先日、いつものように小学生を対象にギャラリートークを実施していたら、中国人と思しき母子連れの団体が展示室になだれ込んで来た。
中国の経済発展に伴い、富裕層が劇的に増えた中国。人口も日本の10倍なら、富裕層の絶対数も10倍である。そんな富裕層向けに、とうとう母親と子供だけの日本ツアーも実施されるようになったらしい。
その訪問先のひとつが国立西洋美術館だったわけだ。
ただ残念なことに専門のガイドはついていないらしく、展示室内に入ったら、その団体の母子はバラバラになって、何のガイドもないから個々の作品に興味や関心を持ちようもなく、何の感慨もなしに、ただ作品の前を素通りするだけである。あのペースだと、おそらくものの10分で鑑賞は終わってしまうだろう。
スクールギャラリートークで、それぞれのグループの担当者と子供達が作品を見ていると、鑑賞中の作品とギャラリートークのグループの間を堂々と通り抜けて行く母子もいた。一瞬、目が点になった。
経済的に豊かになって、海外旅行も気軽に楽しむ人が増えた中国だが、旅先での立ち居振る舞い、旅先でも現地の料理を楽しむでもなく中華料理に拘る等、まだまだ細かなところでは首を傾げたくなるところがある(もちろん既に旅慣れた個人旅行客も増えつつあり、その人たちの振る舞いは私たちと大差ない)。
尤も、かつての日本もそうだったのかもしれないから、あまり人のことは笑えない。
気になるのは、急速に経済発展したと言うことは、衰退も早いのではないかと言うこと。近現代史を見ても、一国・一経済圏の栄枯盛衰のスパンがどんどん短くなっている。中国と言う国が一般の庶民レベルでも、その経済発展の恩恵を受けられるまで、現在の豊かさを維持できるのだろうか?先日の上海株の暴落騒ぎで、ふと、そんなことを思った。
中国の経済発展に伴い、富裕層が劇的に増えた中国。人口も日本の10倍なら、富裕層の絶対数も10倍である。そんな富裕層向けに、とうとう母親と子供だけの日本ツアーも実施されるようになったらしい。
その訪問先のひとつが国立西洋美術館だったわけだ。
ただ残念なことに専門のガイドはついていないらしく、展示室内に入ったら、その団体の母子はバラバラになって、何のガイドもないから個々の作品に興味や関心を持ちようもなく、何の感慨もなしに、ただ作品の前を素通りするだけである。あのペースだと、おそらくものの10分で鑑賞は終わってしまうだろう。
スクールギャラリートークで、それぞれのグループの担当者と子供達が作品を見ていると、鑑賞中の作品とギャラリートークのグループの間を堂々と通り抜けて行く母子もいた。一瞬、目が点になった。
経済的に豊かになって、海外旅行も気軽に楽しむ人が増えた中国だが、旅先での立ち居振る舞い、旅先でも現地の料理を楽しむでもなく中華料理に拘る等、まだまだ細かなところでは首を傾げたくなるところがある(もちろん既に旅慣れた個人旅行客も増えつつあり、その人たちの振る舞いは私たちと大差ない)。
尤も、かつての日本もそうだったのかもしれないから、あまり人のことは笑えない。
気になるのは、急速に経済発展したと言うことは、衰退も早いのではないかと言うこと。近現代史を見ても、一国・一経済圏の栄枯盛衰のスパンがどんどん短くなっている。中国と言う国が一般の庶民レベルでも、その経済発展の恩恵を受けられるまで、現在の豊かさを維持できるのだろうか?先日の上海株の暴落騒ぎで、ふと、そんなことを思った。