俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

太箸(ふとばし)

2017年12月23日 | 俳句

冬至とや 聞けば寂しく なるばかり
(とうじとや きけばさびしく なるばかり)
18478 【季語】 冬至 【季節】 仲冬


隣屋に 掛かる日射しや 冬日の出
(となりやに かかるひざしや ふゆひので)
18479 【季語】 冬 【季節】 三冬


古びれば あれこれそれと 冬会話
(ふるびれば あれこれそれと ふゆかいわ)
18480 【季語】 冬 【季節】 三冬


マンションの 門松問題 年を越す
(まんしょんの かどまつもんだい としをこす)
18481 【季語】 年越す 【季節】 仲冬


凍る夜や 替わるものなき 丞相よ
(こおるよや かわるものなき じょうしょうよ)
18482 【季語】 凍る 【季節】 晩冬


徒に 一日長きや 年惜しむ
(いたずらに ひとひながきや としおしむ)
18483 【季語】 年惜しむ 【季節】 仲冬
徒(いたずら)に=何もすることがないさま。


中の国 物言わぬよう マスクする
(なかのくに ものいわぬよう ますくする)
18484 【季語】 マスク 【季節】 三冬


鍋のもの 二日は保つよ 三日止せ
(なべのもの ふつかはもつよ みっかよせ)
18485 【季語】 寄せ鍋 【季節】 三冬
保つ・・もつ鍋。止せ・・寄せ鍋。


年越しの 定番料理 鰤刺身
(としこしの ていばんりょうり ぶりさしみ)
18486 【季語】 年越し 【季節】 仲冬


風邪居着く 体が不憫 熱気なし
(かぜいつく からだがふびん ねつきなし)
18487 【季語】 風邪 【季節】 三冬


数え日を 指折り数う 数え事
(かぞえびを ゆびおりかぞう かぞえごと)
18488 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


帰省とや 無くて助かる 年用意
(きせいとや なくてたすかる としようい)
18489 【季語】 年用意 【季節】 仲冬


大に暴 強から豪 風雨雪
(だいにぼう きょうからごう かぜあめゆき)
18490 【季語】 雪 【季節】 晩冬


天気より 元気何より 去年今年
(てんきより げんきなにより こぞことし)
18491 【季語】 去年今年 【季節】 新年


太箸の 御用は無用 今帰省
(ふとばしの ごようはむよう こんきせい)
18492 【季語】 太箸 【季節】 新年




薬喰い

2017年12月22日 | 俳句

日々是が 尻定まらぬ 年の暮
(ひびこれが しりさだまらぬ としのくれ)
18463 【季語】 年の暮 【季節】 仲冬


日々が暇 もうねーんかい 忘年会
(ひびがひま もうねーんかい ぼうねんかい)
18464 【季語】 忘年会 【季節】 仲冬


桜でも 牡丹でもよし 冬の鍋
(さくらでも ぼたんでもよし ふゆのなべ)
18465 【季語】 冬 【季節】 三冬


なによりも うどんすき好き 一味欲し
(なによりも うどんすきすき いちみほし)
18466 【季語】 うどんすき 【季節】 三冬


身の証 できぬ身となり 冬旱
(みのあかし できぬみとなり ふゆひでり)
18467 【季語】 冬 【季節】 三冬
社員証、免許証を持たない人は困る。
パスポート、保健証を持ち歩いてはいないので。


冬の雲 陽あたらば尚 良き友よ
(ふゆのくも ひあたらばなお よきともよ)
18468 【季語】 冬 【季節】 三冬


何に此 師走の日本 真っ黒け
(なんにこれ しわすのにほん まっくろけ)
18469 【季語】 師走 【季節】 仲冬


心から ボタ山の雪 なつかしく
(こころから ぼたやまのゆき なつかしく)
18470 【季語】 雪 【季節】 晩冬


年の市 嫁のメモ帳 墨多し
(としのいち よめのめもちょう すみおおし)
18471 【季語】 年の市 【季節】 仲冬


我が時代 昭和平成 暮の冬
(わがじだい しょうわへいせい くれのふゆ)
18472 【季語】 暮の冬 【季節】 三冬


行く年を 楽しまずして 明日はない
(ゆくとしを たのしまずして あすはない)
18473 【季語】 行く年 【季節】 仲冬


この冬は お湯につかりて チビリ酒
(このふゆは おゆにつかりて ちびりさけ)
18474 【季語】 冬 【季節】 三冬


電車の 中歩く君 冬の鬱
(でんしゃの なかあるくきみ ふゆのうつ)
18475 【季語】 冬 【季節】 三冬


昔より 隠れてしたり 薬喰
(むかしより かくれてしたり くすりぐい)
18476 【季語】 薬喰い 【季節】 三冬
薬喰い(クスリグイ)=
むかし寒中に身の栄養になるものを食べるとして
シカ、イノシシの肉などを食べること。


