難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

人工内耳の新しいマップと新しい補聴器のコラボ

2008年09月08日 23時09分15秒 | 人工内耳
080908-083622.jpg約1ヶ月ぶりに、人工内耳の再マッピングと補聴器の機種変更をした。
結果は、今までより一番良い状態ではないか。

最初人工内耳だけで調整を始めた。医師とSTとで話し合いながらマッピングを変えていく。どうかと聞かれても基準になるのは補聴器で聞こえていた自分の声しかない。声を出しながらコメントするが、前より自分の声がはっきりしない。何度かして、キンキンしていた女性STの声も自分の声がやや高めながらも声の調子が分かるようになった。

次は補聴器だ。大阪でたまたま試聴した補聴器がスターキー社のダビンチで、豊かで柔らかく聞こえた。これを取り寄せてフィッティングしてもらう。最初は中音域が耳に突き刺さるような感じだ。再度ピークになっているところを下げてもらったら、大阪で試聴した感じになった。

その補聴器を付けてみるととても自然に聞こえたが。人工内耳を付けているのを忘れていた。人工内耳のやや高い音も気にならないレベルに近くなって補聴器だけの聞こえだと声のメリハリが足りないが、両方で聞くととても良い感じだ。これは人工調子内耳してから初めての聞こえで、もちろん補聴器でも未体験だ。

人工内耳には、フリーダムの新しい機能を入れてもらう。音声と磁気の両方が入るMTだ。いちいちTに切り替える必要がない。しかし、電車に乗るとブーンというハム(雑音)が入る。
もう一つの新しい機能は「music」(ミュージック)だ。常時聞くには適さないが音楽を聞くための機能ということだ。
最初に聞くのは「千の風になって」だろう。人工内耳の前から聞いている。
http://blogs.dion.ne.jp/rabit/archives/6071743.html

「宿題」が出た。CDに入っている話す速度の違うニュースなどの音声を毎日聞くトレーニングだ。文字を見ながらあるいはみないでゆっくりと話すものと話が早いものとを聞くのだ。

人工内耳と補聴器のいろいろな機能をどのように聞いていくか。実際の生活や仕事の中でも試してみよう。


ラビット 記




やきいもと要約筆記?

2008年09月08日 07時00分29秒 | 要約筆記事業
080907-195025.jpg昨日は、S県S市で、難聴者協会が助成を受けて実施される要約筆記者研修事業の最初に、「障害者自立支援法と障害者権利条約~コミュニケーション支援事業の同行について」を話した。

障害者自立支援法と障害者権利条約は全くよって立つところが違う。
障害者自立支援法は、増大する支援費の予算措置を応益負担の導入を前提に実施された制度だ。それまでの施策に大きな転換点はない。
一方、障害者の権利条約は国際的な障害者の権利の確立を目指した人権条約だ。国際的な障害者運動の発展的な内容を反映している。

政府は権利条約に署名したものの批准に向けた大幅な法改正や障害者差別禁止法などの制定には消極的だ。
障害者自立支援法の見直しが2009年に行われるが厚生労働省自身が権利条約の批准のためではないことを言っている。

講義の後、要約筆記者が難聴者の権利を守って活動するとは具体的にどういうことか、要約筆記者と難聴者の関係はどうなるのかという鋭い質問があったが、短い時間ではかえって混乱しかねないので回答は控えた。
要約筆記者が難聴者の権利を守るということは要約筆記自体が権利擁護の事業であり、活動であることを理解しなければならない。
要約筆記奉仕員養成カリキュラムでは、要約筆記事業の法的位置づけ、他の社会福祉サービス都の関係、要約筆記が通訳として機能するための考え方、技術について十分学ばない。

今後のコミュニケーション支援事業は、地域福祉のあり方の見直しの中で地域の中に深く組み入れられなければならない。地域の中に何も支援を受けていない難聴者が大勢いるからだ。
地域の中で聞こえの活用と要約筆記の補完的、あるいは複合的な利用が出来るような働きかけが必要と説明したところで時間がなくなってしまった。


近隣のスーパーに焼き芋が復活した。


ラビット 記