王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

小泉首相  ドミニカ移住者に謝罪

2006-07-22 06:17:19 | 政治
首相がドミニカ移住者に「謝罪」 半世紀経て解決へ (朝日新聞) - goo ニュース

去る6月ドミニカ移民による損害賠償の請求の裁判が却下された結果を受け控訴した原告団と政府が政治的妥協を模索していたが妥協点に達した 
昨晩(21日)夜のTVで嶽釜氏は「これで外務省に対する不振の念が解消したとは言えないが一応の進展で有るので訴訟団一同検討の上和解を決断した」との趣旨の話をしていた 訴訟団員の高齢化と移住者の困窮を考えるとこれ以上裁判闘争を続けるにはほぼ限度に達していたと思われる
苦渋の選択で有ったのであろう 本当にご苦労様お疲れ様でした

朝日新聞によれば
小泉首相は21日、50年代後半にドミニカ共和国へ移住した日本人約1300人を代表して来日した嶽釜(たけ・がま)徹さん(68)らと首相官邸で面会した。移住者に困窮を強いた移民政策について政府が同日の首相談話で謝罪したことに対し、嶽釜さんは首相に「心より深く感謝申し上げます」と伝えた。

 移民政策をめぐって移住者の一部が国に対する損害賠償請求訴訟を起こしていたが、原告団の事務局長でもある嶽釜さんは訴訟を取り下げたうえで首相に面会した
引用終わり

既に報道されている様に移住者全員に200万円を上限に4段階で「見舞金」が支給される他 地元の関連機関に政府の補助金が出るらしい
総理大臣が謝罪をしたのであるから「賠償金」でないかと思うけど司法判断でないので「見舞金」でしか出せないというのが官僚の発想であろう

爺はすぐ金の心配をしてしまう 訴訟は170人で20億円の賠償要求でなかったか 「見舞金」は平均150万円として1300人分で19億5千万円 ざあっと20億円 いやな一致だ 妥協とはいえ8分の1に圧縮されている

ドミニカの国民所得は年6000ドル(70万円@116円/ドル)だから30年の棄民に対しては厳しい見舞金の額である 官僚の無駄遣いや箱物建設で浪費した税金に比べて異常な出し惜しみぶりを感じる

一つだけ救いは「司法判断」にとらわれず「行政判断」がなされドミニカ移民の皆さんがいくらかでも救われた事であろう
今後も出る「請求権は消滅している」との「司法判断」を救う一つの例が訴訟団の苦闘で作られた しばしばあっては困るが一つの進歩というより三権のあるべき姿に戻った
コメント (4)
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