昼酒の 快感消えぬ 今の冬
(ひるさけの かいかんきえぬ いまのふゆ)
18477 【季語】 冬 【季節】 三冬




モンゴル型土俵入り

2017年12月21日 | 俳句

馬肉より 親しみ感ず 鯨かな
(ばにくより したしみかんず くじらかな)
18448 【季語】 鯨 【季節】 三冬


絶滅の 狼ゆえに 懐かしき
(ぜつめつの おおかみゆえに なつかしき)
18449 【季語】 狼 【季節】 三冬


湯豆腐や 命ありての 湯豆腐や
(ゆどうふや いのちありての ゆどうふや)
18450 【季語】 湯豆腐 【季節】 三冬


足出ても 暖かさある 夢蒲団
(あしでても あたたかさある ゆめふとん)
18451 【季語】 蒲団 【季節】 三冬


生きること 急いても雪は 降り止まぬ
(いきること せいてもゆきは ふりやまぬ)
18452 【季語】 雪 【季節】 晩冬


刻かけし 歳暮なりしか スターウォーズ
(ときかけし せいぼなりしか すたーうぉーず)
18453 【季語】 歳暮 【季節】 仲冬


終電車 車庫で明かす 冬一夜
(しゅうでんしゃ しゃこであかす ふゆいちや)
18454 【季語】 冬 【季節】 三冬


足袋見付く 着物はどこに 仕舞いしや
(たびみつく きものはどこに しまいしや)
18455 【季語】 足袋 【季節】 三冬


冬土俵 廃れ品格 黒報と
(ふゆどひょう すたれひんかく こくほうと)
18456 【季語】 冬 【季節】 三冬
最近は、横綱の品格を問われていますね。

横綱の土俵入り
品格を見せる最大の行事です。
不知火型と雲龍型があり、由緒あるものです。

白鵬の土俵入りご存じですか?
モンゴル型ですか?
ゴリラの踊りですか?
相撲協会は、これに品格があるとでも思っているのですかね。


今日からは 冬の力士よ 世も末よ
(きょうからは ふゆのりきしよ よもすえよ)
18457 【季語】 冬 【季節】 三冬


寒晴や 人には人の 見方あり
(かんばれや ひとにはひとの みかたあり)
18458 【季語】 寒晴 【季節】 晩冬
頑張れ。味方。


暮れ暮れて 酒を友とし また暮れる
(くれくれて さけをともとし またくれる)
18459 【季語】 歳の暮 【季節】 仲冬


冬菜畑 味は知れども 名は知らぬ
(ふゆなばた あじはしれども なはしらぬ)
18460 【季語】 冬菜畑 【季節】 三冬


満員電車 零れて並ぶ 冬の人
(まんいんでんしゃ こぼれてならぶ ふゆのひと)
18461 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬の夢 画廊銀座と 新宿の夜
(ふゆのゆめ がろうぎんざと しんじゅくのよ)
18462 【季語】 冬 【季節】 三冬




炭継なぐ

2017年12月20日 | 俳句

立ち小便 許しておくれ 冬の酔い
(たちしょうべん ゆるしておくれ ふゆのよい)
18433 【季語】 冬 【季節】 三冬


仕方なき 年古る故の 行く年は
(しかたなき としふるゆえの ゆくとしは)
18434 【季語】 行く年 【季節】 仲冬


冬の暮 寝息聞こえる 隣部屋
(ふゆのくれ ねいききこえる となりべや)
18435 【季語】 冬の暮 【季節】 三冬


煩悩は 苦労除いて 除夜の鐘
(ぼんのうは くろうのぞいて じょやのかね)
18436 【季語】 除夜の鐘 【季節】 仲冬
除夜の鐘(108)-苦労(96)=12。これくらいで充分?


