楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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さくら(散歩に出て思うこと 16)

2004年02月11日 15時31分00秒 | つれづれなるままに考えること
(桜)
もう間も無く、春が来て桜が咲く時期が来る。桜は美しく、
日本人で桜が嫌いだという人を探すのが難しいほど、
日本人は桜が好きである。ボクもその一人だ。

しかし、その桜についてどのくらい知っているかというと、
たかだか、数種類の桜の名前しか知らない。

‘04年2月7日付け朝日新聞の赤色の「be」に、
「歌書よりも軍書に悲しい芳野山」の俳句の記事の中に、
吉野の千本桜や「太平記」などで有名な吉野山の桜は、
山桜を指していることを初めて知った。

桜といえば、ボクは「ソメイヨシノ」しか思い浮かばないのだが、
よくよく考えれば、ソメイヨシノが太平記の時代にあるわけが無い。

今は東京都豊島区の巣鴨の近くに、江戸時代の昔は、
染井村があって、そこの植木職人の吉野さんが、
品種改良して創ったとされる桜。

名づけて「染井吉野」というから、
吉野山にソメイヨシノがあるはずが無いのに、
よく考えもせずソメイヨシノと思い込むほうが間違っていると、
反省した。

染井村の「吉野さん」、「吉野山」そして花の名前
「ソメイヨシノ」の連想から、
吉野山の桜はソメイヨシノと思うのは人情というもの。

江戸時代は17~19世紀に当たるから、ワシントンのポトマック河に
寄付された桜は、山桜なのか、ソメイヨシノなのか、
20年も前、折角ワシントンまで行ったのに、
見てこなかったのは、とても残念。

ソメイヨシノは花が淡紅色で美しく、成長が早い特徴があるが、
反面、虫がつきやすい欠点があるといわれている。
だから、アメリカに送られた桜は、やはりソメイヨシノでは
ないだろうと想像される。

さて、そこで桜は一体どのくらい種類があるのか、
小石川植物園で調べたところ、約150種もあるというのには、
驚いた。

ボクの知っている桜といえば、

・花が淡紅色で、美しいソメイヨシノ、
・枝が垂れている枝垂れ桜、
・ 花が白い山桜、
・ 花びらが八重になっている八重桜、
・早咲きの河津桜、
・気温の低い日が無いと咲かない沖縄にある緋寒桜など、
せいぜい5~6種類。

戦前、桜は、
「見事散ります国のため」と
(同期の桜)の歌詞にもあるように、特攻隊員の美意識を
掻き立てるのに、絶好の材料だった。

それ以前に、日本人の心である大和魂を歌った和歌

敷島の大和心を人問はば
       朝日ににおう山桜かな

で代表されるように、桜は戦前の日本人の心―戦争に明け暮れ、
命を落としていった男たちの心―を煽るのにも使われた。
美しく、ぱっと咲いて、ぱっと散る、潔さを言うのであろうか?

今、新聞紙上で騒がれている自爆テロを、英語で
(Suicide Bomb)直訳すると「自殺爆弾」と言うが、
特攻隊と同じで、国にあるいは組織に利用されているだけで、
決して美しいものではない。平和になって過去を振り返り、
自爆テロは愚かな行為であったと、気がつくのであろうか?

ところで、日本の特攻隊のことを英語でなんと言ったのだろうか?
(Suicide Squad)とでも言ったのか?

英語に詳しい方がいらっしゃったら、教えていただきたいものだ。

何れにしろ、美しい桜とその桜の心に動かされて、
生命を落とした人たちがいるが、お国のために戦い、
死んでいく際に叫んだ言葉が一様に、

「お母さーん!」であったそうだが、なるほどと肯ける。

大和心というか日本人の心は、桜にではなく、
母に在ったに違いない。

「母は強し」であるし、桜が美しいのは、今も変わりない。














コメント
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