年行くに 嬉しさあるも 怖れをも
(としゆくに うれしさあるも おそれをも)
18553 【季語】 年行く 【季節】 仲冬
買うものを 忘れて散歩 歳の市
(かうものを わすれてさんぽ としのいち)
18554 【季語】 歳の市 【季節】 初冬
風邪催い 卵と酒は 見当たらず
(かぜもよい たまごとさけは みあたらず)
18555 【季語】 風邪 【季節】 三冬
冬籠もり ひねもす寝たき 嫁の留守
(ふゆごもり ひねもすねたき よめのるす)
18556 【季語】 冬籠もり 【季節】 三冬
ひねもす=一日中
渋味増す 鏡に写る 冬の我
(しぶみます かがみにうつる ふゆのわれ)
18557 【季語】 冬 【季節】 三冬
二人鍋 おじやに掛ける 生卵
(ふたりなべ おじやにかける なまたまご)
18558 【季語】 おじや 【季節】 三冬
業の人 何せむに座す 暮の冬
(ごうのひと なんせむにざす くれのふゆ)
18559 【季語】 暮の冬 【季節】 晩冬
命日が イブと重なる クリスマス
(めいにちが いぶとかさなる くりすます)
18560 【季語】 クリスマス 【季節】 仲冬
木枯らしや 九輪に休む 鴉あり
(こがらしや くりんにやすむ からすあり)
18561 【季語】 木枯らし 【季節】 初冬
竹林の 風の遠吠え 寒の暮
(ちくりんの かぜのとおぼえ かんのくれ)
18562 【季語】 寒 【季節】 晩冬
朽ちて咲く 積もる落葉の 行く末よ
(くちてさく つもるおちばの ゆくすえよ)
18563 【季語】 落葉 【季節】 三冬
倒れても 頭もたげる 草の冬
(たおれても あたまもたげる くさのふゆ)
18564 【季語】 冬 【季節】 三冬
昼酒や 仕事納めの 悪循環
(ひるさけや しごとおさめの あくじゅんかん)
18565 【季語】 仕事納め 【季節】 仲冬
思考無き こっぱどもに見る 冬旱
(しこうなき こっぱどもにみる ふゆひでり)
18566 【季語】 冬旱 【季節】 三冬
つまりまあ とどのつまりで 年末や
(つまりまあ とどのつまりで ねんまつや)
18567 【季語】 年末 【季節】 仲冬
とどのつまり=物事の果て。結局のところ。