昔の家電は一度購入すると最低10数年は使えたため、ひんぱんに買い替えるという意識がなかった。
子供の頃の家電は、洗濯機、テレビなども10年以上は軽く使えていた。
洗濯機に雑音がしても、テレビの映りが悪くなっても、パンッと叩くとどういうわけか直ったりして不思議であった。
最後の最後は、完全に動かなくなってから買い替えたものだった。
まだ動いているのに、買い替える家などなかったと思う。
しかし今は耐久年数がとても短く、何度も買い替えるように仕向けているらしいので、とことん使おうとすると逆に問題が発生する。
確かに今の家電製品の価格は、昔に比べて下がってはいるけれど、どこかしら安っぽい。
保証書を見ても、1年2年ととても短い。
つまりそれ以降は、何が起こるかわからないというわけだ。
家電は耐久消費財だったが、使い捨てに近い状態になっている。
もったいないとは思うが、それが結局は安全につながるのかもしれない。
そう考えると、家の中は危険だらけなのである。
古い扇風機やドライヤーなど、いつ火が噴き出すかもしれない。
ドライヤーがもしも火を噴きだして、髪の毛に引火したら大変だ。
地肌にダメージを受けて、火傷をするかもしれない。
それを考えると、まだ使えるうちに買い替えたほうがいいのかもしれない。
他にも室内のほんの1、2センチの段差で転ぶとか、風呂場で転んで腰を打つとか危険は潜む。
転ぶのは若い人にはないことだが、自分のような年齢だと誰にでも起こりうる。
ヘタをすると入院の事態にもなりかねない。
危機管理のシュミレーションをしていないと、慌てふためくだけになってしまうのだ。
まさに世の中は家の内も外も危険だらけだが、少しでも危機回避のために頭を働かせるからいいのかなと思うようにして、日々を過ごしている。
自分だけは大丈夫、などと言っていられないのである。