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札幌へ

2006年01月26日 16時02分25秒 | つれづれ日録
 札幌へ

 某日。
 
 都市間バスの到着時刻まで間があったので、GEOに入った。
 音楽雑誌「ストレンジ・デイズ」を手に取ったが、今号には、好きなキング・クリムゾンもイエスも特集されていなかったので、キンクスのディスクレビューを立ち読みした。
 雑誌のコーナーには札幌で出ている写真誌「faura」の10号もあった。こんな小さな本屋にあるのが意外な気がした。ぱらぱらとめくっていると、ブリューゲルの代表作「雪中の狩人」に登場する鳥について書いた文章が目に留まった。あの絵の中で、大空を飛んでいるのはカササギだそうである。この文章を手元においておきたくなって、買うことにした。
 気がつくとバス到着まで10分をきっていた。ちかくのスーパーマーケットで飲み物などを仕入れるつもりだったのをわすれていた。

 バスはなかなか来なかった。
 氷点下6度くらいか。
 こういうとき、駅舎や待合室がないというのは、意外とこたえる。

 都市間バスはこだて号が八雲に着いたのは23分遅れだった。

 運転手さんは恐縮したのか
「あいてるとこ、どこでも坐っていいですよ」
と言った。
 車内のヴィデオモニタでは、三國連太郎と吉行和子が親しげに話している。音声は各座席に設けられたヘッドフォンで聞くしくみになっているので、なんの映画かはわからない。

 まもなく雪がふりはじめた。
 夜間、雪のふるなかの高速道路の運転は、なかなかきびしい。
 ライトを遠めにすると目がつかれる。かといって、近めにすると遠くが見えない。前を走る車があればそのテールランプを追って走ればよいが、その車との距離が近すぎるとこんどは、その車がたてる雪煙が視界をさえぎる。
 まして、国縫(くんぬい)-室蘭登別間は片側1車線である。
 バスは、車輪のあとがほとんどついていない、真っ暗な雪道を走る。ときおり地吹雪が舞うが、視界はそれほど悪くはない。
 ゴムポールだけで仕切られた反対車線を、5分か10分に1台、長距離バスやトラックがすれちがっていく。
 左側には路肩の位置を示す発光ダイオードの緑の光が葬列のように並んでいる。この列がないと、左側はどこまでが道路なのか、ほとんど見当がつかないのだ。
 豊浦のパーキングエリアで休憩。トイレに行こうとしてバスを下りたら、靴に雪が入りそうなほどの積雪だった。

 事故のため豊浦・虻田洞爺湖インターチェンジ間が不通となっており、国道37号を走る。
 このあたりは北海道の中でも冬は雪が少なく温暖な地方として知られているが、ことしは30センチ以上の積雪がある。
 虻田洞爺湖からふたたび高速へ。
 こんどは、さきほどの発光ダイオードの列がない。前にもまして、あたりは真っ暗で、緊張の運転である。
 
 なによりすごいのは、国縫-札幌間が全線時速50キロ制限だったにもかかわらず、札幌南インターを下りて大谷地バスターミナルに着いた時点で遅れが10分に縮まっていたことだ。
 いったい何キロで走っていたんだろう。

(2月3日追記。写真が違っていたので削除しました)

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