HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

ブルクミュラー「なぐさめ」の課題とは

2017年05月12日 | ブルクミュラー
Mちゃん(中1):
3月にピアノ復帰してから、しばらく「クラシック名曲集」の曲を続けてやっていたので、そろそろブルクミュラーもやらないとね、ということで 久々にブルクミュラーが課題となりました。
前にやっていた続きから、ってことで、曲は「なぐさめ」です。
この曲、ヒバリ先生が昔 子どものころ習ったときは「なーんか起伏もないし、イメージも見えてこない、つまんない曲!」と思って、ほとんど印象に残ってませんでした。
今、Mちゃんも多分、同じような感想なんじゃないかなあ。お察しします(笑)

実はこの曲、音を保持しつつ2声部を合わせて弾いていく練習曲なんですね。
「バーナム」になじんでいる、現代のみんなだったら やったことのある「けんすい」に似た・・・といえば「ああ、あのタイプ」と わかるのではないでしょうか。
どれかの指を押さえたまま、ほかの指を次々使っていく、アレです。

確かに、「狩り」みたいなドラマ性もないし、「せきれい」みたいにビジュアル的なイメージが浮かぶわけでもないので、つかみどころがないかもしれませんが、「音をキープして弾き分ける練習」という目標がはっきりと見えれば、中学生になってる人ならそれを念頭に置いて、練習できるのではと思います。
何せ、私の子どものころにはそんな「めあて」も「目標」も、なーんもわかんないまま 闇雲に弾かされるだけだったんだからね。
それに比べれば、「音のキープ」と課題を示してあげたんだから、わかりやすいってもんだ。
完全にレガートのメロディーと、その間を縫って静かに流れるバッキングとを右手で弾き分ける。
後半は右手と左手の役割が交代して、左手に現れてくるカウンター・メロディー的なパートと やはり小刻みに流れるバッキングを同時に弾き分ける。
きれいにパートが弾き分けられるようになれば、単純に「メロディー&伴奏」を合わせただけの曲とは違う、複雑で高度な表現の喜びが得られます。
やってみればわかるので、がんばってください。(と、おびき寄せて練習させる。)

バーナムの2冊め、もらいました♪

2017年05月11日 | レッスン日記(小中高生)
Lちゃん(小2):
GWで先週はピアノ教室がお休みだったので、今日が今月初めてのレッスンです。
なんか1週間あくと、すっごい久しぶり~♪ な感じがします。

前回約束していた「南の国のハメハメハ大王」、そして「大きな古時計」、どちらもヘ長調の曲ですが、この2曲の右手を弾きました。
片手とはいっても、音域がけっこう広いしフラットもたくさん出てくるので、指の位置や開け指・寄せ指・クロッシングなどのテクニックを使うのが けっこう難しいです。
Lちゃんの弾くメロディーに先生が伴奏を合わせ、2曲ともきれいに弾けました。
「ハメハメハ大王」などは、左手もそれほど難しくなさそうなので、練習すれば両手でも弾けるんじゃないかな?と思いましたが、Lちゃんにきいてみると「右手にしておく」と言ったので、約束通り右手のみの完奏で完成、としました。
いつも先生が課題を決めて与えるばかりじゃなく、生徒本人が決めるのも良いことだと思っています。

さて、バーナム。
先週、グループ5の半分まで終わっていたので、今日はグループ5の残り半分からです。
どの課題も順調に弾き進め、とうとう最後の「元気いっぱい、さあひこう」まで弾き切ってしまいました。
先生:「最後まで弾いちゃったね。次に弾く曲がないね」
Lちゃん:「うん・・・」
先生は「次の本、あげなきゃね?」と言って本棚の方へ行きました。
「次の本、何色だ?!」
Lちゃん:「うーん・・・みどり・・・?」
ジャーン。次の本はオレンジです!
Lちゃんは開いてみて、「うわあ、難しそう・・・」と目を丸くしています。
「そうでもないと思うよ?ほら、最初なんてドレミファソ、って順番に並んでるだけじゃない?」
「うん・・・これは弾けるかもしれない」
「ねっ?じゃ、来週はオレンジの本をやっていこうね。そして、むらさきの本も、また持ってきてね。使うから」
その使い方は、来週のお楽しみだよ!

