(会場写真は、作者の許可を得て撮影しています)
札幌の陶芸家西村和さんは、漆や七宝といった工芸の他分野の技法を援用した作品づくりに取り組んでいます。
もともと細かで規則的な文様が目を引く作風でしたが、近年はその精緻さに、ますます拍車というか、みがきがかかってきています。
言いかえれば、すごいです。
冒頭画像の左手前には、七宝の技法で表面の左半分に絵を描いた皿や、箸置きが並んでいます。
焼成の手間などを聞いただけで、気が遠くなりそうです。煩瑣な作業をいとわずくりかえす姿勢には脱帽です。
「赤漆」をあしらった食器もありました。辰砂に似ているようで、異なります。鮮やかだけれど、落ち着いているとでもいえそうです。
この落ち着いた色合いを出すには、窯の限られた場所で焼成することが必要だそうです。例えば、下の段に置いて焼いたら美しい発色をしても、上に置いて焼いた器は色が出ないとのこと。
壁に掛けた「満ちてゆく」は、月の満ち欠けを表現したまるくてスタイリッシュな花入れ。
満月から三日月まで月齢が異なる4種類を、壁に順番に並べていたのは、インスタレーションふうでおもしろい試みでした(陶芸展でこの種のことを試みる人はあまりいない)。
なお、10月23日から28日まで(午前11時~午後7時、最終日は5時まで)、東京の銀座4丁目5‐3、ギャラリーあかりやで3人展「北海道の工芸展」が開かれ、西村さん、今回の個展でも協力している木工芸の村木昭彦さん、ガラスの降籏ゆみさんが出品します。
さらに、11月5~11日には札幌三越(今回の個展とおなじ)で、恒例の伝統工芸北海道展も開かれ、大忙しの日々になりそうです。
2024年10月8日(火)~14日(月)午前10時~午後7時(最終日~4時)
三越札幌店 本館9階ギャラリー(札幌市中央区南1西3)
札幌の陶芸家西村和さんは、漆や七宝といった工芸の他分野の技法を援用した作品づくりに取り組んでいます。
もともと細かで規則的な文様が目を引く作風でしたが、近年はその精緻さに、ますます拍車というか、みがきがかかってきています。
言いかえれば、すごいです。
冒頭画像の左手前には、七宝の技法で表面の左半分に絵を描いた皿や、箸置きが並んでいます。
焼成の手間などを聞いただけで、気が遠くなりそうです。煩瑣な作業をいとわずくりかえす姿勢には脱帽です。
「赤漆」をあしらった食器もありました。辰砂に似ているようで、異なります。鮮やかだけれど、落ち着いているとでもいえそうです。
この落ち着いた色合いを出すには、窯の限られた場所で焼成することが必要だそうです。例えば、下の段に置いて焼いたら美しい発色をしても、上に置いて焼いた器は色が出ないとのこと。
壁に掛けた「満ちてゆく」は、月の満ち欠けを表現したまるくてスタイリッシュな花入れ。
満月から三日月まで月齢が異なる4種類を、壁に順番に並べていたのは、インスタレーションふうでおもしろい試みでした(陶芸展でこの種のことを試みる人はあまりいない)。
なお、10月23日から28日まで(午前11時~午後7時、最終日は5時まで)、東京の銀座4丁目5‐3、ギャラリーあかりやで3人展「北海道の工芸展」が開かれ、西村さん、今回の個展でも協力している木工芸の村木昭彦さん、ガラスの降籏ゆみさんが出品します。
さらに、11月5~11日には札幌三越(今回の個展とおなじ)で、恒例の伝統工芸北海道展も開かれ、大忙しの日々になりそうです。
2024年10月8日(火)~14日(月)午前10時~午後7時(最終日~4時)
三越札幌店 本館9階ギャラリー(札幌市中央区南1西3)