はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

シネマ・ジャック&ベティ

2011年01月11日 | 映画(今年公開の映画を中心に)
 横浜駅から2つ目のJR関内駅から徒歩15分、京浜急行黄金町駅からは徒歩5分のところにある、昔ながらの雰囲気を湛えた映画館、シネマ・ジャック&ベティ
  
 2005年2月に一度閉館の憂き目を見たが、「この地に映画館の灯を絶やすな」と言う地元民と映画ファンの声もあって、経営母体を替えて再開。2つのスクリーンを備え、現在は名画の2本立てや単館系作品の上映を続けている、伊勢佐木町界隈では唯一となってしまったミニシアターである。

 かつて私も、ここで「雨あがる」「どら平太」の2本立てを見たことがある。先日、息子と数年ぶりに、ここで映画を見た。見たのは、以前、当ブログでも取り上げた「ハーブ&ドロシー」である。

 ここを久しぶりに再訪して驚いたのは、上映ラインナップの充実ぶりである。神奈川ではおそらくここでしか見られないであろう、個性的で粒ぞろいの作品が目白押しなのだ。

 独立系シネコンの雄、川崎チネチッタのシネマ・ソムリエの選定作品もなかなかのセンスだが、こちらの単館系作品は小粒ながら良質な作品、先鋭的な作品を揃えている。東京なら、神田の岩波ホールや日比谷や銀座や渋谷と広範囲に散らばった単館系作品上映館で上映されている作品群が、時期遅れとは言え、ここで一堂に会していることが、何と言っても驚きだし、素晴らしい。

 設備はけっして最新とは言えないが、ここでは3D作品の上映も必要ないし、映画館としての必要最小限の設備は揃っている。寧ろ、ロビーにしろ、劇場内にしろ、レトロな佇まいが却って個性的で、全国画一的なシネコン・チェーンのスマートな設備を見慣れた目には新鮮ですらある。

 運営体制もコスト削減に徹しているのか、チケット販売係の女性も私服でアルバイトっぽいし、チケットも手作り感溢れるシンプルさ(笑)。チケットのもぎりは支配人自ら行っているようだ。年会費2,000円で様々な特典が用意されている会員制度もあり、5回見れば次回無料のスタンプカードもある。50歳夫婦割引、水曜日のレディースデイはもとより、木曜日のメンズデイもある!とにかく映画好きなら、思わず応援したくなるような映画館だ。(写真は左から、会員証、スタンプカード、チケット)

 神奈川県民はもとより、東京で単館上映作品を見逃してしまった方は、横浜MMとの散歩や中華街での食事と抱き合わせで、是非、利用してみてはいかがだろうか?

◆参考記事:シネマ・ジャック&ベティ((c)Minatomachi Cinema Street発行) 




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