ふと気がついたら、老人の入り口に立っていた。
いろんな人と出会い、別れ、大人になった。
ふと過去を思うと、恥ずかしくてたまらなくなることが山ほどある。
などと語っても、そんな高尚な想いに同調するものは誰もいない。
「ふーん」と上の空で聞いているだけだ。
「やりたいことをすべてやって、いつ死んでもいいや」が理想だろうが、「やりたいことなど何もやっていない」というのが現実ではないか。
遺影もプリクラみたいなシステムになっていて、顔面をくりぬいた礼服を着ている基本形の写真があり、そこに本人の写真をはめこむだけ。
いかにも「くっつけました」という感じがしないと聞く。
業界も進歩しているのである。
なるべく人様のお世話にならぬよう、自然な形で最期を迎えることができれば…
とマジで考えるようになった、この頃であります。