそうです。もちろんスポットライトなども準備中です。
なにより劃期的と筆者が思うのは、この空間がギャラリーとしてだけでなく、写真教室、コーヒースタンド、貸し暗室の機能も持つことです。
とりわけ貸し暗室は、かなり以前(1990年代)から要望の声が聞こえており、自宅押し入れなどを転用していた人にとっては朗報でしょう。モノクロフィルム派がどれぐらい残っているかわかりませんが、これを機にトライしてみるのもいいかもしれませんね。
ただし機材の搬入などに時間がかかり、稼働は春になる見通しです。
場所は、北区北28西4、YMノース28の1階。
北24条駅近くの繁華街から西5丁目通(旧電車通り)をひたすらまっすぐ北上したところです。
となりは、左がクリーニング店、右が台湾料理店です。
駐車場はありませんが、附近にコインパーキングはいくつかあります。
月曜休みで、午前11時~午後4時。
「ギャラリーがオープン!」という話題は、札幌でもそれなりにあるのですが、実はそのうちの半数以上は3回目の展覧会を開かないうちに消えていくか、ただの飲食店として営業を続けていくかのどちらかで、「みどりの日記」の日程が2ケ月先まで埋まっているのは、かなり珍しいことなのです。
「祝賀」展の出品者顔ぶれを見ても、写真を中心に、幅広い層の人が集う場になっていくのではないかと期待しています。
「祝賀」展の出品者は次の通り(敬称略)。
・2月11~16日 池田伸子/小野高秀/Kenji Mangetsu/ERICA/椿拓治/Nao Akimoto/西沢政芳/畑江俊明/長谷川千晶/山形典夫/山田稔/横山明日香/和田憲太
・2月18~23日 卜部拓也/Maria Luiza Akiko Kondo/孫田敏/谷杉アキラ/丹野律子/堀内つつみ/七苗恭己/廣島経明/楓月まなみ/穂苅久美子/山岸靖司/和龍美
・2月25日~3月2日 ucchi/Tetsu Osumi/掛端直美/花島薫/くりやまのりこ/今渡隆成/道場幸子/鈴木清貴/Teiji Yamada/眞柄利香/藤井作知子/Yuki Hirano/Rie Taguchi
・3月4~9日 Ikuko Muramoto/岩永雅弘/及川文/大石由紀子/石塚けいこ/齋藤ますみ/セオノリエ/對馬恵子/奈良美弥子/Mitsuteru Nakamura/森智佳子/安田敏彦/山本純一
・3月11~16日 安藤悦郎/Emi Nizeki/葛西美穂/Kuchiko Nogi/久保ヒデキ/熊谷正剛/田口弘章/竹下正剛/Naoko Korita/能澤佳宏/藤宮美雄/Fumitaka Suzuki/夢蝶
写真とアートのギャラリーみどりの日記 https://greendiary.jp/
・地下鉄南北線「北24条駅」1番出口から約640メートル、徒歩8分
・同「北34条駅」4番出口から約610メートル、徒歩7分
・札幌駅北口から、中央バス「01」「04」(いずれも屯田線「屯田6条12丁目」行き)に乗り、北27条西4丁目で降車、約100メートル、徒歩2分