新入生Sさんって だーれだ?

2017年05月11日 | レッスン日記(小中高生)
Sさん(大人):
今日から、ピアノレッスンに来ることになりました。
でも実をいうと、Sさんはもうピアノが上手で、ショパンのノクターンやワルツなど、独習でマスターしたレパートリーが10曲もあるのです。
もうひとつ実をいうと、Sさんは 毎年ヒバリが開いている大人のコンサート「チャティーコンサート」の常連出演者であり、ここ数年はご披露していませんが、何年か前には 毎年必ずピアノソロで出演していたのです。
さらにもうひとつ実をいうと、SさんというのはドクターSのことで、ヒバリ教室の生徒のみんなや、チャティーコンサートの常連の皆さんはよくご存じだと思います。
ここまでネタばらししてしまったので、もうここからは「ドクターS」と書かせてもらっちゃいます。

私はドクターSのピアノレッスンを きちんとするのは初めてなのですが、今日聴かせてもらったドクターのピアノタッチは、フワフワした感じがなく、ちょっと重みがあって、いい感じの音色でした。
ピアノは、弾く人によって音色も雰囲気も変わるものですが、ドクターのピアノを聴いて、ほんとにそうだなー、と改めて感じ、興味深く思いました。

曲は ショパンのワルツです。
もうご自分で一通り仕上げてある曲なので、直すところもほとんどなく、アルペジオや伴奏パターンをきれいに弾くコツなどをちょっぴりお伝えして、今日のレッスンは終わりました。
もともとお上手なドクターなので、さらになめらかな音色になっていくのを楽しみにしています。

あわてるのは真面目の証拠?!

2017年05月11日 | レッスン日記(小中高生)
Y子さん(大人):
ハ長調のラウンド・コードで「シェリー」というオールディーズポップスをやっています。
前回のレッスンのときにも、もう弾けていたと思うし、曲も覚えて出来上がってる段階のはずなんですが、Y子さんの問題は とにかくあわてて、テンポが速くなっちゃうことです。

まだよく弾けるようになってない曲でも、最初から曲本来のテンポでガンガン飛ばしてしまうので、まちがえたりつっかえたり、だらけになってしまいます。
この「シェリー」という曲は、ロックンロール時代の 軽快なテンポの曲なので、それをすっかり頭の中に覚えているY子さんは、ついついどうしても軽快なテンポになってしまうようです。
曲のイメージをよく知っている大人の人にはありがちなことなんですが、速く弾いたり、ゆったりと弾いたり、どんなテンポでも弾けるようにするのが 練習する上で大切な要素なので、あわてず自分の音をよく聞いて弾けるようになってもらいたいです。
コードを押さえるだけで合わせていた「シェリー」ですが、先週、ちょっとだけやってみた、「ベースとリズムを分けて弾く伴奏パターン」を、Y子さんはちゃんと覚えていて、それも練習してみたというので感心しました。
次回は、そのリズムで聴かせてもらうことになりました。
とても練習熱心で真面目な、そして優等生なY子さんなので、(一緒にやってるコーラス『シモキタ倶楽部』では「学級委員長」と呼ばれている)一生懸命になるあまり テンポが走ったり気がせいて間違えたり、になってしまうのかもしれません。
まちがえても「ま、いいか」と のんびりおおらかに弾けると、気が楽だと思うんですけどね。
ヒバリ先生のように。(笑)

独自のテンポでベートーヴェン

2017年05月10日 | レッスン日記(大人)
Hさん(大人):
「やってないですよ-?」
と言いながら、バッハの平均律10番のフーガ、そしてベートーヴェンの選帝侯ソナタヘ短調の第三楽章、どちらも最後まで全部やってありました!
Hさんが「練習してありますよ!」と自信もって言う分量って、いったいどれくらいなんでしょうね?!

それはそうと、ベートーヴェンの第三r楽章ですが、冒頭に使われている

ファミレド、ファラドファ、ソミレド、ソシレシ~ という8分音符のフレーズが、曲全体の中で 大きく分けて3種類の伴奏を伴って現れます。

冒頭は 右手・左手揃っての力強いユニゾン。
それに続いて、同じメロディーに 小刻みな16分音符の分散和音で伴奏するパターン。
そして3つ目は、右手と左手が同じリズムをカノン形式で追いかけて弾く、というパターン。

伴奏が違っても、メロディーは同じなので、テンポも同じのはずなのですが、Hさんの場合、問題は3パターンそれぞれが独自のテンポを持ってるということです。

冒頭は威勢よく(弾きやすいので)軽快なアレグロのテンポ。
16分音符伴奏の部分は難しいので、ゆったりしたラルゴ調のテンポ。
そしてカノンの部分は ちょっとややこしいので、中庸のモデラート調テンポ。

この第三楽章、指定のテンポは「プレスト(急速に)」なんですよね・・・
プレストでなくても、モデラートでも、何ならラルゴでもいいので、全体が同じ速度で統一できたらなあ・・・というのが、当面の希望です。www

TV「関ジャニ∞のTheモーツァルトNo.1王者決定戦」 Sちゃんのご意見

2017年05月09日 | レッスン日記(小中高生)
Sちゃん(中2):
「今日はゴッドシャルクの方はやってきました」と「ダイイング・ポエット」の序盤とテーマをレッスンしました。
イントロのアルペジオやフレーズ感など、少ない練習時間の中で心を配って練習したんだなあと思わせる、「ヒバリ教室の最上級生」らしい音色を出してくれていて、さすが長年の間に身に着いたものを感じました。
形を変えながら何度も出てくるテーマ、そして曲全体の構成などを分析して わかりやすく練習記号(A、A’、B...など)で整理し、コードネームも書き込んでみたんですが、この曲の調性が ♭3つのE♭(変ホ長調)のため コードネームもやたら♭がちりばめられた、とっても難しそうな譜面になってしまったので、Sちゃんの目まいをさそいそうで逆効果となってしまったようでした。
でも「♭3つっていうことは、ドレミファソラシド、のほぼ半分は黒鍵ってことで、音符で見ると複雑みたいだけど、弾いてみたら手には弾きやすいキーなんだから。覚えてしまえばラクラクだよ!」と力づけておきましたが どうでしょう・・・(汗)

レッスンを終わって玄関で靴を履きながら、Sちゃんが
「そういえば」と 急に思い出したように言いました。
「関ジャニのモーツァルト!見ましたか~?」 
ああー、アレね。
私はあの手の「王者決定」みたいなバトル番組が好きじゃないので オンエアは見てないんですが、後でひょっこりYOUTUBEで見る機会があり、要所要所だけサササッと流し見したんでした。
「見たんだ?」
「はい。見ました。家族じゅうで」
「どうだった?」
「すごかったけど・・・でも」
「ただミスの回数数えて、すごい勢いで弾いて、それでいいってもんじゃないと思わない?」
「そうそう。家族みんなでそう言ってました」
「せっかくの音楽が台無しになっちゃって、あれじゃ音楽じゃないよね...アレンジもヘンだし」
「そうなんです。ほんとにそう思った。」
「でも、一般の人たちはあれを見て『すごい!』って絶賛したりしてるかもしれないよ」
「えーっ・・・そうかなあー」
中学生のSちゃんが、ごく自然に音楽の本質を感じていることを嬉しく思いました。
少なくとも彼女は、奇をてらってパフォーマンスをひけらかすような人にはならないでしょう。
「私は、ああいう音楽はやりたくないです。もし関ジャニに出演してって頼まれたらお断りします」
「大丈夫。頼まれないからwww」
「(^□^)ぎゃはは~」
と、いつものSちゃんのキャラ全開で帰っていきましたとさ。

よいこのピアノ3 左手お引っ越し

2017年05月09日 | レッスン日記(小中高生)
Cちゃん(年長):
いよいよ テキスト「よいこのピアノ3」も終盤にさしかかりました。
課題曲のポジションが、右手ドレミファソ の位置、というのはこれまでとおなじですが、左手のポジションが 右手と同じように 1オクターブ下の「ドレミファソ」に置くようになったのです。

大人から見れば、右手でドレミファソ、と弾くなら左手もドレミファソ、で 別に問題ないんじゃないの?と思うかもしれませんが、Cちゃんたちのような幼児にとってみれば、「中央ドに1の指(親指)を置き、右手と対称の動きでドシラソファ、と弾くのが左手」という認識だったのに それを違う位置に変える、というのは けっこう混乱するできごとなのです。
Cちゃんも、これまでは両手をきっちりと並べて置いてさえいれば、音符を見て 知っている曲を弾いていくことができましたが、今日の課題は「知っている歌」が少なく、音符を読んで弾く「練習曲」中心となっていました。
新しいポジションとなったので仕方がないのですが、ちょっとしんどいよなー、という感じがしました。
けれど「これきちんとやらないとダメだよ」と言って、あえていきなり右手・左手一緒に弾かせてみました。
Cちゃんなら読み取れると思うし、リズムは 却って両手で弾いた方がわかりやすいと思ったので・・・
期待通り Cちゃんはがんばって何とか両手で弾いてくれたので、最後に 知っている歌「ひげじいさん」を課題として選んであげました。
この課題をマスターすれば、かなり「ピアノ的な」演奏スタイルが裏付けされることになるので、がんばってもらいたいです。

Hちゃん「アラベスク」やってみよう♪

2017年05月09日 | レッスン日記(小中高生)
Hちゃん(小4):
「ねえ、ねえ、あの曲、もっと速く弾けるようになった」
今日も開口一番、これだ!
まだやってるんだ、「天国と地獄」!
ササッとピアノの前に座ってHちゃんが弾き始めた「天国と地獄」、またまた先週より上手になってる。
「っていうか、Hちゃん、手も大きくなったね?!」
改めてHちゃんの手を見ると、なぜか先週よりも大きくなってるように見える。
いつの間に・・・?
「バーナムのこれも速く弾けるよ」と、左手の半音階下降。
これも速く上手に弾けるようになってる!
「すごく上手になったねー。ずーっと弾いてたんだ?!」
「うん、まあ・・・」
その時、先生はふとひらめいて、
「Hちゃん、この楽譜あげるよ。きっと好きだと思うんだ」と 1曲の楽譜をHちゃんにあげました。
それは、ブルクミュラーの「アラベスク」。
ピアノをちょっと習ったり耳にしたりしたことのある小学生の間では、けっこう人気のある曲です。
Hちゃんはまだ「ブルクミュラー教本」を習っていないけど、この「2番・アラベスク」は充分弾きこなせる力があるし、また、絶対大好きなタイプの曲だと思うんだ!
速いテンポ、16分音符の連続、そしてちょっとユダヤメロディーっぽいエキゾチックな旋律とリズム。
「弾いてあげるね」
先生がお手本を弾いて「どう?」とHちゃんの顔を見ると、Hちゃんは にま~♪ と笑いました。
「好きかも~」
「でしょでしょ!絶対好きだと思うんだ」
「ちょっとやらせて!」
Hちゃんはさっそく弾いてみました。

ラシドシラ! ラシドレミ! レミファソラ! ラシドレミ!

「ラシドレミ!やレミファソラ!のとき、この指(4の指)がうまく弾けない・・・」とHちゃん。
「指を伸ばさず、1の指から5の指へ向かって 順番に巻き込むように指を立ててひいてごらんよ」
「あっ、ほんとだ、できた!」
左手の和音もコードを分析し、Hちゃんは自分で「G7だけどてんかい」などと書き込みました。
こうして、あっという間に夢中になった「アラベスク」を、来週は前半まで両手で弾いてくることに決まりました。
さあ、来週が楽しみだ。

バーナム残り6曲だ

2017年05月09日 | レッスン日記(小中高生)
S子ちゃん(小4):
新しい曲集をもらってから、「となりのトトロ」「おどるポンポコリン」と、毎週 順風満帆に新しい曲を完成してきたS子ちゃんですが、先週からやり始めた「小さな世界」は ちょっと大変だったようで、「右手だけ」からのスタートでした。
メロディーの音域がかなり高い位置で、音符が五線からはみ出した「加線」満載で書かれていたこと。
そして左手の伴奏が、こちらはまた低い音で 加線が使われていて、譜読みに圧倒されてしまったことが「難しい!」となった原因のようです。
先週、サビの部分(Bメロ)の「♪せーかいは せーまい、せーかいは おーなじー」以降の部分は 意外と簡単そうだよ、と両手でやってくることにしていたので、今日は 前半を中心に練習してみました。
まず、加線音符を読む練習を少しやって、それから前奏部分を両手で弾く練習をしました。
来週は、前奏とBメロを両手、そしてAメロは右手だけで弾いてくることになりました。

バーナムは「難しそう!」と言っていた半音階進行に始まり、「丘をのぼろう」「丘をスキップしよう」などの一連の課題を次々に制覇していきました。
「丘シリーズだね!」と言いながら、C、D、E、F、Gのコードを 和音、分散、アルペジオなど いろんなパターンで弾きました。
バーナム、「グループ5」の半分まで進んでしまったので、あとはグループ5の残り6曲を残すのみです。
「あと、もう1ページ半しか曲がないね!」と先生。
「この本が終わったらどうなるの?また続きの本があるの?」とS子ちゃん。
「うん、まあね・・・ってか、ちがうこともやる・・・」と先生。
「えー、なんだろ」
それは来週、もしもこの本が終わったらわかるよ。

音階のポイント…クロッシング

2017年05月09日 | 音符・楽譜・テクニック
K子さん(大人):
「ハノン」の38番、音階の両手弾きです。
「先生が弾いてるのを見ると、手がすごく柔らかく動いてるのに、私のはどうしてもギクシャクしてしまって・・・どうしてなんだろう???」と 頭がパズルになっちゃってる様子です。

そう、音階って、ただ単に 鍵盤を隣へ隣へと順番に弾いていくだけで単純なはずなのに、実はとっても難しいんですよー。
そのポイントの一つは、指のクロッシング(交差)です。
たとえば ドレミファソラシド、と弾くとき。
ドレミ、と弾いた後 1の指をくぐらせてファの音を弾くんですが。
その時、くぐった1の指をいつまでもくぐったままの体勢にしていたり、くぐられた3の指や手首が上がったままになっていたりすると、なめらかな音階になりません。
指のポジションを移動した後、いかに素早く、ニュートラルなポジションに戻すかが、なめらかな音階を弾くカギになるのです。

そこで、こんな練習をしてみました。
ドレミ、と弾いたらすこし間をとり、1の指をくぐらせてファの位置に置いたら、手の形や手首の位置などを「ドレミ」と弾いたときと同じ、ニュートラルな態勢に整えます。
それから、その自然なフォームで、残りの「ファソラシド」を弾きます。

