難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

母校で難聴にまつわる事件が発生

2009年06月07日 14時41分01秒 | 生活
グーグルで「難聴」や「難聴者」に関するニュースを受けているが、母校の名前が出てきてびっくり。さらに、難聴という言葉もあって驚愕した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090606-OYT1T00036.htm?from=navr

その母校でいじめがあっても学校側が対応せずに、子供が心因性の難聴になったことは、当時自分は難聴で苦しんでいたので人ごとではない。

もう卒業して42年になるが、中学入学時に親に買ってもらった補聴器をつけるのが恥ずかしくてつけていなかった。2年生になって担任の岡部昌子先生が数学のテストプリントにいつも「補聴器をつけることは恥ずかしいことではない、先生の授業も分かるようになって成績も向上するから」と朱書してくれ続けていた。ある日補聴器を付けていったら涙を流して喜んでくれた。突然指名するのでミサイルと呼ばれて恐れられていた先生だが生徒想いだったのだ。社会主義者の山川菊栄さんを扶養するなど、進取に富んだ先生だった。

新聞には、1年前の秋葉原無差別殺人事件の検証記事が掲載されている。犯人が職場でもネットでも劣等感や孤立感を深めていったことが事件の背景にあるという。
人間としてのコミュニケーション出来ない就労環境や最低限の生活レベルすら維持できない劣悪な労働収奪体制が背景にあったことは想像が固くない。

難聴者も見て分からない障害であり、話せるが聞こえないという理解しにくいコミュニケーションの障害から劣等感や孤立感は常に持っている。

教育の場における、いじめを誘発しない、豊かなコミュニケーション、多様な価値観の醸成は見えない障害に対する想像力と理解を助けるだろう。

高齢者が社会に急増している今、難聴に対する理解は教育にも求められているのではないか。

ラビット 記
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