楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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相手を知る (散歩に出て思うこと 22)

2004年03月03日 17時04分00秒 | つれづれなるままに考えること
(相手を知り己を知れば、百戦危うからず)
長いこと営業職にあったボクは、
およそであるが3万人ほどの人たちと面談している。
仕事柄、自分の営業を全うするには、相手を説得しなければならない。
嘘八百を並べてでは、決して成功しないことは、
営業に携わったことが無い人でもご理解いただけると思う。

(優秀な営業担当員を一人中に入れて、
10人ぐらいで座談会か討論会をするのを見学して、
ある一定の時間が経過したところで、
どの人が優秀営業担当員であるか、当てて欲しい。)

有識者10人ほどを集めて、そんな会を持ったことがある。
どなたも当てることが出来なかった。
理路整然とよく発言する人、
身だしなみ整然として、
才気活発な人、
いろんな人、
いろんな営業マンを中に入れての会であった。

この中で一人殆ど発言をしなかった方がいたが、
実はこの方が優秀営業マンであった。
営業マンは、外交的で、おしゃべりは得意で、
身だしなみはキチンとしていて、にこやかで、
などなど、いかにも営業マンらしい方を、
普通は、優秀営業マンと思いがちである。

ところが、どっこい優秀営業マンは、その殆どが無口で、
聞き上手、質問に対する回答が実に的確、
注文を頂くためのクロージングが鮮やかな方である。
それに大切なことが一つある。
それは、相手を知ることが早い。
この人は理屈っぽい。
この人は情け深い。
この人は知識豊富だ。
この人はケチだ。
この人はお金より名誉を重んじる。
この男はスケベイだ。
この人は馬鹿だ。
この人は真面目だ。
この人は不真面目だ。
この人は酒好きだ。
この人は博打好きだ。(一攫千金狙い)
この人は逆に博打は大嫌い。(この人はこつこつ型)
この人はおっちょこちょいで軽率。
この人は慎重。
この人は強情。
この人は薄情。この人は...etc.

相手を知るのに、まず五分と掛からないであろう。
ひょっとすると、街に立てば占い師になれるかもしれない。
目の動き、手の位置、手の手入れ、爪の手入れ、髪型、整髪料の種類、
スーツの着こなし、ネクタイの趣味、
言葉遣い、お渡しした資料の見方、
言葉の内容、応接室に現れるまでの時間、
お辞儀の仕方、などなど。

判断材料はいくらでもある。
優秀な営業マンは、それを良く知っている。
購入して欲しいなどとは、きっと言わないだろう。
いつの間にか相手の立場に立って、お客さんと一緒になって、
今が購入のチャンスだ、そんな気になって行くのが、
とても上手に違いない。

人が学校や会社に採用される時も、
同じように僅かな時間で判断される。
それは、履歴書の書き方、履歴書の折り方、封筒に入れ方、
面接時の入室の仕方、お辞儀の仕方、挨拶の仕方、
言葉遣い、表情、一挙手一投足、を観られている。

質問されて話し始めれば、
どんな人か知るのに、人事のプロは、きっと5分掛からないであろう。
面接とは恐ろしいが、
自分を採用できなければ、誰も採用できない、そんな自分になれるよう、
自分をきちんと磨いてあれば、なんの恐れることもない。

かえって面接している人たちが、
どんな人であるか見極めることが出来れば、

百戦して百勝を得る事が出来るというもの。
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