人生チャレンジ20000km~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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核のない未来を願って 松井英介遺稿・追悼集(緑風出版)

●安全問題研究会が、JRグループ再国有化をめざし日本鉄道公団法案を決定!

●安全問題研究会政策ビラ・パンフレット
こんなにおかしい!ニッポンの鉄道政策
私たちは根室線をなくしてはならないと考えます
国は今こそ貨物列車迂回対策を!

JR路線維持 札幌駅前「1の日行動」スピーチ

2021-02-04 23:22:00 | 鉄道・公共交通/交通政策
(当ブログ管理人も参加した2月1日の「1の日行動」の記事が北海道新聞に掲載されました。参考記事:「留萌線減便反対 札幌で署名活動 鉄路存続を求める会」2021.2.2「北海道新聞」)

みなさんこんにちは。2021年最初の、日高線沿線からの訴えです。

今、石狩地方の高教組の先生から「みなさんが通学に使っている列車がある日突然、来なくなったらどうしますか」という問題提起がありました。冗談に聞こえるかもしれませんが、これが本当に起きてしまったのが日高線です。2015年1月、線路の路盤が高波にさらわれ、列車がある日突然来なくなった。沿線住民は災害復旧を求めたのですが、JRが提案してきたのは復旧ではなく廃線でした。5年以上、ずっと私たちは復旧を訴えてきましたがJRはもちろん、地元自治体にも聞く耳を持ってもらえず、日高線は廃線が決まりました。

そんな中、廃線に最後まで反対してきた浦河町長を除く沿線6町長が、バス転換をめぐって「話が違う」「こんなはずじゃなかった」と言っている、という情報が地元の人を通じて入ってきました。この町長たちは今ごろになって一体何を言っているのか。「廃線区間が47.5kmの札沼線(北海道医療大学~新十津川)の沿線4自治体が18億もの転換交付金をJRから確保しているのに、廃線区間の距離がその2倍以上(116.0km)もある日高線のバス転換交付金がたったの25億円でまともな転換バスなんてできると思っているんですか。こんな提案を受け入れたら日高は終わりですよ。まともなバス転換などできず、確実に公共交通空白地帯になります」と私は沿線自治体への申し入れ交渉の際、直接、各町長には申し上げてきました。

そのことをちゃんと申し伝えてきたのに、人の話を聞きもせず、沿線住民にも一切情報を伝えもせず、JRと町長たちだけの密室「ボス交」で非民主主義的にすべてを決めたのは誰ですか! 「話が違う」? 違うわけないじゃないですか! 「何でこんなことになっているんだ」って……それは、あなたたちがそんな内容で合意し、調印したからですよ。あなたたちが合意し、調印したとおりの現実が目の前にある。ただそれだけの話なんです。営業担当者の口車に乗せられて、契約書も見ずに印鑑を押して、後になってからこんなはずじゃなかった、騙されたなどと言い出す。これでは、例えは悪いですがオレオレ詐欺の被害者と同じです。こんな人たちが地元住民の「代表者」の町長かと思うと、涙が出てきます。

今、私のすぐ前に発言された方から、コロナ(で鉄道がひどいことになっている、という内容)の話が出ました。鉄道会社はどこもひどい経営状態になっています。民営化以来一度も赤字になったことがなく、今までボロ儲けに儲けてきた本州3社も、例えばJR東日本ですら4700億円というものすごい赤字を出しています。2020年度の決算では、JR6社全部合計で赤字が1兆円を超えるという事態が起きるかもしれません。

1兆円と聞くと、途方もない額のようにみなさん思われるかもしれません。でも思い出していただきたいのです。旧国鉄は毎年毎年、1兆円の赤字を出していました。それでもローカル線は廃止もされず走っていました。たったひとりの高校生、たったひとりのお年寄りを学校や病院に送り届けるために。そのことに不満を言う人もまったくいなかったわけではないものの、今の時代では考えられないほど少なかった。なぜなら国鉄は公共交通であり、「コモン」(=共有物)だという合意が国民みんなの中にあったからです。

私たちが今、しなければならないのは赤字黒字の議論ではありません。この公共、コモンという考え方、黒字だからではなく公共だから、コモンだからきちんと残していくんだという合意を、国民のみなさんで足下からきちんと議論し、再建していく。そのことなくして鉄道を残し、発展させていくことは決してできないと私は思います。

今日は私からみなさんに報告があります。私企業の利益のために走り、儲からなかったら廃線にする。そうしたJRというあり方を、公共、コモンという新しい形に変えるため、安全問題研究会は今回、JR再国有化法案をみずから作成し公表しました。日本鉄道公団法案という名称で、会のホームページにも載せています。私はこの法案を今の通常国会に提出させるつもりで作りました。このまま国会が無修正で通してくれれば、5年後にはJRの再国有化が成る。利益のために儲からない路線を切り捨てるJRから、公共のために走る日本鉄道公団に、もう一度生まれ変わるための法案です。この法案提出、そして成立に向けて頑張る決意を表明して、私からの訴えを終わります。

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