Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

我国の情報脆弱性は、一事が万事だ

2021-06-29 22:11:18 | 社会・経済

2021=令和 3年も、早折り返し点に差し掛かった。海自潜水艦に標準装備の 従来からある水中音波探知機「パッシブ・ソナー」に加え、自艦からの音波を使う「アクティブ・ソナー」を加える事が検討されている様だ。従来型「パッシブ・ソナー」は不審艦船などの対象発の音波を捕捉する事により その位置などを把握するもの。自艦の位置を相手に知られ難い様にする為に有効とされるが、困った弱点もある。

艦船ファンならご存知の様に、水中行動が主な潜水艦は視界が大きく制限され 水中音波探知機にて他艦船の水中音波を解析することで探知を行うのだが、近年散発する他船艇との衝突事故に対応すべく、自艦からの音波が他艦船から反射するのを解析する事に道を開くもの。自艦の位置を相手に知られる可能性リスクがあるのは事実だが、そこは我国の先端的電波技術の出番だろう。必要となれば、自艦の安全確保という条件付きながら 海難事故防止の為にも採用を願いたく思う。

と・・これは海自艦の安全確保問題だが、我国は 情報安保ともいえる「サイバー防衛」の面で他の主要諸国に大きく後れを取っている様だ。放置すれば これまでも各方面から指摘されている所謂「スパイ行為」を野放しにする事に繋がりかねず、安保面などの機密とすべき重要情報なども危険に晒される事となりかねない。以下 昨日の共同通信ネット記事を引用して、みて参りたい。

「日本、サイバー (防衛) 能力見劣り 主要国で最下位グループ」

英国のシンクタンク、国際戦略研究所 (IISS) は 6/28、サイバー、デジタル分野の総合的な実力で 日本が (他の)主要国に見劣りし、最下位の 3番手グループに位置すると発表した。特にサイバー防衛の分野で遅れているためと説明している。

日米欧の主要国に加え 中国(大陸) や東南アジアなどの計 15カ国のデジタル経済や安全保障の能力を分析した報告書で明らかにした。

IISS によると、米合衆国がトップの評価だった。2番手グループに中国(大陸)、ロシア、イスラエル、英国、フランスが入った。一方 日本はイランやインド、インドネシア、北朝鮮などと同じ 3番手グループ。(引用ここまで)

報道メディアを含めた 我国の主要企業による情報流出事故は少なくない。つい先日も、拙地元紙・中日新聞が懸賞記事関連で集めた読者個人情報流出事故を生じている。こうした事案が生じる度に思う事だが、企業や団体を含め 我国の情報防衛はまだ相手を安直に信じる性善説や楽観思考が残っているのではないだろうか。

表には出ずとも「情報戦」は必ず存在する事だろう。いつ「守るべき情報」が流出事故に巻き込まれるかも知れぬとの、切迫感を伴う危機意識が各方面で共有不足という所もあるかも知れない。後を絶たない顧客各位の個人面に関わる情報流出を初め、中・韓両国で目立つ 我国独自開発の農産物種苗などの流出問題も、根は同じではないのか。

今秋には 菅(すが) 現政権の目玉ともいえる デジタル庁の発足が見込まれるが、既定の事とはいえ こうしたサイバー防衛についても最大限の尽力を願いたいものだ。目には見えずとも 情報セキュリティを高める事は、我国益を護る上での大きな要素(ファクター) たる事は、論を待たないだろう。正に「見えない戦争」と捉える事も可能ではないかとも愚考するものだが。

中長期的には、国家機密に関わる所のサイバー防衛に資するには かねて指摘される「スパイ防止法」の整備が必要と心得る者だが、そこに至る過程でも 勿論なすべき事があるのは認める。あらゆる場面で、情報を流出から守るに必要な共有を関係各所で行い、カバーし合える態勢を築く事も大切だろう。「他が守ってくれるだろう」という様な、他力本願の姿勢が一番不良であり、これは排除されなければならない。そうした事の徹底が、今は強く求められているという事だろう。

普段から「情報は狙われている」という位の心構えが必要なのだろう。官民に関係なく 地道だが強い情報保全防衛の取り組み姿勢がその質を上げ、国家レベルでも向上に繋がるという事だろう。難しい取り組みでもあるのは事実だが、事は国民生活全般にも及ぶ。その意味からも「一事が万事」で 強い取り組み姿勢がないと、我国の護るべき諸々の情報は簡単に対外流出してしまい、当然有すべき国富や国益も大きく損ねる事となりかねない。それは我国民市民の望む所では決してないだろう。菅現政権の、強力な取り組みを是非望みたい。今回画像も先年ので恐縮。雨の当地北郊、清州市内にて JR東海道線の地上施設検査に臨む試験列車「ドクター東海」の様子を。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする