こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

コスプレのごとし

2016年09月21日 00時51分04秒 | 文芸
若いころ、アマチュア演劇に出会い、
なんと四十年近く夢中で続けた。
 舞台で演じた役柄は五十を超す。
子どもから老人まで、
ロボットや野獣やペットなど、
手当たり次第に扮して舞台に上がった。
 役柄を想像して、メークと衣装を選ぶ。
小道具の手作りも面白かった。
五十代で劇団を引退すると、
その後寂しくてたまらない。
最近、断捨離を実行して
物置のガラクタを整理にかかった。
「あ?」
ガラクタの下敷きになっていた段ボールには、
衣装とマジックインクで書きなぐってある。
ドキドキした。
開けると、
オズの魔法使いで使った衣装と小道具が
丁寧にしまわれてある。
ブリキのキコリ役、
乗りに乗って扮装に凝った。
「おとうさん、何よ、それ!」
 娘の驚きの声。
現実に戻り慌てた。
ブリキのキコリの衣装を着こみ
感慨にふけっていたのだ。
少女ドロシーと旅するキコリが
舞台でオズにかけられた魔法は、
まだ解けていないようだ。
コメント
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