ドレミ、ファソラシド、という、2つの流れを連続させるイメージで何度も弾いてみると、K子さんの手が、だんだんコツをつかみ、しなやかな連携ができてきました。

音階の道は奥が深くむずかしいですが、先々必ず役に立つ必須アイテムなので、あせらず身につけていきましょう。

GW明け・Aちゃん

2017年05月08日 | レッスン日記(小中高生)
GWが終わりました。
みなさん、いかがお過ごしでしたか。

今年は、お休みをやりくりすれば9連休か10連休になるくらいの ゴージャスなバケーションも可能でしたね。
お休みが始まるときは「\(^o^)/わーい、お休みだ~♪」と嬉しいですが、お休みの間 レッスンにだれも来なくて、いつもはにぎやかなレッスン室がシーンとしてると、やっぱりみんなに来てもらいたいなーと思いますね...

というわけで、今日はGW明け、初めてのレッスン日。
最初のレッスンはAちゃん(小4)からです。
前回 保留になっていた「君をのせて」の仕上げをして、「ミス3回以内で合格」の課題をクリアし、合格になりました。
ところで、演奏するとき 思わず出てしまう「ミスタッチ」ですが、原因は人により様々。
一概に「間違えるのは練習不足だからでしょ」というものではありません。
ちなみにAちゃんの場合はというと、少々せっかちなところがあり、音符や指の位置を確認する前に もう音を出してしまう傾向があります。
弾いてしまってから「あれ?ちがう音だ」「「じゃここかな」「こっちかな」とあちこち探り弾きをしてしまうので、その時点で 間違った音を何度も出してしまう、というパターンです。
また、譜読みがあいまいなまま まず音を出してから楽譜を見て「ああ、合ってた」と 確認の順が逆になることも。
なので「合間が空いてもいいよ、間違った音を出さなければ」とクギを刺し、「だから丁寧に、よく確かめてから音を出すんだよ。4回違う音を出したら失格だからね」とダメ押ししてから
「じゃ本番!」とキューを出します。
するとどうでしょう。あんなにセカセカ弾いていたAちゃんが たちまち慎重に。
真剣に楽譜を見て音を読み、指が正しい鍵盤に置かれたかよく照らし合わせて、目は忙しく楽譜と鍵盤、そして指へと往復します。
用心の上にも用心を重ねて弾くので、さっきは10回以上「うっかり」の音を出していた曲が、2回の小さなミスだけで 無事最後まで弾くことができたのです。
Aちゃんのような子には、「3回ミスまで」の合格テストで脅かすことは 注意力を促し、集中を高める上で なかなか有効な手段なのです。(笑)

バーナムの方も先週に引き続いて16分音符連続の課題を中心に、指のタッチや速い速度でのメカニックな練習が充実してできました。
実はけっこう指が回る(はずの)Aちゃんなので、バーナムで自信をつけつつ、さらにメカニック面も向上していってもらいたいです。

題名のない音楽会・リズムを楽しむ音楽会

2017年05月07日 | レッスン日記(小中高生)
本日はリズム打楽器に焦点を当てたプログラムで、モロ ヒバリのツボでした!\(^o^)/
「ソウル・ボサノヴァ」に始まり スウィング・ジャズの「シング・シング・シング」、「マンボNo.5」、「テキーラ」、「エル・マンボ」、「エル・クンバンチェロ」と、どれもヒバリの大好きな、っていうかレパートリーの曲ばかり。
自分で演奏したもの、他のプレイヤーさんとセッションしたもの、生徒のみんなと演ったもの、何度もやったもの・・・などなど。

「題名~」、新シリーズになってから数回ですが、今のところは毎回、何かの楽器を詳しく紹介してくれる、というスタイルが続いていて、それが今日は打楽器だったというわけですね。
サルサバンドの「オルケスタ・デ・ラルス」さんのパフォーマンスもサービス満点で、とてもよかったです。
やっぱリズムは最高だ!!

