Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

防衛面をも含むサイバー危機意識のなさは、国民的宿痾(しゅくあ)か

2023-08-09 22:21:43 | 国際・政治
今日 8/9は、長崎原爆の第 78周忌。先日の広島原爆忌と共に、凄惨な犠牲被害を永く留め置く日として、改めての弔意とお見舞いの意を表したい。

その事に留意しながら、やはり祈りの一方で 平和の為の現実的防衛努力も欠かせないのではないか。防衛省を含む各方面からの、中国大陸の台湾問題を初めとする軍事的脅威の高まりとその事への対応の必要は理解する。ただ、サイバー面を含めた その事への現実的自覚と対応努力はまだ不十分の域だろう。

確定ではない様だが、少し前には中共軍関係による 我国防衛ネット・ワークへの不正侵入が同盟国・米合衆国側の指摘で分かったという。しかもその対応すら我国側姿勢は弱かったとか。事実なら 日米同盟の信頼性にも関わる深刻事態ではないか。以下 昨日の読売新聞ネット記事を引用して、みて参ろうと思う。

「中国(大陸)軍ハッカーが日本の防衛システム侵入と米紙報道 浜田防衛相は『秘密漏洩確認していない』」

米紙ワシントン・ポストは 8/7、中国(大陸)軍のハッカーが 防衛機密を扱う日本政府のコンピューターシステムに侵入していたと報じた。米国家安全保障局(NSA) が 2020=令和 2年秋に発見し、日本政府に不正アクセスの重大性を警告した。サイバー対策を強化しなければ、日米の情報共有に支障が出る可能性があるとも指摘した。

複数の 元米政府高官の話として伝えた。発覚直後、事態を重くみた ポール・ナカソネ NSA長官と、当時の マシュー・ポッティンジャー大統領副補佐官(国家安全保障担当)が急きょ来日し、日本政府に対応を求めたという。当時の防衛相に警告し、首相にも報告された。

ハッカーは日本政府のシステムに深く、執拗(しつよう) に侵入し、自衛隊の計画や能力、欠点の評価などを得ようとしていたという。元米軍高官は同紙に対し、ハッカーの侵入は「衝撃的なほどひどかった」と語った。

日本政府は 米側から指摘を受けた後、サイバー防御の強化策を施した。2020=令和 2年 9月に安倍首相が退陣し 菅(すが)内閣が発足したが、同紙はどちらの政権での出来事かは特定していない。

この不正アクセスは トランプ前政権が指摘し、バイデン政権にも引き継がれた。オースティン国防長官は日本側に対し、防御策を強化しなければ 日米間の防衛情報共有が遅れると指摘した。

同紙の報道を受け、浜田防衛相は 8/8午前の記者会見で「サイバー攻撃で 防衛省が保有する機密情報が漏えいした事実は確認していない」と述べた。侵入があったかどうかについても「防衛省、自衛隊の対応能力を明らかにすることになる」として言及を避けた。(引用ここまで)

些かの邪推が許されるならば、前述の深刻事案は 第二次安倍政権から菅政権(共に当時)への交代時、我国政府のサイバー面を含めた 対応力が弱くなる隙を突いて行われた可能性もあろう。その一方、我国歴代政権の 総じてサイバー対策に弱い所が意図的に狙われた所も大きくあるのではないか。

最初に防衛システム侵入があった 2020=令和 2年秋に直ぐ異変を把握した米側から我国に伝え、対策が不十分とされ 翌年もう一度警告が発せられていた事からも、我国側の当初姿勢がいかに弱かったかを裏付ける話でもあろう。

今の、特に安保に関わるサイバー対策は 世界最高レベルのものが厳しく要求されるは当然で、我国政府もその事は分かっていたはずだ。にも拘わらず、非友好側の攻撃を許した事それ自体が問題だろう。一部が防衛機密に関わる所あるは分かるが、防衛省は国民と共有できる情報エリアは 極力公開すべきだろう。

日米同盟は、曲がりなりにも 我国の独立と尊厳の為の安保面にも資するだけに、そのサイバー面での強い防御は大きな課題だ。もし発生したら直ぐの手当てが基本で、翌年 2度目の注意を受けるまで脆弱のまま放置というのは信じられない想いもする所だ。以後決して こうした危険レベルの問題を起こさぬ様、対米意思疎通の大幅改善など強い姿勢で臨まないと 国民、そして対米信頼の回復は難しいだろう。

又 この問題は、国民レベルで防衛機密を強く守る意思に欠ける所も一因だと思う。いわば宿痾(筆者註・持病の事)。サイバー危機意識が国民レベルで希薄な為に、今回の様な事態を招いた所もあるのではないか。普段からの教育と共に、是非必要な国民レベルの意識共有も進めるべきと心得る。今回画像も振り返り恐縮。先年夏、当地南郊の西尾市付近で捉えた 東海道・山陽新幹線試験列車「ドクター・イエロー」の様子を。
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