ねずみ小僧はヒーローだ。庶民にとって。
役10年にわたり、闇夜をかけめぐり庶民に盗んだ金をばらまいた。
盗んだ金は、現在で一億三千万。ほとんどが武家屋敷、外から見れば厳重だが、中の手薄な武家屋敷をねらった。
当時の判決文によると、盗んだことは事実だがなく全部、飲み・喰い・打つ・買うに全部使ってしまったという。
普段の生活はばれないように、みすぼらしくコソコソねずみのように暮らしていた。
ヒーローを生むのは時代の政情もあろう。義賊にまつりあげられる要素はあったようである。
最近、ねずみの姿はあまり見られない。住宅にすき間という入口がなく住み憎いのであろう。