煮凝りの 美味しさ判る 夫婦なり
(にこごりの おいしさわかる めおとなり)
18437 【季語】 煮凝り 【季節】 三冬


冬の蚊や 壁に見付けて 眺めおり
(ふゆのかや かべにみつけて ながめおり)
18438 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬季節 西高東低 南晴れ
(ふゆきせつ せいこうとうてい みなみはれ)
18439 【季語】 冬 【季節】 三冬


時雨より 霰となりし あぁ十和田
(しぐれより あられとなりし あぁとわだ)
18440 【季語】 霰 【季節】 三冬


十二月 年金減るも 夢捨てじ
(じゅうにがつ ねんきんへるも ゆめすてじ)
18441 【季語】 十二月 【季節】 仲冬


漣の 向こうに霞む 冬の島
(さざなみの むこうにかすむ ふゆのしま)
18442 【季語】 冬 【季節】 三冬


純白の 雪に触れてぞ 身を雪ぐ
(じゅんぱくの ゆきにふれてぞ みをそそぐ)
18443 【季語】 雪 【季節】 晩冬
身を雪ぐ=身を清める。


冬落ち葉 速さも向きも 風まかせ
(ふゆおちば はやさもむきも かぜまかせ)
18444 【季語】 冬 【季節】 三冬


年の暮 何でもかでも 嫁まかせ
(としのくれ なんでもかでも よめまかせ)
18445 【季語】 歳の暮 【季節】 仲冬


すれ違う 友に気付かず 年の暮
(すれちがう ともにきづかず としのくれ)
18446 【季語】 歳の暮 【季節】 仲冬


考えに 考えて尚 炭継ぐ
(かんがえに かんがえてなお すみつなぐ)
18447 【季語】 炭 【季節】 三冬




12月20日 望み葉

2017年12月20日 | 俳句暦


望み葉=枯れ葉、落ち葉は何となく寂しい響きがあります。

「望み葉」という美しい言葉があります。

降り積もった落ち葉の下にある土には
数億のバクテリアと菌類が生息して
これらの生き物は落ち葉を食べて
植物の肥料を作っています。

春の再生に必要な[望み葉]です。

冬地球

2017年12月19日 | 俳句

薄っぺらい 地殻で計る 冬地球
(うすっぺらい ちかくではかる ふゆちきゅう)
18418 【季語】 冬 【季節】 三冬
地震予知、天気予報、、、。
地球のどれほどを理解して予知・予測しているのか?


年古れば 数え損なう 除夜の鐘
(ねんふるれば かぞえそこなう じょやのかね)
18419 【季語】 除夜の鐘 【季節】 仲冬


咳声喉 嚔鼻水 風邪催
(せきこえのど くさめはなみず かぜもよい)
18420 【季語】 風邪 【季節】 三冬


冬ざれて コンクリ塀の 干され靴
(ふゆざれて こんくりべいの ほされぐつ)
18421 【季語】 冬ざれ 【季節】 三冬


風吹くも 最後の一葉 まだ落ちず
(かぜふくも さいごのいちよう まだおちず)
18422 【季語】 枯葉 【季節】 三冬


鮭の魚 群がる港 今昔
(さけのうお むらがるみなと いまむかし)
18423 【季語】 鮭魚群がる 【季節】 仲冬


冬ざるる 友さえ居れば それだけで
(ふゆざるる ともさえいれば それだけで)
18424 【季語】 冬ざるる 【季節】 三冬


曲がり角 見つけて嬉し 寒桜
(まがりかど みつけてうれし かんざくら)
18425 【季語】 寒桜 【季節】 晩冬


北の空 黒雲厚き 雪催
(きたのそら くろくもあつき ゆきもよい)
18426 【季語】 雪 【季節】 晩冬


畦の道 踏み締め消える 初の霜
(あぜのみち ふみしめきえる はつのしも)
18427 【季語】 初霜 【季節】 初冬


狼が 祖と錯覚の我 猪の歳
(おおかみが そとさっかくのわ ししのとし)
18428 【季語】 狼 【季節】 三冬


冬日向 背射す光 熱く燃え
(ふゆひなた せなさすひかり あつくもえ)
18429 【季語】 冬日向 【季節】 三冬


枯野中 日矢射しこみし ベンチあり
(かれのなか ひやさしこみし べんちあり)
18430 【季語】 枯野 【季節】 三冬


冬の草 乾湿の音に 違いあり
(ふゆのくさ かんしつのねに ちがいあり)
18431 【季語】 冬 【季節】 三冬


雲見つめ 刻を忘れし 歳の暮
(くもみつめ こくをわすれし としのくれ)
18432 【季語】 歳の暮 【季節】 仲冬




一家言(いっかげん)

