楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

     ・日ごろ考えること
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     ・おくのほそ道を歩く

マルモッタン美術館展

2004年03月04日 09時18分00秒 | つれづれなるままに考えること
(モネとモリゾの絵画展)
カミさんと上野の美術館へ、クロード・モネと
その妻モリゾの油絵展を観に行った。
印象派の油絵である。
印象派といえば、すぐ思い出すのが
「松方コレクション」のルノアールの絵。
ああ、あれかと思い起こされる方が多いと思う。

モネの自画像があったが、ずいぶんハンサムな
画家だったことが判る。
それにしても、そのモネの絵よりも、
妻のモリゾが描いた絵の方が
沢山展示されていた。

そして驚いたことに、その絵は日常の中にある、
ある一瞬を切り取り描いたものが多い。
家庭の中で、起きる出来事、子供の仕草、
いつでも何処でも誰もが見かける光景であることに
驚かされる。

その昔、油絵を習い始めた時、芸大出身の先生が、
「芸大に入って最初の実技は、教壇の上に、漬物石のような
何の変哲も無い大きな石を置いて、(これを
一ヶ月をかけて、生徒自信が考える方法で、
美しく描きなさい)という。これが課題だ。
油絵だろうと、日本画の手法だろうと、
あるいは木炭画であろうと、それは生徒の勝手。
漬物石を美しく見えるように描けばよい」と
語ったのを覚えている。

素人が趣味でやる油絵は30枚描くと、何とか見られる
絵になると言われているが、ボクの描く絵は躍動感が無い。
つまり生きていない。30枚描いても、
観るに耐えないから、止めることにした。

そのかわり写真を撮ることにしたが、これまた簡単ではない。
エッセイもそうであるが、撮ることを
楽しみにしている写真も、ごく当たり前の
日常生活の中で見かけるものを、美しく切り取ることを
心がけている。

頭で何を考え、何を感じ、何を訴えたいのか、
しっかり見極め表現して行きたいと思っている。

さて、何時もの事であるが、帰り際に芸術大学の
卒業制作展に寄った。
大変力作が並んでいる。ボクは特に日本画に興味があるが、
素晴らしい作品群に囲まれて至福の時間を過ごした。

卒業制作には自画像があるが、今まで見た
過去の卒業生の自画像は、殆どが写実的であったが、
今回見た自画像は、描き方にも作者の個性が現れており、
作品が醸し出す雰囲気と同じ手法で描かれていたのが、
とても印象的であった。

年々作風が変わっていくが、その中にもキチンと
誰が見ても美しさを現しているのは、
流石だと感心した。

ボクも折角だから、誰が見ても美しいと思わせる、
エッセイ創りや写真を撮りたいものである。

そう考えながら、春の雰囲気につつまれた
上野公園を歩いた。





コメント
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