王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

北沢防衛相 グアム視察

2009-12-10 07:58:29 | 政治
普天間飛行場のグアム移設、北沢防衛相「実現は困難」(朝日新聞) - goo ニュース

昨日夜のTVニュースで北沢防衛相がグアム島の海兵隊の移設先の状況を視察する画像が流れました。
アンダーセン空軍基地だと思いますが黒塗りのB52が写っていましたね。
爺が1972年に初めての海外旅行で行った先がグアム島でした。
毎朝轟音を立ててB52がたくさん離陸して夕刻になると又帰って来るのを見ました。当時はベトナム空爆中でどこかで空中給油を受けて半日も飛んでいるのだと聞いた様な気がします。

北沢防衛相は視察後「普天間基地の昨日全体をグアムに移す案は日米合意に大きく外れる」と記者会見で表明しました。

北沢防衛相の資質が革新的でない事は「事業仕分け」に対する反応で充分伺えましたし「普天間の宜野湾移設」は前政権で防衛省も絡んで進めてきた話ですから「全部をグアム移転」なんて今更いえない立ち場ですし加えて視察の際、米軍高官から「そんな準備は出来ていない」「米軍再編の世界戦略が狂う」なんて上手なプレゼンを英語でされたら「質問も返せない」で納得したことでしょう。

産経新聞は8日「沖縄の負担軽減」「日米同盟」「三党連立」「国益」の4元連立方程式を解けぬ鳩山首相と見事に書き表しています。
そのせいではないでしょうが9日朝鳩山首相が自宅前で「解決策は必ずあるから最後は私が決断する」と記者団に答えていました。

「普天間移設」に対する鳩山内閣の迷走ぶりは「民主党を支持する側」からも「旧政権を支持する陣営」からも非難を浴びています。

爺は民主党のマニフェストに感動して先の衆院選で民主党に票を入れた訳でなく「自公政権」の閉塞状態が破れるだろうと期待しそうなっていますから今の「迷走ぶり」でもまだ満足しています。

今「普天間移設」で一番揉めているのは「前政権の対外的約束が後を継いだ政権を拘束するか?」「国策或いは政策の一貫性が大切」と思うか思わないかで国内の意見が割れています。
爺は「民主党政権」の誕生は事実上戦後初の政権交代ですから「革命的変革」でありもっと言えば「無血の革命」なのですから「前政権の対外公約は再検討され新提案がなされても当然」と考えています。
米国がこれに不満であれば「新政権を承認しない」とか「駐日大使を本国に召還して政治的空白を作る」とかして米国の意思を表明することが可能です。

それをやらずに「普天間問題ワーキンググループ」の席上ルース大使が激怒する位そして検討中止位なら大人の反応です。

但し鳩山首相のやり方は「関係閣僚会議(会社で言えば役員会とか党機能でいえば執行委員会)」でしっかり
「前政権の約束見直し」を大方針として見直し案を決めて米国に申し込むのが筋でしょう
このあたりを掌握せず個々の大臣の発言とそれに対するマスコミ或いは世論を見て
閣僚会議に代えている様に見えるので「若葉マーク運転」とか「又も迷走」と批判されているやに見えます。

次に「国益」ですが戦後64年間「対米追随」でやってきましたがもうべったりとは付いて行かない方が「長期的視点」では必要になってきています。
「反米」では無く「覚米(さめた目で米国を見る)政策」が必要な時代です。
金とドルとの交換を振り切ってドルの垂れ流し。自国も「財政赤字とイラク・アフガン戦費の増大」でもはや「世界の警察官」を演じている余裕はありません。
「日米安保」は日本国民を守るためにあるのでありません。ましてや「沖縄の海兵隊」は敵前上陸の橋頭堡確保のための強襲部隊です。

そうは言っても米国政府も日本の突然の心変わりに驚いているかも知れません。
この辺りを米国に良く理解してもらう努力は必要です。
しかしこの程度の意思の齟齬は「北朝鮮の米国政府に対する横暴ぶりに較べたら可愛いものです」

本当に米国が民主党排除を狙うなら「鳩山」「小沢」両氏の金脈や女関係の乱脈などが何処からとも無く出てくるでしょう。
国内不景気の折に米国が「経済問題で日本に注文」との嫌な話があります。

そうしたら「もう貿易黒字でドルは買わない」と言い返せば良いでしょう。
そうなると「暗殺も覚悟」しないといけませんが。
本物の国士は誰でしょうね。
「連立」の問題は来年夏まで。参院選で民主党が大敗すれば与野党分裂次の政界再編でしょう。 まあ単独過半数取れば当然不要。
「沖縄の負担軽減」は余りに美しい言葉で「何とも反論がしかねます」
でもえてしてこの手のお題目には注意して掛からねばなりません。
つい夏前までは「宜野湾移転でそれなりに決着が付きそう」でした。まだ読んでいませんが守屋元防衛次官が「移転は利権がらみ」と文芸春秋に書いたとか。
関係者全部が少しは改善だと思える案が有りそうですけどね。

誰がチキンでピエロなのか? 馬鹿な振りをして見せているのか?本当に馬鹿なのか? 暫くみんなで見守る必要があります。自分たちが「選んだから」なんて批判を控えてはいけません。「選ばれた議員」が期待に沿わなければビシビシ叱声を浴びせましょう。 それを実現するのが為政者の責任なのです。


朝日新聞:
【グアム=石松恒】米領グアムを訪問中の北沢俊美防衛相は9日、与党の一部で出ている米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の機能全体をグアムに移す案について「(現行の)日米合意からは大きく外れる話だ」と述べ、実現は困難との考えを示した。同行した記者団に語った。

 現行の日米合意は、普天間の代替施設建設に伴い、沖縄駐留の海兵隊8千人がグアムに移転する取り決めだ。社民党や沖縄の一部首長は、新たな施設を造らずにグアムに移すことを検討すべきだと主張。鳩山由紀夫首相も4日、「すべて移設するということが米国の抑止力を考えた時、妥当かどうか検討する必要がある」と述べていた。(以下省略)
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