疾走感がたまりません!
マット・デイモンは、彼の飛躍のきっかけとなった『グッドウィル・ハンティング』 (本作で米アカデミー賞脚本賞を受賞、主演男優賞でもノミネート)以来、注目している俳優だ。改めて調べてみたらスクリーン・デビューは17歳で、なんと若き日のジュリア・ロバーツ(まだ垢抜けないオネーチャンでした)が主演の『ミスティック・ピザ』らしい。全然気付かなかった!
おそらく、記憶を亡くし . . . 本文を読む
良き羊飼いの末路
3時間近い長尺の作品だったが見応えがあったので時間の長さは気にならなかった。エドワード・ウィルソンという架空の人物を主人公に、映画の素材としては散々使い尽くされた感のあるCIA(大抵、悪者役)の草創期からキューバ危機に至るまでの経緯が緊迫感溢れる演出で描かれ、米国現代史の裏側を覗き見る面白さを感じたと同時に、組織に翻弄される人間の人生の苦さが胸を突いて印象的だった。
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感じたのは音楽の引力とアイルランドという国の底力
ダブリン一の繁華街グラフトン・ストリート。休日ともなればそこは多くの人で賑わう。その街角で、穴のあいた古びたギターを手に自作の歌を歌う、とあるストリート・ミュージシャンがいた。その彼がある日、ひとりの女性に出会う。彼女は花売り娘。東欧チェコからの移民である。その2人を結びつけたのは「音楽」。そう、この映画は「音楽」の存在なしに成立し得ない作 . . . 本文を読む
ニコール・キッドマンはどんな基準で出演作品で決めているのだろう?彼女がブレイクする前から数多くの出演作品を見て来たが、初期はともかく、アカデミー賞受賞後の出演作でさえ良質揃いとは言えないのが気になる。出演作が引きも切らない割には、見終わった後に何とも言えない違和感が残る作品が少なくない。そのせいか、彼女の熱演も空回りしている印象が否めない。アカデミー賞レースでも、このところ彼女の名前はご無沙汰で . . . 本文を読む
ニコール・キッドマンは美し過ぎる…
宇宙からの謎の侵略者に人類はじわじわと侵されて行く。「感情」を奪われた人間は、その時点で人間でなくなるのか?「感情」があるが故の人間社会の悲喜こもごも。それでも「私」は「感情」を捨てたくない。息子を「愛すること」を止めたくない。―その為に闘う母の物語。
過去に何度も映画化されたSF小説「盗まれた街」(1955年)が原作。新たにPCや携帯等の現代的ツー . . . 本文を読む
せっかくの熱演を自ら台無しにすることないのになあ…
騒動の展開を見るにつけ、自虐的ともとれる沢尻エリカの言動に
何だか痛々しささえ感じる。
主演の沢尻エリカの舞台挨拶での不遜な態度が物議を醸し、映画評論家からの評価も芳しくない本作ですが、私は見て良かったと思っています。
物語の展開に多少甘さがあろうとも、また、この物語に2時間超は冗長感が否めなくとも(笑)、ロケーションの魅力(京都他の . . . 本文を読む
阿部寛演じるイサオの「ちゃぶ台返し」は、本作の見どころのひとつ?!
堤幸彦監督は、公開中の『包帯クラブ』、本作と精力的に活動していますね。
昨年の渡辺謙主演の『明日の記憶』もそうでしたが、
人の心に寄り添うような、見終わった後に心が温かくなるような作品を次々と手掛けています。
本作の主演は中谷美紀(ケイゾク、嫌われ松子の一生)、阿部寛(トリック、結婚できない男)。
脇を固める俳優陣も個性豊か . . . 本文を読む
試写会に招待していただいて言うのも何ですが、先日見た映画はわたくし的には今ひとつでした。何でも新聞連載小説の映画化らしく、主演俳優らと共に原作者も舞台上に登場(しかし完成披露試写会にしては珍しく監督の姿はなし)。上映が終わって帰る際には、その原作者自ら出口付近に立ち、知り合いと思しき業界関係者らと握手しながら、来場の感謝を述べていました。
原作者の今回の映画への思い入れの深さは、その振る舞い . . . 本文を読む
舞台は前作の清く涼やかな空気のフィンランドから、一転常夏の与論島へ。
荻上直子監督・脚本、小林聡美・もたいまさこ出演の癒し系?ムービーです。
物語に特にこれといった展開はありません。
ある宿に集った面々の、島でのゆったりとした暮らしぶりが淡々と綴られています。
全員で食卓を囲むシーン。季節限定?海の家でかき氷を食べながら海を眺めるシーン。
そんなシーンが思い出されます。
空はどこまでも青く高 . . . 本文を読む
私はイタリアが大好きだ。芸術文化を入り口に、今ではその風土も、人も、言語も、食文化も。だからそれらが詰まったイタリア映画は見逃せない。
本作のクライマックスで私は涙が止まらなくなった。劇場の端の席で本当に良かったと思った。一緒に見た夫は「お涙頂戴の映画はあまり好きではないなあ」と感想を述べていたけど。「お涙頂戴」とはちょっと違うのではないか?鑑賞者の涙を「狙った」作りではなかったように思 . . . 本文を読む