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■神田絵里子 風景画展 (2023年2月5日〜3月26日、帯広)―帯広・冬の旅(3)

2023年02月22日 21時13分30秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
(承前)

 神田絵里子さんは十勝管内鹿追町在住。
 以前から絵を描いていたらしいが、個展などを開いて発表するようになったのは2015年と、比較的近年のことだ。
 あの神田日勝の長女にあたるが、日勝が歿したのは2歳ごろのことで、絵の手ほどきを受けたことはない。
 画風もまったく異なり、娘はひたすら写実的に風景を描き続けている。半分以上は十勝の風景で、30号を超える絵はない。
 筆者は会ったことはないが、実直でまじめな方なんだろうなと想像する。

 池田緑さんに聞いたところ、マテックが新聞チラシを入れるなど積極的にPRしたこともあって、初日に300人だか500人が来場したという。地方都市の郊外の絵画展としては驚異的な数字だ。

 冒頭画像の左手は「六花の森」(F20)。
 早春の川べりに咲く、エゾノリュウキンカとおぼしき黄色い花がまばゆい。葉に降り注ぐ光が印象的だ。
 右は「白樺峠」(F15)。 
 
 
 左は新作「旭岳遊歩道」(F10)。
 地元十勝を題材にすることが多い神田さんだが、これは大雪山系の、道内最高峰の山を描いている。

 その右隣は「然別湖しかりべつこ」(F20)。
 行政区域は鹿追町内で、大雪山系の南側に位置する湖。水面の描写が迫真で、つめたくきらきらと輝いている。
 
 
 次の画像の絵は「風吠える」(F20)で、神田さんにしてはやや筆遣いがラフな、異色作。
 地吹雪の中を走る自動車がモティーフで、道路の右手に続く防雪柵ともども、道民にはおなじみの光景だ。
「こういう経験、あるよね」
と共感を寄せたくなる作品だと思う。


 ほかの作品は次の通り。
扇ケ原展望 F8
晩秋 F4
湖上の船 F10

摩周湖 F10
光る木立 F8
然別湖 F6、F10、F6 、F6=同題計5点
空たかし F15
入港 F30

襟裳岬 F10、P10=同題2点
襟裳岬(日高方面を望む) F8
水芭蕉 F10

過ぎ行く夏 F6
冬の日高連峰 F6
オンネトー F6
カモメ F6


2月5日(日)〜3月26日(日)午前10時~午後7時、祝日休み
MATEC PRODUCTS 2Fギャラリー(帯広市西22南3)



・JR西帯広駅から約1.5キロ、徒歩20分

・帯広駅バスターミナルから十勝バス「3」南商線か「21」南商あかしや線、「41-1」新緑通線(いずれも十勝バス本社行き)で「おふね公園前」降車、すぐ

・帯広駅バスターミナルから十勝バス「2」循環線(十勝バス本社行き)、「3」南商線(同)、「3-1」南商・柏陽高・総合振興局線(同)、「10」幕別線(同)、「17」帯広・陸別線(同)、「21」南商あかしや線(同)、「31」芽室線(芽室駅前行き)、「32」清水帯広線(十勝清水駅前行き)、「41」音更線(十勝バス本社行き)、「41-1」新緑通線(同)、「72」大空団地線ー白樺通経由(同)に乗り「三条高校・開西病院前」降車、約520メートル、徒歩7分
※「28、29環状線」でも行けますが、かなり遠回りです

(この項続く) 


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