安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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真夏の北陸の旅(第3~4日目)~長年の悲願だった黒部峡谷鉄道に!

2023-07-18 23:25:59 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
あいの風とやま鉄道・黒部駅前「ホテルアクア黒部」で朝6時に目覚める。今朝も電鉄黒部を7:14発の富山地鉄本線・宇奈月温泉行きに乗らなければならない。普段の仕事の時でもこんなに早く起きないのに、因果なものだ。

電鉄黒部駅は、あいの風とやま鉄道・黒部駅から少し離れており、徒歩で10分程度かかる。遅くとも7時にはホテルをチェックアウトしなければならない。・・・が、朝食開始は平日は6時だが、土日祝は7時で、とても間に合わない。せっかく朝食付きプランを予約したのに、ついてないな……と昨夜のチェックイン時にフロントでぼやいたら、「6:45に食堂に来てください。せっかく朝食付きの代金を支払ってくれているのですから、何とかします」と取りはからってくれた。食堂従業員は準備のため6:30頃には出社しており、1~2人分なら対応できるという。ホテル側の取り計らいに謝意を伝え、約束通り6:45分に朝食を摂る。胃の手術を受けて以来、早食いは厳禁なのだが、こんな時は仕方ない。最近は早食いもけっこうできるようになってきた。

7時ちょうどに、改めてフロントに謝意を伝え、チェックアウト。通常、当ブログでは宿泊した旅館・ホテルの名前は紹介しないルールにしているが、このような特別な取り計らいやサービスを受けた場合には、感謝の意を込めて紹介することがある。

朝から汗だくの猛暑の中を歩いて電鉄黒部に到着。7:14発、宇奈月温泉行きに乗る。宇奈月温泉に7:46に到着。いよいよ長年の悲願だった黒部峡谷鉄道に乗る。宇奈月温泉駅から、黒部峡谷鉄道・宇奈月駅までは大人の足なら徒歩5分だ。予約している宇奈月8:17発のトロッコ列車に乗る。

もともと交通の便の悪い地域の上、冬季運休という壁もあり、黒部峡谷鉄道の乗車は望んでもなかなかかなわず、長年の悲願だった。東京方面からは、北陸新幹線・黒部宇奈月温泉駅ができて多少は訪れやすくなったかもしれないが、それも気持ち程度だろう。



定刻通り、トロッコ列車は宇奈月駅をゆっくりと滑り出す。曲がりくねった762mmのナローゲージを、2両編成の電気機関車の牽引するトロッコ車両が40km/h程度の速度で走るが、観光列車にはこのくらいの速度がちょうどいい。地元出身のタレント室井滋さんの観光案内が、リズムがあって乗客を和ませる。9:33、欅平に到着。

<動画>2023.7.17 黒部峡谷鉄道 宇奈月~欅平(全区間ノーカット)


欅平に、ガイドブックに載っていない思わぬ見所があるかもしれないと考え、帰りは11:04欅平発まで1時間半を確保している。駅屋上の展望台などを見るが、とにかくこのうだるような猛暑には参った。まだ昼食には早いと思ったが、朝6時に起きて動き回っているため空腹を感じる。欅平駅2階のレストランで早めの昼にする。

11:04、欅平発の黒部峡谷鉄道の列車は、雨天など悪天候の場合に備えて「リラックス車両」を事前予約していた。窓が閉まる箱形の一般車両で、トロッコと乗り比べてみようと思い、運賃の他、わざわざ500円の料金まで払ったが、いざ乗り込んでみると冷房がない。窓は全開になっているが、停車中など風が吹き抜けないときは車内が暑い。

天気がどうなるかわからないための「賭け」の要素が大きかったが、抜けるような青空の下、この猛暑ではどう見てもトロッコが正解だった。改札通過後、車内改札が行われていないこと、トロッコ車両も座席に余裕を持たせる運用になっていることは往路でわかっていたので、こっそりトロッコ車両に乗り込む手もあったかもしれない。

欅平を定刻通り発車した列車は、宇奈月に12:23着。富山地鉄・宇奈月温泉発の列車は12:45発で、少し時間がある。外はうだるような猛暑なので、駅前に関西電力が設置している発電所記念館(入場無料)を見る。富山地鉄本線に乗り、今度は新黒部で下車(13:09着)。黒部宇奈月13:34発北陸新幹線「はくたか564号」で大宮まで行き、南浦和から武蔵野線に乗る。

武蔵野線に乗るのは本当に久しぶりだ。記憶に間違いがなければ、横浜勤務時代の1998年か99年を最後に乗っていない。実に四半世紀ぶりだ。そのまま立川へ向かい、知人と落ち合う。この日は立川市内のホテルに泊まる。夜になっても30度を超える異様な猛暑の中、飲食店を歩いて探すのも面倒になり、コンビニで食材を買い込んでホテルに戻った。

翌18日朝。立川のホテルを出て八王子に向かう。八王子から横浜線で新横浜に出る。いよいよここから3月に開業したばかりの相鉄・東急新横浜線の乗車をめざしたが、ここで思わぬ事態が起きた。東急線内での「車両故障」のため、ダイヤが大幅に乱れている。次の日吉方面の発車は30分後の午前11時過ぎで、あまりに遅すぎる。ここにこだわっていたら、この日、年休を取ってまで遠征を続けた最大目的である「ストップ!リニア訴訟」東京地裁判決(13:00から傍聴抽選)に間に合わなくなる。

なんてことだ……と無念の思いがするが、やむを得ない。相鉄・東急新横浜線乗車は断念し、そのまま東海道線で東京に向かう。

<完乗達成>富山地鉄本線、黒部峡谷鉄道

結局、今回の北陸の旅の3~4日目で完乗達成したのはこの2社2路線のみ。2日目の2社3路線と合わせ、2社5路線(この他、参考記録1社1路線)にとどまった。北陸鉄道を落としたのも痛かったが、簡単に乗れると思っていた相鉄・東急新横浜線まで落とすとは思っていなかった。

北陸鉄道は、いずれ北陸新幹線敦賀開業(2024年春に予定)後のいずれかの段階で、乗りに行くチャンスはあると思う。相鉄・東急新横浜線は、6月3日にも挑戦したが、よもやの台風襲来で失敗している。2度続けての失敗とは……。

鉄道乗車に限らず、私のルールでは、3度続けて失敗したことからは、しばらく「冷却期間」を置くと決めている。今後、7月末と10月下旬に上京予定があるが、もしもう1回失敗した場合は、3度目となるので、相鉄・東急新横浜線の乗車はしばらく(数年スパンで)延期することになると思う。悪い流れも数年置けば、変わる可能性があるからだ。

完乗に3回挑戦したが、台風、地震発生、大雨により3度とも失敗した只見線は「冷却期間」を3年置くことに決めた。実際には、その間に大雨による不通期間があり、結局、4度目の挑戦までに4年もの間を置くことになった。4度目の挑戦では、「俺の行くところ、晴れなかったことがない」というファン仲間でも屈指の晴れ男、J・S氏に全区間、同行を求めてようやく達成したことがある。

全線完乗には時に困難が伴う。相鉄・東急新横浜線は、もしかすると私にとって「第2の只見線」になるかもしれない。

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