佐倉市の公共施設は、平成 33 年ごろより築 50 年を迎える建物が増え、
建て替えの年数を建築後50年と想定し、それまでの改修及び建て替えの費用を推計すると、
平成 25 年から平成 34 年までの 10 年間では、1 年あたりの平均で約 31 億円、
平成 35 年以降は、約 40~45 億円が必要となると施設白書にあります。
この老朽化問題は、全国の公共施設も同様なことが言えます。
そのような中、日経新聞の江戸城の再建費用350億円「木造」観光立国の夢という記事に以下のようにありました。
「その裏側で起きたのが木材の値下がりだ。国産材は需要減に輸入材の流入が加わり、
ヒノキの素材価格は80年の1立方メートルあたり7万6400円のピークから2013年には1万9700円まで74%も下落した。
鉄筋に使う異形棒鋼が足元1トン6万5千~7万円で80年とほぼ同水準なのと対照的だ。
日本の山には、100年以上前に植えられて二酸化炭素(CO2)も吸わなくなったヒノキが眠ったままになっている。
三浦教授によれば、天守閣の建築には高級ヒノキを使う必要もないため、もはや木造も鉄筋コンクリート造並みの
費用だという。「木材の復権」はじわりと進んでいる。
50年を経てコンクリートが耐用年数を超え、天守閣も住宅も、建て替え需要がこれから本格化する。
全国の官公庁庁舎などは木造での再建が増えているし、天守閣も名古屋城など全国で木造への切り替えが議論されている。
鉄筋コンクリートで作った。高度成長期のさなかで文化財を復元するという意識は低く、もともと存在しなかった
天守閣を“復元”したものもある。なにより戦火の記憶が生々しかったため、「燃えない」という理由を優先した。
この「鉄筋コンクリート・バブル」は住居も同じ。国土交通省の推計によると、全国で現在1万戸にすぎない
築50年超のマンションは、10年後に32万戸、20年後には129万戸に急増する。」
江戸城の木造による再建問題はこれから議論する課題の一つとしておくにしても、小中学校の耐震化問題や
公共施設の効率的利用について「今後市といたしましてはさらなる耐震化の進展を図るためにも先ほど
申し上げましたとおり、積極的な資産の組みかえ等をファシリティーマネジメントの視点から検討してまいりたいと
考えております。」と、平成24年2月定例会での橋岡の一般質問に対する答弁がありましたが、
その後の取り組みについて改めてチェックしていくと同時に、
木造による建て替え(例:森林整備加速化・林業再生基金事業補助による建て替えをした佐倉市立馬渡保育園)も
視野に入れて、公共施設の老朽化の課題に取り組みたいと思います。
木造3階建て銀山温泉能登屋は、リピーター観光客が多いいことでも有名です。
http://blog.goo.ne.jp/hashioka-kyomi/e/281780b0c1fdc3b91f80b0e7ec779873