ゴッドシャルクのイントロ♪

2017年05月02日 | クラシック曲
Sちゃん(中2):
先週、憧れのゴッドシャルクの曲集を渡し、今日はイントロ部分を中心に練習してきました。
ゴッドシャルクの「ダイイング・ポエット」という曲・・・
全体にはロマン派的な、どちらかといえばジョン・フィールドのノクターンにも似た雰囲気を持つ曲です。
テーマのモチーフが何度も変奏されて出てくるので、メロディーは覚えやすいかと思いますが、一番インパクトのあるのは前奏部分ではないでしょうか。
思いっきりロマンチックなフレーズが「これでもか」というほどたたみかけられ、ダメ押しに 華麗なアルペジオが キラキラときらめきながら落ちてくる・・・
もう、ここさえ上手く弾けば この曲は成功したも同然。
・・・というくらいなインパクト満載のイントロなのです。

そういうわけで、この曲初回のレッスンではありながら、両手奏で、イン・テンポで、フレーズ感・ダイナミクスしっかり、と めいっぱいの要求を浴びせられながらのレッスンでありました。
「テーマのところ、右手だけはやってみました」とSちゃんが言うので、それもレッスンしました。
またしてもフレーズ、ダイナミクス、指使い、うるさく注文つきまくりです。
でもね、このテーマがほんとに美しく弾けていれば、このあとバリエーションとして変化していくときに、すべて応用になるからね。
だからテーマ、丁寧にやっておこうね。
というわけで、13歳のSちゃんですが、大人のレッスンみたいにきめ細かい表現の要求に終始しました。
まあ、Sちゃんは賢い子なので、理解してくれると思っています。
Sちゃんが バレエのレッスンの中で知ったというこの曲。
バレエを体験しているSちゃんだから、いつの日かイメージ豊かな演奏が、すてきに出来上がりますように。
それを目指してがんばりましょう。

さまざまな感性・・・Hちゃん

2017年05月02日 | レッスン日記(小中高生)
Hちゃん(小4):
「アレ弾いていい?アレ・・・」
カバンも開かないうちにHちゃんの第一声はこれでした。
「わかった。アレだね?」
アレ、というのは、そう、「天国と地獄」です。
先週も先々週も、「あたし、これだーい好き!」と言いながら弾いた「天国と地獄」。
Hちゃんはピアノの前に座って、いきなり弾き始めました。
速い!先週よりもっと速い。
もちろん暗譜です。
「速く弾けるようになったねえ~」
「うん、それにね、ほら、バーナムの、あれも速く弾けるようになったよ」
「バーナムのあれ」とは、左手の半音階のことです。
「そっか。それじゃ秒はからなきゃね?!」
「うん・・・」
Hちゃんはちょっぴりドキドキしてるみたいに、だけど「やるぞ」って顔で笑いました。
「じゃ計るよ。せーの!」
1回目はいきなり間違えてしまって、「今のはナシ!」ってことになりましたが、次に弾いたときは、先週の約束通り10秒を切って、8秒56のタイムで弾くことができました!
「もうひとつの曲ももう弾ける。楽譜もいらないから」
「天国と地獄」、「バーナム」、そして3曲目になっても、まだ譜面台には何も楽譜が置かれていません。
Hちゃんは、譜面台に何も楽譜を載せないまま、先週の宿題だった「茶色の小びん」を弾きました。
「あたし、左手のコードを覚えちゃったから。C、F、G7、C・・・」
「なるほど、そうだよね。コードの流れがわかってれば、弾くの楽ちんだよね」
「うん!なんか覚えちゃった」
今日のHちゃんは自信にあふれてるって感じで、ノリノリオーラいっぱいだ。
いいなあ。
「茶色の小びん」が合格になって、次の曲は、この勢いで弾けるような「幸せなら手をたたこう」にしました。
「Hちゃん、『天国と地獄』とか『そっくりかえろう』とか、こういう速くて勢いのある曲、好きなんだね?」
「うん、あたし、カチャカチャした曲、大好き」
そうなんだ・・・
これまでHちゃんは年齢の割に、「え?」と思うような大人っぽい、胸キュンみたいな曲を好むところがありました。
1、2年生のころから「ナウシカ・レクイエム」を選んだり、去年の発表会で弾いたのは「彼こそが海賊」でした。
これらのドラマチックで胸キュンな曲に心をつかまれる感性を持つ反面、最近は 手や指を駆使するテクニックを要求される曲に魅力を感じてきているらしい。
改めて、Hちゃんの感性に思いを馳せてしまいます。

