安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

公共交通と原発を中心に社会を幅広く考える。連帯を求めて孤立を恐れず、理想に近づくため毎日をより良く生きる。

予告通り、渡部恒三氏の過去の失言を「発掘」してきました

2016-02-27 22:46:31 | 原発問題/一般
昨年12月19日付の当ブログ記事、書き残しておきたい原発推進派の暴言 渡部恒三「原発作れば作るほど健康増進、国民長生き」でお知らせした渡部恒三元厚相(1984年当時)の発言を、予告通り、朝日新聞の縮刷版から発掘してきた。ここに紹介しておきたい。

「私はエネルギー問題を解決する最大の課題は原発の建設であるとの政治哲学を持っている。その私が国民の健康を守る厚相に就任したということは、原子力発電所の建設は国民の健康を守るものだということを皆さんに理解して頂いた結果だと思う。福島県には日本の原発の三〇%近くがあるが、そこで育って暮らしているこの私がこの通り元気一杯なのだから、原子力発電所をつくればつくるほど国民の健康は増進、長生きし、厚生行政は成功していくのではないかと思う」

当時の様子を伝える新聞紙面(1984(昭和59)年1月6日付)はサムネイル画像の通り(クリックで拡大)。原発推進各団体や電力業界が集まる日本原子力産業会議の新年名刺交換会での発言だ。もともと自身が原発推進派であった渡部氏が「お仲間」に囲まれ、さらに新年ということも加わって、ついつい「調子に乗りすぎて」このような発言に至ったのだろう(とはいえ、かなりの部分、そう思っていたからこそ言葉も滑ろうというものだ)。神道政治連盟の集会で、参加者へのリップサービスのつもりで調子に乗りすぎ、「日本は神の国」発言をしてしまった森喜朗元首相と同じ部類の、軽はずみな失言だと思う。

だが、3.11後の日本でさすがにこれは失言で済まされない。甲状腺がん検査も2巡目に入る中、がん確定・疑いが合わせて167人にも達する中で、今、渡部氏は同じ発言ができるか。自分の「甥っ子」である佐藤雄平・前福島県知事が、「年間20ミリシーベルトでの学校再開を認めたA級戦犯」として、今なお指弾され続けていることをどのように考えるのか(佐藤前知事は、違うというなら公の場で釈明すべきだが、一度もしていない)。そしてなにより、過去にこのような発言で原発を推進してきた自身の責任をどのように考えるのか。渡部恒三氏は、逃げ回ってばかりいないで、そろそろ、公の場で自身の今の考えを表明すべきだろう。

当ブログは、今回、32年も前の原発推進派の「暴言」の発掘に成功した。大多数の国民の反対の声を無視して、今後も原発再稼働を繰り返すなら、当ブログはいつでも、どんなに昔の原発推進派の「犯罪」でも発掘し、命ある限り告発し続ける。

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