王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

カニかご漁船 ロシアに拿捕さる

2006-08-17 06:29:36 | ロシア関連
銃撃経緯、日ロ食い違い 船長ら拿捕で取り調べ (共同通信) - goo ニュース

カニかご漁船が北方領土の境界でロシアの警備艇に銃撃され拿捕された その際漁師一名が銃撃により死亡した

加藤紘一事務所放火に続き衝撃的な事件である
しかし実態は目下不明 微妙である

というのは
麻生外相がロシアの臨時代理大使を呼んで抗議したが
その第一はわが国固有の領土である北方領土内で操業中の云々と述べたが「懸案事項であるが本来わが国の領土である(つまり今はロシアが占領している)海域で」と公式論を述べたのか
「領土問題をさて置いても日ロ漁業協定で決められている日本側水域内で」と抗議しているのかイマイチよく分らない
ロシア臨時代理大使は「ロシア領土内(北方4島水域)で不審な行動をとる船に云々」
であって同じ土俵に乗っていない

問題は漁業という経済水域の問題であるから原則論は原則論で結構であるから問題のカニかご漁船が漁業水域を意図して越えたのか、ロシア警備艇が水域を誤認したのか、灯りを消していたとか警告はされたのか幾つかの事実関係を明らかにする事であろう
事実関係が明らかになればそれに基づきロシアの過剰警備、過剰反応であったのか或いは第31吉進丸に過失が有ったのか その程度により責任を論じ合えば良い事であろう あまり声高に叫んでも自分の声に興奮するだけで解決にならない

一部の漁民がTVに後ろ向きで話した様に「捕まれば不運捕まらなければラッキー」なんてロシアンルーレットをやっていては犠牲者は出てしまう

本来は日ロ交渉により北方4島の返還を果たす事であるがそれが動かない現在、漁船にGPSを付けたり納沙布岬に高品質のレーダー基地を設置して漁船とロシア警備艇の動向を監視するのが道や国の仕事であろう
若い人は知らなかろうが昔はレポ船なんていう漁船もあって何がしかの情報と見返りにロシア管理水域で魚漁が黙認されていたーなんてあいまいな話もあった

さてこの水域でも過当競争であれば転廃業を進めざるを得ないのではないか 水域の昆布量も生産コストの三分の一がロシアへの入漁料とか 

今回の事件は事実関係が明らかになるまで奥歯に物の挟まった言い方のままで止めて置く
働き盛りで無くなった漁師さんとご家族哀悼の意を表します      合掌

共同通信:
北海道根室沖でカニかご漁船が銃撃された事件で、拿捕(だほ)された第31吉進丸は16日、北方4島の国後島古釜布(ふるかまっぷ)港に到着、ロシア当局は坂下登船長(59)らに対する取り調べを始めた。ロシア側の銃撃に至った経緯の説明と船長の証言に食い違いがあることが判明。麻生太郎外相はロシアに厳重抗議し、乗組員の早期解放と責任者の処罰を求めており、双方の食い違いが今後の取り調べと日ロ間の交渉の焦点となる。

在ユジノサハリンスク日本総領事館によると、サハリン沿岸国境警備局は死亡した盛田光広さん(35)の遺体を18日までに日本に引き渡す意向を示した。坂下船長については捜査終了まで国後島に拘束、川村昭充さん(29)と紙屋春樹さん(25)の2人の乗組員は日本へ戻す可能性があるという。引用終わり
コメント (4)
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