2017年12月18日 | 俳句

年の瀬に 酔を急ぐや もう明日
(としのせに よいをいそぐや もうあした)
18406 【季語】 年の瀬 【季節】 仲冬


恥じ入るは 無宗教の クリスマス
(はじいるは むしゅうきょうの くりすます)
18407 【季語】 クリスマス 【季節】 仲冬


冬ベッド 蒲団落ちても 我は無事
(ふゆべっど ふとんおちても われはぶじ)
18408 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬の雲 綿菓子と見し 想い出も
(ふゆのくも わたがしとみし おもいでも)
18409 【季語】 冬 【季節】 三冬


一家言や 雑言過言 溢る冬
(いっかげんや ぞうごんかごん あふるふゆ)
18410 【季語】 冬 【季節】 三冬
一家言=その人独特の意見や主張。また、ひとかどの見識のある意見。


徳俵 徳より得の 大相撲
(とくだわら とくよりとくの おおずもう)
18411 【季語】 大相撲 【季節】 初秋


マスクせし 人の素性の 裏判り
(ますくせし ひとのすじょうの うらわかり)
18412 【季語】 マスク 【季節】 三冬


霜柱 記憶の底に 音が鳴る
(しもばしら きおくのそこに おとがなる)
18413 【季語】 霜柱 【季節】 三冬


隣屋に 冬日の射すを 拝みけり
(となりやに ふゆひのさすを おがみけり)
18414 【季語】 冬 【季節】 三冬


妙心寺 一休達磨や 冬座敷
(みょうしんじ いっきゅうだるまや ふゆざしき)
18415 【季語】 冬座敷 【季節】 三冬


明日なきと 思える今日の 冬桜
(あすなきと おもえるきょうの ふゆざくら)
18416 【季語】 冬桜 【季節】 三冬


早死には くさめくさめと 追い返し
(はやじには くさめくさめと おいかえし)
18417 【季語】 くさめ 【季節】 三冬
くさめ=嚔=くしゃみ。くさめくさめと二度すると早死にを防げるらしい。




箍(たが)

2017年12月17日 | 俳句

冬の街 イルミもたらす 電気代
(ふゆのまち いるみもたらす でんきだい)
18394 【季語】 冬 【季節】 三冬


この冬は 慰労なくして 遺漏あり
(このふゆは いろうなくして いろうあり)
18395 【季語】 冬 【季節】 三冬


歳暮かな プレゼントかな 恋の品
(せいぼかな ぷれぜんとかな こいのしな)
18396 【季語】 歳暮 【季節】 仲冬


冬戦 誤爆にあらず 誤落あり
(ふゆいくさ ごばくにあらず ごらくあり)
18397 【季語】 冬 【季節】 三冬


雪景色 眼下一面 真っ白白
(ゆきげしき がんかいちめん まっしろしろ)
18398 【季語】 雪 【季節】 晩冬


日の本の 箍が緩むや 暮の冬
(ひのもとの たががゆるむや くれのふゆ)
18399 【季語】 暮の冬 【季節】 晩冬
箍(たが)=桶(おけ)の周りにはめる、竹や金属で作った輪。
 箍が緩む=緊張がゆるんだり、年をとって鈍くなる。
    締りがなくなる。規律がゆるむ。


豪雪や 大きく重く なるばかり
(ごうせつや おおきくおもく なるばかり)
18400 【季語】 雪 【季節】 晩冬


吾一人 さすらい流る 冬の旅
(われひとり さすらいながる ふゆのたび)
18401 【季語】 冬 【季節】 三冬


ちらっちら 目に入り来る 草紅葉
(ちらっちら めにはいりくる くさもみじ)
18402 【季語】 草紅葉 【季節】 晩秋


夢の中 ナビが導く 冬の夜
(ゆめのなか なびがみちびく ふゆのよる)
18403 【季語】 冬 【季節】 三冬


賀状には 追伸で書く 心内
(がじょうには ついしんでかく こころうち)
18404 【季語】 賀状書く 【季節】 仲冬


垢まみれ 歳暮れ行くも 初心あり
(あかまみれ としくれゆくも しょしんあり)
18405 【季語】 歳の暮 【季節】 仲冬