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■石川亨信展■小林大展 (2013年9月9日まで、札幌)

2013年09月09日 22時22分32秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 偶然なのか、しめしあってなのか、聞くのを忘れたが、銅版画家の小林大さんと石川亨信さんが、おなじギャラリーの2階と1階で、個展を開いた。

 2階和室の小林さんの作品は、裸婦や馬を描いたモノクロームのものが中心。なかには赤を加えたものも。
 かすかなエロティシズムを漂わせる作品のなかで、馬頭星雲に題材を得た作品が、凝ったマティエールで目を引いた。

 この会場には、むかし押入れだった空間がある。小林さんはそこに大きなインスタレーションを押し込んだ。
 一瞬、いらなくなったプレス機を紙などで包んでインスタレーションにしたのかと思ったが、実は、プレス機に似せて、紙筒を君合わせてこしらえたものという。
 色を出して発光する電灯もしつらえられて、ふしぎな雰囲気。


 一方、1階の和室では、石川さんの作品が、障子に立てかけられたり、畳の上に置かれたり。
 この個展のために作曲を依頼したというBGMが、すばらしい効果を上げている。

 石川さんはハルカヤマ藝術要塞のアーティストトークでも自ら語っていたが、自作を、一般的なタブローとして額に入れて壁に並べるというような展示の仕方をすることが、ほとんどない。
 色や形の微妙なうつろいが主眼なので、ただ壁に並べると、壁紙のように見えて埋没してしまう恐れがあるからだ。

 今回は、程よい大きさで置かれているので、和室の雰囲気に沈み込みそうで消えてしまわない、静かな存在感を保ったまま、そこにある。


2013年8月28日~9月9日(月)午後1時~午後10時30分(最終日~7時)
ギャラリー犬養(豊平区豊平3の1 galleryinukai.com )



・地下鉄東西線「菊水」から約600メートル、徒歩9分
・中央バス「豊平橋」から約140メートル、徒歩2分(ただし、途中に柵あり。それを回避して遠回りすれば、もう少しかかります)
・地下鉄東豊線「学園前」1番出口から約1キロ、徒歩13分


石川亨信 版画展 feel SOU,feel so U. (2010年)

いすのゆめ (2009)=小林さんが出品

小林大・石川亨信銅版画展 (2006年。画像なし)


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