人生チャレンジ20000km~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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地域における鉄道の復権─持続可能な社会への展望(緑風出版)
原発を止める55の方法(宝島社)

●管理人の寄稿
規制緩和が生んだJR事故(国鉄闘争共闘会議パンフレット「国鉄分割民営化20年の検証」掲載)
ローカル鉄道に国・自治体・住民はどう向き合うべきか(月刊『住民と自治』 2022年8月号掲載)
核のない未来を願って 松井英介遺稿・追悼集(緑風出版)

●安全問題研究会が、JRグループ再国有化をめざし日本鉄道公団法案を決定!

●安全問題研究会政策ビラ・パンフレット
こんなにおかしい!ニッポンの鉄道政策
私たちは根室線をなくしてはならないと考えます
国は今こそ貨物列車迂回対策を!

【管理人よりお知らせ】浦河町で行われた「日高線の今とこれからを考える」トークイベントの資料をホームページに掲載しました

2021-05-23 21:37:43 | 鉄道・公共交通/交通政策
管理人よりお知らせです。

少し前になりますが、5月8日、北海道浦河町で「日高線の今とこれからを考える」トークイベントが行われました。北海道内に緊急事態宣言が出される直前のギリギリのタイミングで、町内からを中心に、ソーシャルディスタンスを確保しつつ60人ほどが集まりました。このイベントで、当ブログ管理人もパネラーとして、廃線跡の今後の活用法について意見を述べました。

今回のイベントでは、2021年3月31日限りで廃止となった日高線を、観光鉄道(特定目的鉄道)または遊覧鉄道として残す道を探るためのヒントを提供する方針でトークをしました。特に、2020年10月に提案した馬車鉄道運行案について、馬車運行実績のある北海道開拓の村への聴き取りなどを行い、具体的な費用などの見通しを示したことが大きな特徴です。

当日使用したレジュメを安全問題研究会ホームページに掲載しました。馬車鉄道運行には、初期費用として客車製造費100万円の他、運行経費には自前で馬を持たずにレンタルで済ませられれば年間70万円(馬のレンタル費除く)で可能です。これなら持続的に運行できると思います。

静岡県御殿場市で、大正期まで運行されていた馬車鉄道を復元させるためのクラウドファンディングが実施され、目標額の集金に成功しました(参考ページ:「御殿場馬車鉄道の車両復元プロジェクト」御殿場馬車鉄道研究会、参考記事:「馬車鉄道、車両復元へ 御殿場の研究会、観光資源化を模索」(2021年3月2日付静岡新聞))。当研究会は、鉄道事業開設を計画している事業者に事業収支見積書を提出させ、採算見通しが立たなければ鉄道免許を与えない、と規定している「鉄道事業法」を形骸化させるため、全国のローカル鉄道はすべて廃止届を出し、新たに特定目的鉄道(観光専用鉄道)として事業免許を取り直すよう呼びかけることも今後、検討したいと考えています。

特定目的鉄道には事業収支見積書の提出が不要で、採算性は求められていません。「観光鉄道など遊ぶ目的のものは、ある日突然運行不能になっても、公共交通でないため問題が大きくない」としてこのような仕組みになっていると考えられますが、公共交通機関としての鉄道が採算を求められ、遊ぶための観光鉄道が採算性を要求されないというのは、本来は逆であるべきで、日本の鉄道政策が抱える最大の矛盾です。この矛盾を突く形で、当研究会は、日本のローカル鉄道はすべて鉄道事業を「廃止」して特定目的鉄道に切り替えた上で、名目上観光鉄道の形を取りながら、定期運行を行って「事実上の公共交通」にしていったらどうかと考えています。

浦河町でも、日高線の線路さえ残しておけば、いずれ特定目的鉄道として観光鉄道事業を設立後、定期運行して「事実上の公共交通」として復活させるという遠大な計画を練っています。馬車鉄道はそのための第一歩となるものであり、安全問題研究会としては必ず実現させたいと考えています。

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