コナサン、ミンバンワ!本日は立秋、暦上の秋に入り、今季さんざ悩まされた猛暑も、どうやら先が見えて来た風情。折しも、英国ロンドンにては、五輪夏季大会が佳境を迎え、我々日本勢も、金こそ2個と伸び悩むも、銀以下を含めればメダル量産態勢。国際的なスポーツの力量は、確実に底上げが図られている様だ。頂点を極める機会が少ないのは残念なるも、我々見守る方も、その事を念頭に置いて、引き続いての声援を送りたい。
さて物語は、夏の京の街。加茂川べりを、見回りを兼ねてゆっくり散策する武者ら3人、最近の内外の事共に触れている様である。
偽!義経「遠く英国にて催されている、五輪夏季大会も、そろそろゴールが見えて来た感じですな。特に女子サッカー『なでしこ』の軍勢の健闘が光ります。もう初のメダルは決めている故、この後の決勝は、気負わず悔いなく闘って欲しい所ですな。」
偽!大黒「ワシもそう思うとったとこや。男子の準決勝負けがちと悔やまれるが、『なでしこ』は十分力を発揮したやろう。少しでも疲れを取り、心残りのない様臨んでもらいたいものやな。」
偽!弁慶「拙者も同感。と同時に、我国の選手層は確実に厚くなって来てますな。今季は『金』が少ないのは事実なるも、メダル数の多さは、確実に、次に繋がるはずですよ。」
偽!大黒「まあ、我々もそこの所を頭に置いて応援しようや。所で、内地の政治の方は、又も不穏な動きがあったな。」
偽!弁慶「そのお話ですが、今夜、国会内にて例の3党の党首会談があった様ですな。議題は勿論、消費増税と社保改革だった様ですが。」
偽!大黒「それやそれや!自由民主党は、近い内の衆院解散総選挙の事実上実施を民主党に呑ませた上で、消費増税に合意した様やな。公明党も、概ね共同歩調の様やし。」
偽!義経「大黒様。それ、結局、消費増税が先行して、社保改革は後手回りの印象も強いですな。」
偽!大黒「義経もそう思うか?まあ消費増税ってヤツ、早晩どこかで実施せざるを得んやろう言われて来たが、今回のは、今春の自民・民主・公明3党合意だけの、言わば談合決定。決して国民市民の意思を反映してるとは言えんし、低所得層程負担割合の増える『逆進性』の問題も是正されておらん。日本経団連など、財界の主要所が支持してはいるが、それは消費税が引き上げられても何らの痛痒も感じない大企業が殆どやからって指摘もあるな。」
偽!弁慶「消費増税に関する問題は、概ね陛下のお言葉通りですな。例の3党の意思をすり合わせ、合意を演出したのは他ならぬ財務省やと言われるし、景況が好転する見込みもありませぬ。前回、そして消費税初スタートの時には行われた所得減税などの措置も、今回は見込みがなさそうです。これでは、野田民主党政権は、かつての自由民主党政権より無能との誹りを免れない事でしょう。」
偽!義経「確かに、現代の我国は少子高齢化が進み、社会保障の財政基盤が揺らいでいるのは事実なるも、最も国民的合意を要する増税の問題を、主要政党の談合の形で決めてしまうってのは、横暴の印象を免れませぬな。政治よりむしろ、英国夏季五輪や、高校野球夏季大会などに国民的関心が向かうドサクサに紛れて決定された印象も付き纏う。これは、無理に押し通せば国民的反感を買う事となりかねませぬぞ!」
偽!大黒「後は、国内経済が未だ復調していないこの時期に、なぜ増税を先行して強行するかって所だな。表向き、野田大臣は『後世に負債を残さない為に』などと尤もらしい言葉を並べたりしておられるが、『政治生命を賭ける』レベルの問題ならば、それこそ衆院解散総選挙を増税法案の提出前に行って、真の民意を問うのが筋やろうな。それが逆になっとると言う事は、何としても政権にしがみつこうとする、民主党の言わば意地汚い本音ってとこかも知れんやろうな。自由民主党共々、決して有益とは言えぬ、選挙対策向けの公共事業再開をちらつかせるのも、そんな意図からやろう。」
偽!弁慶「一部には、来夏の衆院任期満了まで続投さすべきとの意見もある様ですが、そこまで引っ張れば、参院とのダブル選となり、民主党政権は確実に吹っ飛ぶとか言われてますな。それ所やない。ご存知の分裂劇などもあり、民主党の存続自体も危ぶまれるかもですぞ。」
偽!義経「やれやれ、又また短命政権かよ。ただよ弁慶、これって良く考えてみると、長年続いた国民市民の政治的無関心のツケって面もありかと思うんやが。」
偽!弁慶「あくまで一面ですが、殿のお言葉通りの所は、確かにある思いますな。『政治は、政治家・・と言うより政治屋に任せとけば良い』などとの無責任な思考が、結局は国会議員を初めとする政治家や官僚多数の所謂『お手盛り利権』を許し、悪名高い『天下り』や『渡り』などの目に余る不適切な利得をも追認してしまった。所謂『事業仕分け』などの行革への取組みで、歳出抑制への姿勢を見せたのは評価できるが、もっと肝心な、特別会計とかの、これまで踏み込みができなかった分野も見直しの対象にすべきですな。」
偽!大黒「本当に、弁慶の話通りに色んな改革や見直しが進めば、財政健全化への道筋は確実に見えて来るやろが、中々そこまで行かぬのが現実って所もあるやろうな。ただ、現状のままでは、消費増税法案は間違いなく成立し、再来年より順次実施って事になるやろう。本当にそれで良いのか、国民市民も各政党も、この問題をもう一度立ち止まって考え直す必要がある様に思うんやが、そなたらはどう思うか?」
偽!義経+偽!弁慶「大黒様に同感でござります。」
次回は、8/14(火)以降に掲載予定です。
これもご指摘の「国民は、政治家や官僚の養分程度・・」本音の所で、多分連中は本当にそんな思考を持っている様に感じられますよ。まずは、お礼まで。
「これくらい」の問題ではありませんね。
政治の実質的な「手綱」の持ち主は官僚だと言われていますが、彼らは自分たちのことしか考えていません。
国民は、養分くらいの考えでしょうね、きっと。