「おどるポンポコリン」でセッション白熱!

2017年05月02日 | レッスン日記(小中高生)
S子ちゃん(小4):
いつもは火曜日の一番はじめに来ているんですが、今日は 保育園生のCちゃんが先に来ていました。
ということで、さっきの日記の続きです。
Cちゃんはレッスンが終わって帰りの支度。
S子ちゃんは この間やって今日は仕上げの「おどるポンポコリン」を弾き始めました。
途端に ソファーにいたCちゃんが あっ、知ってるよ!と顔を上げ、S子ちゃんのピアノに合わせて歌い始めました。
「S子ちゃん!Cちゃん歌ってるよ。がんばって!」
「うわあ・・・」
たった一人の聴衆の歌に応え、S子ちゃんはまちがえないようにがんばります。
大丈夫、はずむようなリズムでごきげんな演奏だ。
Cちゃんも気持ちよさそうに歌ってます。
先生は大急ぎでタンバリンを取ってきて、Cちゃんに手渡しました。
「わぁーい」とCちゃん。
S子ちゃんはびっくり、
「え~、こわいよ~」
と言いながら 間違えないように必死で弾き続けます。
Cちゃんはタンバリンと歌、
先生も一緒に歌っちゃう。

♪ タッタタラリラ、
  ピーヒャラ、ピーヒャラ、パッパパラパ
  ピーヒャラ、ピーヒャラ、パッパパラパ

あ~、おもしろかったねえ~\(^o^)/
「S子ちゃん、上手に弾けたね!もう合格だ」と先生がS子ちゃんの本にマルをつけ、
「それじゃあ・・・」と「ポンポコリン」のページを閉じようとすると、
「えー、もう終わり~?」
Cちゃんが ガッカリした声を出しました。
「だって、S子ちゃん もう上手なんだもん。・・・でも、もう1回弾いてもらいたい?」
「うん、弾いてもらいたい!」
「S子ちゃん、Cちゃんもう1回弾いてもらいたいんだって。弾いてくれる?」
「うん、いいよ」
アンコールに応えて、S子ちゃんはもう1回「おどるポンポコリン」を弾き、もう1回、Cちゃんと先生が歌って タンバリンと手拍子のパーカッションで盛り上がりました。
「もっと弾いてもらいたい」
観客席からの熱い要望により、S子ちゃんはこの前に出来上がった「となりのトトロ」を弾くことに。
Cちゃんはまたタンバリンをたたいて、大合奏になりました。
セッションが白熱してるところへ Cちゃんのパパがお迎えに来て、CちゃんはS子ちゃんに何度も「バイバイ!」と言いながら帰っていきました。

「S子ちゃん、いっぱい弾いちゃったね。ありがとね」と言うと
「でも、家だと弟なんか歌ってくれたりしないから・・・歌ってくれて楽しかった」
S子ちゃんも思いがけないセッションが楽しかったようで、よかったです。

このように、練習や打ち合わせナシで いきなりの顔合わせで即興的に共演することを、ジャズの世界では「ジャムセッション」といいます。
音楽する人同士の、こういう即興セッションは とっても楽しいし お互いを高め合うこともできるので、機会があったら、みんなもやってみましょう。

S子ちゃんはそのあと自分のレッスンを進め、早くもバーナム、もうグループ4の半分まで進みました。