春は曙、夏は夕、冬は雪と清少納言は言わなかったが、冬は雪のイメージ。
白は清潔、純潔、そしてメルヘンチックなイメージもある。
白雪姫、白衣の天使、白い恋人、白馬の王子、そして何故か雪見だいふく。
雪見だいふくは全身真っ白。
容器まで真っ白(フタは赤いが)
真っ白な容器に真っ白な雪見だいふくが横に並んで2個、かわいらしく2個。
表面がしっとり潤っていて、ふっくらした感じもあって、なんだか粉っぽくて、どう見ても大福もちなのだ。
純真派だと思っていたら意外やテクニシャン。
氷菓ながら時間が経てば大福もちのように、やんわり凹む。
純真も好ましいが、テクニシャンもこれはこれでなかなかよろしい。
2個入りなので、1個食べ終えると宿命として1個が残る。
もちろん1個だけ食べてもう1個は残しておくという選択はある。
いずれもう1個も食べるだろうな、という予感がするが、はたして予感は見事に的中。
食べるしかないのである。
1個食べてから時間がずいぶん経っているわけだから、少し溶けかかってかなり柔らかくなっている、ということも考えられる。
これをいきなり全部を口の中に放り込む。
中華の小籠包が口の中で破れて具とツユが一緒に口の中に流れ出す瞬間、あの瞬間に似ている。
小籠包はアツアツだが雪見だいふくはヒヤヒヤ。
ホッテリ甘く、重く、冷たく、幸せ。
雪見だいふく丸ごと1個食いは楽しいのであります。