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2012年7月前半の身辺雑記 (その2)=訂正あり

2012年07月19日 22時35分00秒 | つれづれ日録
(承前)

 常呂の海へ。

 例によって寝坊してしまい、昼ごろの出発となる。

 常呂も合併によって、行政区域は北見市内となったが、北見の中心からは遠い。
 路線バスは1日4、5本しか走っていない。
 車で行っても30分以上かかる。
 北見からはいちばん近い海があるのが、常呂なのである。

 常呂の海水浴場は、旧常呂駅(かつて湧網ゆうもう線が通っていた)のすぐ裏手にある。
 いまはバスターミナルとなっている建物のすぐ横にある駐車場に車を置くと、すぐそこが砂浜なのだ。

 海水浴場の名は、常南じょうなんビーチ。
 湘南のビーチとは似て非なる海なのだ。



 昼飯がまだだったので、すぐ近くにある「しゃべりたい」へ。
 ここは、加藤ローサ、大泉洋出演のカーリング映画「シムソンズ」にも登場する有名店である。

 サンダルに履き替え、砂浜を下っていったが、風は涼しく、海の水は冷たかった。
 足を海水につけるだけで、震え上がりそうだ。

 便所の前にある水道で足の砂を洗い落とし、退散した。




 せっかく常呂まで来たので、丘の上にある開拓100年記念塔に上ることにする。

 見上げると、展望室部分は、ホタテの貝殻を模した形をしている。
 常呂は、ホタテ養殖漁業が基幹産業なのである。

 海底や湖底を4分割し、稚貝をまき、育ったら引き揚げる。
 こういうやり方なので、「親のカタキと魚はすぐ取れ」という従来型の漁業と異なり、資源が枯渇する心配はないし、収入も安定している。
 一般的な「漁村」のイメージと比較すると、常呂は豊かなマチだと思う。

 塔にエレベーターはない。階段で100段ほど。
 1階に、正直な張り紙がしてあった。





 てっぺんからの眺望は、微妙。
 2基設置してある大型双眼鏡も故障していた。
(娘は「顕微鏡、壊れているね」と言っていた。ちょっと違うと思う)

 それでも、蛇行しながら流れる常呂川の最下流部や、遠くサロマ湖も見える。
 もっと空気が澄んでいれば、遠く知床連山も望めそうだ。

 記憶では、このあたりに、北海道陶芸会の協力で完成したモニュメントがあったはずなのだが、どこにあるのだろう。

 また、常呂といえば、遺跡が有名である。
 東大の研究施設もある。
 スマホからネットで情報を調べ(ああ、便利な時代になったものだ)、栄浦地区にある展示施設へ行くことにした。

 この地区にも漁港があり、以前はサロマ湖とオホーツク海をつなぐ天然の水路があった。
 しかし、曲がりくねった水路はしばしば砂でふさがるため、戦前、細い砂洲を切って水路(湖口)を造った。
 近年になり、もう1本、湖口を造成した。

 ところが、どこでどう道を間違えたのか、着いた先はワッカ原生花園であった。 

 まあ、これも一興と思い、貸し自転車を借りて、原生花園内を巡ることにした。
 大人600円、小学生以下300円である。

 昔はマイカーでも入れたのだが、自然保護のためにいまは乗り入れを認めていない。
 徒歩でもいいし、観光馬車もある。

 オホーツク海とサロマ湖を隔てる細い砂洲にあるサイクリングロードを、ペダルをこいで行くと、気分は爽快である。



 ユリなど何種かの花が咲いていたが、悲しいかなハマナス以外は名前がわからない。

 先に述べた第2湖口を橋で超えると、道は非舗装となり、さらに進むと、森の中に湧き水がある。
 こんなに細い砂洲で、淡水が出ていること自体、なんだかすごいと思う。
 備え付けのコップで飲むと、ほのかに甘い。



 エゾマツとシラカバの木々に囲まれ、日のあたる草地があり、湖の見えるあずまやがあり、不思議と心の落ち着く場所であった。



 いま来た道を戻る。
 帰路は向かい風なので、家人が「うう~」と言いながら走る。

 自転車を返却すると、午後5時をすぎたので、遺跡施設はまたの機会にして、サロマ湖鶴雅リゾートの温泉で日帰り入浴。

 ここはかつて「サロマ湖東急リゾート」という名前であった。その当時は温泉はなかった。
 北見バスや網走バスなど東急グループ系列の会社がオホーツク地方には多かったが、かなり撤退している。

 日帰り入浴は大人1000円。
 泥の色に濁っているが、泉質は良いと思った。




 画像は、栄浦で撮影。
 オホーツク海に沈む夕日は美しい。
(※オホーツク海ではなく、サロマ湖でした。訂正します。7月24日)


 満足して北見に戻った。


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