王様の耳はロバの耳

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特別会計 運用益 40兆円

2007-12-07 05:12:48 | 税、年金、国保
「埋蔵金」特別会計運用益40兆、財政再建に 中川秀氏、首相へ進言(産経新聞) - goo ニュース

結論らしい事を昨晩の報道ステーションで見た。
額賀財務大臣が事務方に指示、「財政融資資金特別会計の繰越利益約20兆円のうち10兆円を取り崩し国債の償還に当てる」という事である。
何もしないよりは良い事だ。

しかしこれで口を噤めば良いものを額賀財務大臣は「繰越金は法で決めてある事で、前回も一度だけという事で取り崩した」と語った。
その心は前回に続き特別の措置で今後は嫌よとの事務方の見解を述べたものであろう。

財務大臣たるもの、その法なるものがどんな背景でどんな趣旨で作られたかをつぶさに検討させ、国債発行残高800兆円になる今日,繰越金の扱いがそれで良いのかを国民に分かる様に説明しないと大臣の貫目はない。

民主党の早とちりで4日と6日の取り違えで首がつながったようだが、額賀氏は国民のために特別会計にメスを入れる余裕など無かったかも知れない。

先月10日のエントリーで書いた様に平成17年度の決算監査で国の財政は:
一般会計 85.5兆円 特別会計401.0兆円 総計486.1兆円で
重複を除くと230.2兆円(歳出ベース)の規模である。
簡単に言えばこの歳出を一律10%削れば23兆円の金が浮く。これは単年度で見た金の流れであり、特別会計ではさまざまな名目で集めた金が積立金として溜め込まれている。
中川氏はこの内、前述の財政投融資特別会計の20兆円と外為資金特別会計の20兆円を指摘した様だ。

町村官房長官のセリフ「一度きりの取り崩しでは財源にならない」は説明不足である。この人の発言は見場の良い容姿と丁寧な話し振りの割りに中身が無い。
確かに一度きりの取り崩しだが、その取り崩しによる余裕が出た間に総理を支え恒常的な政策を各大臣に献策させ国を先行きを安定させるのがあんたの仕事であろうに。

福田総理はぶら下がり会見で「どこに埋蔵金があるのでしょうね。一緒に探しにいきましょうか」と答えていた。一瞬若い記者たちが引いていたのを感じた。

総理大臣は「国債発行残高の制限」「発行済み国債の処理」「貿易黒字によるの米国債購入の停止」に関する大胆な提言を広く日本の「官僚でない人士」から受け入れ政策として国民に示さなければいけない。
85兆円の一般会計でやり繰り出来ず平成19年度のプライマリーバランスが6兆円も赤字な様では落第である。
もう少し特別会計から金が出ると良いですね。


産経新聞:
自民党の中川秀直元幹事長は5日午後、福田康夫首相と会談し、特別会計の運用利益約40兆円を切り崩し、財政再建に充てるべきだとの考えを進言した。中川氏はこれらの政府の“隠し利益”を「埋蔵金だ」とたとえ、自民党で強まる消費税率引き上げ容認の動きを牽制(けんせい)しており、予算編成を控え、政府・与党で奇妙な「埋蔵金探し」がヒートアップしそうだ。

 会談に先立ち、中川氏は記者団に「埋蔵金は実在する」と題したメモ4枚を配布。財政融資資金特別会計の繰越利益19・6兆円と外為資金特別会計の繰越利益19・3兆円を「取り崩しても当面何の支障もない埋蔵金だ」と指摘し、「過去に取り崩した例もあり、政令改正で対応できるのでぜひ財政再建に活用すべきだ」と強調した。

 中川氏が埋蔵金に言及するきっかけは、「党財政改革研究会」(会長・与謝野馨前官房長官)が中間報告で、中川氏ら「上げ潮派」が唱える「増税なき財政再建」を「霞が関埋蔵金伝説の域を出ない」と切り捨てたことにある。中川氏が2日の講演で「埋蔵金はある」と言及すると、谷垣禎一政調会長は「どこにあるのか」と反論。町村信孝官房長官も「一度きりの積立金の取り崩しは財源にはならない」と言下に否定し、首相も「一緒に埋蔵金を探しにいきましょうか。あればいいけどね…」と冷笑した。

 これが首相との直談判の契機となったようで、政府側は対応にあたふた。町村氏は「なるほど面白いご指摘なのでよく考えてみます」と軌道修正。首相は中川氏との会談については「今の政治状況について話した」とだけ述べた。(引用終わり)

コメント (4)
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