北海道美術ネット別館

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■國松明日香展 with Kelly Detweiler (2024年10月2~14日、札幌)

2024年10月12日 16時49分00秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
(冒頭画像は道銀文化財団提供)
 
 らいらっく・ぎゃらりい移転を記念し5月から連続して開かれてきた、道銀文化財団主催の企画展も今回で一段落です。
 札幌在住で道内を代表する彫刻家の國松明日香さんと米国人作家による絵画・版画の2人展です。
 國松さんが展覧会に寄せた文章がとても良いので、引用いたします。

長らく札幌で暮らしていたアメリカ人の友人ジェラルド・ブレットが初めてケリー・デトワイラーを紹介してくれてから36年が経ちました。その間1993年にはケリーが教鞭を執るサンタクララ大学のデ・サイセット美術館で私の展覧会を彼のキュレーションで開催することができました。ケリーとジェラルドには言葉に尽くすことができないほどのお世話になりましたが、残念なことに2020年にジェラルドは他界しました。ケリーとはその後も連絡を取り合い北海道で再び一緒に展覧会を開く計画を進めていましたがコロナ禍で断念せざるを得ませんでした。



 國松さんの新作「雲の夢 A」「雲の夢 B」「雲の夢 C」。

 以前にくらべ、葉のようなまるい板が、円に近づいているような印象があります。
 楕円形よりもやわらかみが増して感じられます。

 作者によると、線の部分が、以前は2次曲線でしたが、近作では3次元曲線になっているとのことで、作りは難しくなっているそうです。 
 
 
 こちらはテドワイラーさんの作品。
 中央はアクリル画「Woman in Yellow」。
 
 両サイドに展示してある版画はエディションが少ないので、手彩色だと思われます。
 植物と幾何学的な線との組み合わせがユニークです。
 
 
 壁に掛かっている小品は「水のほとり」「雲の行方 #2」。
 手前は「風笛」。

 雲の流れや水の流れ、そして風。
 風土や自然を、再現的に表現するのではなく、その本質を抽出するかのように造形する彫刻家の抒情的な一面に触れることができるようで、「清新な作品」という言い方がしっくりきます。


 國松明日香さんは、在廊している時間が長いようなので、らいらっく・ぎゃらりいのサイトで確認してみてください。


2024年10月2日(水)~14日(月・祝)午前10時~午後6時、会期中無休
※午前7時~午後10時はガラス越しに鑑賞できます
らいらっく・ぎゃらりい(札幌市中央区大通西2、ほくほく札幌ビル)

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